新聞の書評を読んで購入した。新聞に連載した文を一冊にまとめたものだ。内容は政治批評が主になっている。
一日一日があっという間に過ぎていく。その一日一日に、いろいろなことが起こり、それについて考え、怒り、哀しむ、そして笑う。だがそれらは、時の経過に伴って記憶の彼方に消えていく。
政治に関わることども、ほとんどが理不尽で許せないことだが、それすらも忘れていく。
この本を読みながら、こういうこもあった、そういうこともあったと思い出しながら、そのことが起きたときの怒りを思い出す。
本書は、ある意味で備忘録のようなものだ。
しかしよくままあ、こんな悪いことばかりが政治の世界にはびこっているなあと、あらためて思う。
政治も社会もよくはならない、という気持ちが今は強い。こんなはずではなかった、もっと良い未来があると思っていた。しかし・・・・
私は、一昨日、ある人に、期待するからがっかりするんだ、だから期待しないことが大切だ。期待していなければ、ちょっと良いことが起きたらそれだけで嬉しくなるから、と。
農作業をしているときがいちばんよい。なぜなら考えないから。考えるのは、どこに何を植えようか、ここは耕さなければならないとか、そういうことだけだ。ある意味で、その時間は、"空"になる。
本書は、だから、政界の悪事を思い出すためにある。捨てないでもっていようと思う。