浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

児童文学者・清水真砂子氏の講演

2014-09-14 00:18:06 | 社会
 静岡県に住む児童文学者・清水真砂子さんの講演は、すばらしいです。聴いてください。

http://www.youtube.com/watch?v=WOyecB6dHzA
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産経新聞と「慰安婦」

2014-09-13 21:11:14 | メディア
 この記事も見逃せない。

http://lite-ra.com/2014/09/post-440.html
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高市早苗という政治家

2014-09-13 21:09:09 | 政治
 ボクは、高市早苗という自民党の政治家、今度総務大臣となったが、彼女の顔、話し方、もちろん考え方も嫌いである。

 この政治家についての記事。

http://lite-ra.com/2014/09/post-459.html
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これを読もう!!

2014-09-13 20:55:58 | メディア
 『読売』『産経』、会社だけではなく、記者にも問題があるようだ。

http://lite-ra.com/2014/09/post-454.html
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日本政府が望んだ?

2014-09-13 20:32:31 | 政治
 今日の『沖縄タイムス』の記事。沖縄の海兵隊駐留は、日本政府が望んだというものだ。この説は、以前からも指摘されていた。

海兵隊の沖縄駐留「日本が要望」 元駐日米大使の口述記録
2014年9月13日 11:12

 【平安名純代・米国特約記者】米元副大統領で、クリントン政権下で駐日米大使を務めたウォルター・モンデール氏が1995年当時、米軍普天間飛行場の返還交渉で、日本側が在沖縄米海兵隊の駐留継続を望んでいたと述べていたことが12日までに分かった。同年に発生した少女暴行事件の重大性を米側が認識し、海兵隊の撤退も視野に検討していたが、日本側が拒否し、県内移設を前提に交渉を進めていたことになる。

 モンデール氏の発言は米国務省付属機関が2004年4月27日にインタビューした口述記録に記載。1995年の少女暴行事件について「県民の怒りは当然で私も共有していた」と述べ、「数日のうちに、問題は事件だけではなく、米兵は沖縄から撤退すべきかどうか、少なくともプレゼンスを大幅削減すべきかどうか、米兵の起訴に関するガイドラインを変更すべきかどうかといったものにまで及んでいった」と回顧している。

 その上で「彼ら(日本政府)はわれわれ(在沖海兵隊)を沖縄から追い出したくなかった」と指摘し、沖縄の海兵隊を維持することを前提に協議し、「日本政府の希望通りの結果となった」と交渉過程を振り返った。交渉相手として橋本龍太郎首相(当時)と河野洋平外相(同)の名前を挙げているが、両氏の具体的な発言は入っていない。

 当時、ペリー国防長官は米議会で「日本の全ての提案を検討する」と発言。ナイ国防次官補(当時)も「兵力の本土移転も含む」と述べるなど日本側が希望した場合は本土移転も検討する意向を示していた。

 モンデール氏は、暴行事件で大田昌秀知事(同)に全面的に謝罪。河野氏との会談では加害者の米兵らを強く非難していた。

 同氏は翌96年4月に橋本氏と普天間返還合意を発表。同年12月2日、「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告で普天間飛行場を含む11施設の返還、県道104号越え実弾演習の本土移転、パラシュート降下訓練の伊江島移転、嘉手納基地の海軍駐機場の移転・遮音壁の設置などが公表された。
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亀まんじゅう

2014-09-13 20:00:38 | 日記
 今日は一日掛川市の大東図書館で古文書の整理の仕事をした。きょうで2回目である。

 その帰途、亀まんじゅうの店を発見。「龜屋大東店」。なぜ大東というかというと、「平成の大合併」まで、ここは小笠郡大東町だったからだ。

 さて亀まんじゅう、それを売る「かめや本店」が御前崎市にあり、そこの亀まんじゅうが駅売店や県内のデパートなどで売られているが、この大東点もずっと昔からある店だ。

 亀まんじゅうは縁起物。敬老の日を前にして、たくさんの注文があるという。ボクも早速購入し、また母のところにも送った。

 その店の住所は、掛川市大坂698ー6 電話番号0537-72ー2356 である。地方発送もするそうだ。
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忙しい九月

2014-09-12 20:59:10 | 日記
 日本友和会で、「非暴力による平和-「困難な時代」を生きる」と題した講演を終えた。8月下旬から、「近代日本に於ける「国学」」の連続講座、そして今日の講演と、準備はとてもたいへんだった。

 ボクは講座など、人の前で話すためには、その日に向けてたいへんな準備をする。関連する文献を手当たり次第読む。図書館で借りたり、購入したり、今も、今日のために読んだりした本やコピーが、テーブルの上に乗っている。明日か明後日には片付けなければならない。

 みずからの話しの中身にオリジナリティをもたせるためには、たくさんの文献を読み込みそれに関する知識をマックスになるまで詰め込む、するとそこに「ひらめき」が生まれるのだ。そこまで追い込まないと、「ひらめき」が生まれない。その「ひらめき」は、まず話しの展開をどうするかであり、そしてある程度定まったその展開に関連した本を読み込む中で、内容の点でも「ひらめき」が生まれる。

 時間と金をどれほど投入するか、それにより出来不出来が決まるという経験知が、こうした方法をとらせる。

 ボクの話はどうだったろうか。「・・・国学」の講座については、はがきが2通届いた。今日の「非暴力による平和-「困難な時代」を生きる」はどうだっただろうか。

 今日で、講演や講座の予定はなくなる。これからは入試問題の作成、某自治体の歴史に関する本を読んでいかなければならない。

 忙しい日々は続く。最近、眼が疲れるようになった。老化かもしれない。
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『朝日新聞』のこと

2014-09-12 09:29:06 | メディア
 週刊誌などが異常な『朝日新聞』攻撃を行っている。「従軍慰安婦」をめぐってのものだが、アホな右翼や評論家などは「一点突破・全面否定」の愚を繰り返している。
 問題は、吉田清治の証言に関してのみであり、「従軍慰安婦」制は、日本軍や日本政府が、女性を「性奴隷」として扱ったことは確かなのであるから、女性に対する人権侵害であったことは不動である。

 ボクも吉田清治の本は購入し、それを読んでひどいことをしたものだと思っていたが、吉田証言に対する不信感は当初からあった。その後秦郁彦氏の調査によってほぼ完全に虚偽であることが判明した。

 吉田証言が出てきたとき、「従軍慰安婦」については、千田夏光の本は出版されていたが、いまだ研究はほとんどなく、『朝日新聞』などが吉田証言を報道したことに問題があったとは思えない。その後、吉田証言は完全に否定されたが、その時点で吉田証言を掲載したことについての自己批判をすればよかったのであるが、『朝日』はそれをしてこなかった。しかし、メディアは『朝日』だけではなく、のちに誤報であったことが判明しても、自主的にそれを自己批判するという習慣はもっていない。当事者が誤報であることを追及してきたとき、あるいは冤罪であったことなどが確実になったときだけ訂正記事を載せるという具合で、メディアはその点では『朝日』だけではなく、傲慢な姿勢を堅持しているとおもう。

 ボクが問題だと思うのは、この吉田証言が虚偽であったことに関する記事を自己批判したことを「好機」であるとして、右派メディアが「従軍慰安婦」制を全面否定していこうという恥多き態度を明確にしたことだ。国際的には、日本人は過去に人権侵害をおかしておきながら、それについて反省すら出来ない、ということは今後も日本は人権侵害する国家である、とみなされるということをなぜ考えないのであろうか。「従軍慰安婦」制度は確実に存在し、「慰安婦」とされた女性たちは軍管理下で、軍の補給物資と同様な方法で運ばれたりしたのだ。旧軍の資料にも、そうした事実はきちんと記載されている。

 最後に、吉田清治氏が何故にあのような虚偽の証言をしたのか、知りたいと思う。

 なお吉田氏の証言がでたときに、それを検証する努力がなされるべきであった。証言は証言として貴重であるが、その証言の信憑性を文献資料などで検討する作業は、歴史研究の現場ではふつう行われていることである。それが十分になされなかったことが、今回の事態を招いたわけである。歴史研究者も、同時に証言を検証抜きで書く民俗研究者も自戒すべきであるということだ。

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2014年 大杉栄・伊藤野枝・橘宗一墓前祭について

2014-09-11 22:54:08 | 社会
 2014年の大杉栄・伊藤野枝・橘宗一墓前祭の内容は以下のとおりです。

9月15日(月・祝日)

15:30 開場

16:00~17:30 栗原康氏講演会
栗原氏は、最近『大杉栄ー永遠のアナキズム』(夜行社)を出版した。

18:00~18:30 望月治孝氏 アルトサックスソロライブ
望月氏は、アルトサックスの即興演奏者。

18:30~20:40 映画上映「シュトルム・ウント・ドランクッ」
大正時代に実在した無政府主義結社「ギロチン社」を題材に、「アンモナイトのささやきを聞いた」「蒸発旅日記」の奇才・山田勇男が独自の世界観で描いた青春活劇。大正11年。詩人で社会運動家の中浜哲は、旧友の古田大次郎とギロチン社を結成。大企業を脅迫して得た資金をもとに、革命を目指してテロを企てていた。そんな彼らの前に、全てを見透かしているかのような謎の女・松浦エミルが現われては消える。やがて関東大震災が発生し、その後の社会の混乱に乗じて、彼らが慕っていた無政府主義者・大杉栄が殺されてしまう。ギロチン社のメンバーたちは復讐を誓って立ちあがるが……

2014年9月16日(火)  沓谷霊園

12:00~  墓参

 参加費は、通しで2000円。講演会のみは1000円、映画鑑賞は1500円。

 問い合わせは、水曜文庫(054ー266-5376)へ。
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大杉栄・伊藤野枝・橘宗一墓前祭について

2014-09-11 21:58:35 | 社会
 大杉らの虐殺から91年。静岡市の共同墓地・沓谷霊園に大杉らの墓があることから、今までも静岡市で墓前祭・追悼集会が行われてきた。その経緯を記す。
 1955年9月、静岡大学法経短大学生自治会が、山川均と羽仁五郎を講演に招いた。その時、山川は沓谷霊園にある大杉らの墓を詣でた。この墓参が契機になって、杉山金夫(1925~1988)が墓前祭に関わるようになった(田村貞雄「杉山金夫氏の生涯と業績」『静岡県社会運動史研究』解説)。

 墓前祭が盛大に行われたのは、大杉らの虐殺から50年が経過した1973年のことであった。しかし大杉らの墓には、何の説明もなかった。そこで1976年5月墓誌建立委員会が発足、同年9月の墓前祭には、荒畑寒村撰になる墓誌の除幕式も行われた。

 1977年からは、名古屋での橘宗一追悼集会の後、参加者の一部が沓谷霊園に立ち寄るようになり、杉山らが出迎えた。

 1983年、静岡県近代史研究会主催で60周年の墓前祭と追悼集会がもたれた。記念講演は、瀬戸内寂聴であった。そしてこの頃から市原正恵が中心となって墓前祭を担うようになる。

 だがその後しばらく墓前祭としてのイベントはなく、1989年になって近代史研究会9月例会として墓前祭、講師として小松隆二を招いた追悼集会を開催した。この年から、墓前祭・追悼集会が盛大に行われるようになった。というのも、翌1990年7月に「大杉栄らの墓前祭実行委員会」(会長臼井茂)が発足したからである。同委員会は、市原が中心となり、毎年九月の墓前祭・追悼集会の開催、『沓谷だより』の刊行を行った。また1993年には『自由の前触れ』を刊行した。50人近くから原稿が寄せられた小冊子であるが、それらは今もなお輝きを失っていない。

 それ以降、毎年9月16日には、墓前祭と追悼集会がもたれていたが、しかしそれは2003年までであった。遺族や関係者の高齢などにより、墓前祭の開催が難しくなってきたからであった。2003年、墓前祭実行委員会が解散された。
 2013年、関東大震災から90年。墓前祭の中心となっていた市原正恵は、90周年のイベントを企画していたが、2012年7月、病魔に倒れ還らぬ人となった。その遺志を継ぐべく、市原さんのご子息ら一部の有志がたちあがり、台風の襲来をものともせずに墓前祭を挙行し、大杉豊氏を招いて講演会を開催した。2023年、関東大震災100年、大杉らの虐殺100年まで、墓前祭・追悼集会を継続していくつもりである。
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海上保安庁の暴力

2014-09-11 20:21:36 | 政治
 安倍政権が建設を強行しようとしている辺野古。その辺野古の海で、抗議活動をしている人々の前に立ちふさがっているのが、海上保安庁の職員。その職員が、暴力をふるっている。『琉球新報』などメディアは、権力の暴力をきちんと報道していくべきだ。とくに本土のメディア。

 『琉球新報』記事。暴力を揮う職員の動画がある。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-231432-storytopic-3.html


[海保暴力]無抵抗の市民に力ずく 水中沈め、恫喝も2014年9月11日

 辺野古の海が荒れている。名護市辺野古への新基地建設をめぐり、海上で警備活動に当たる海上保安庁の暴力行為や暴言が横行している。抗議行動する市民らの首をつかむなどして、これまでに少なくとも3人がけがを負った。ネット上や辺野古で抗議行動を続ける市民からは「国家権力の暴走」「海上保安庁による犯罪」などと批判が相次いでいる。市民の怒りは頂点に達している。

 【辺野古問題取材班】「綱をまたぐなって、何回言えばわかるんだ!」「いい加減にしろ!」。9日、海上保安官が辺野古沖で抗議する男性の頭と首を押さえ、目と鼻の先で怒鳴りつける様子を撮影した動画がインターネットに投稿された。動画には「やめてください」と哀願する女性の声が聞こえるなど、海保の暴力行為が生々しく記録されている。
 男性はカヌーで海上抗議行動を行った園山大地さん=宜野湾市。海上保安官に取り押さえられた際、顎に捻挫のけがを負った。園山さんは10日、座り込みの現場を訪れ、告訴を検討していることを明らかにし、けがを負った状況について語った。
 9日の昼前にカヌーによる海上行動に出た園山さんは、スパット台船近くの浮具(フロート)の手前で海上保安庁の船にカヌーを止められた。カヌーを諦め、大潮で膝までの深さになっていた海に入り、フロートを越えたところで、海上保安官に取り押さえられた。
 海保は2人掛かりで園山さんを押さえると、1人は首に腕を絡め、もう1人が足を抱え、その場で水中に数回沈めた。命の危険を感じたため「抵抗はしない」と伝えたが、止めてくれなかったという。
 その後、海保のボートに引き上げられると、保安官に首元を強く押さえ付けられ「お前何度目だ」と厳しい言葉を掛けられた。「次、来たらまた排除するからな」「ふざけるな」と大声での恫喝(どうかつ)もあったという。
 解放され、浜に戻ると仲間から顎が腫れていると言われて受診。顎(がく)関節捻挫で全治2週間と診断された。動画は、直前に同じボートに拘束されていた仲間がとっさに撮影してくれていた。園山さんは「もし画像がなかったら、暴力行為を示すことができなかった。現場での常軌を逸した警備をぜひ知ってもらいたいし、多くの県民に辺野古に目を向けてもらいたい」と話した。
 動画が投稿されたソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上では「これは拷問だ」などと非難する声が相次いだ。

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Journalism9月号

2014-09-10 15:51:46 | 日記
 いま右翼雑誌や商業メディアに叩かれている朝日新聞社発行の雑誌。

「従軍慰安婦」問題に関する朝日新聞攻撃は、一般週刊誌も加わり、その勢いが増しているような気もする。こう書いていても、ボクはそうした雑誌を読んでいないので、詳しいことはわからない。ただし、右翼の攻撃手法、「一点突破・全面否定」という手法を、一般週刊誌もとりはじめたということだけは指摘しておきたい。

 「一点突破・全面否定」とは、公表された研究論文や調査報道に「一点」でも不十分な箇所や間違った記述があると、それを攻撃することにより、すべてを消し去ろうというものだ。「慰安婦」問題について言えば、吉田清治という人が書いたものに記されていたところの朝鮮半島での「強制連行」がなかったのだから、「慰安婦」はなかったという主張である。しかしこの点で言えば、朝鮮半島で吉田が記したようなことはなかったかもしれないが、他の地域では強制的に「慰安婦」とした事例は存在するのである。それだけではなく、「慰安婦」問題は、以前にも書いたが、吉田が記した「強制連行」があろうとなかろうと、問題とされる歴史的事件なのだ。

 いや今日は、これについて書こうとしたわけではない。今月号のJournalism9月号について書こうとしているのだ。

 今月号は、多彩な方々による、ジャーナリスト(そしてその予備軍)に宛てた読書の手引きである。「反知性主義に抗うために」というテーマのもとに、10冊の本をそれぞれが紹介しているのだ。全部で18人。オーソドックスな内容のもの、ユニークな内容のものがあるのだが、後者の方が面白かった。

 まず憲法学者木村草太の文は、流れるような内容で面白かった。まっ先に高野秀行の本をあげて論じ始めたことが功を奏している。佐藤優というもと外交官は、ボクは、彼の本を読んだ上で言うのだが、好きではない。だからかもしれないが、彼が薦める本に関心は湧かない。ただし推薦した本に『民族とナショナリズム』(岩波書店)があったが、これは読むべきだ。つぎ柏倉康夫、もとNHKの人。主張の全体は意義深いもので、読みたいものが何冊か出てきた。田所真幸の紹介する本は、読もうという気が起こらなかった。落合恵子の本も、彼女の関心とボクのそれとは重ならないことがわかった。松原隆一郎は、個人的な探究に関わって読んだ本を紹介しているが、これはまあ内容的にはきわめて個人的な本ばかり。森達也は予想通りと思うような選択。山口二郎には以前から不信感があるので、「あーそうですか」。山口が推薦するものは、ほとんど読了済み。毎日新聞の西川恵の推薦図書は読みたいものが多い。ただし朴裕河の『和解のために』については、ボクは賛同できない。トニー・ジャケット『ヨーロッパ戦後史』上下(みすず書房)はすぐにでも読みたくなった。渡辺武達では『ベラ・チャフラフスカ』(文春文庫)を読みたいと思った。橋本五郎の推薦図書は「あっそう」で終わり。慶應大学の山腰修三の推薦図書は、読んだ本もあるけれども読みたい本もある。『民主主義の逆接』(以文社)は読みたくなった。

 五野井郁夫の文は面白く、推薦されたものも読みたくなった。『金枝篇』(岩波文庫)は読んでいないので、読まなければならなかったと後悔。『スペクタクルの社会』(ちくま学芸文庫)も読みたい。何年か前、『現代思想』で、「スペクタクル社会」の特集があったことを思い出した。もと共同の青木理が推薦する本は、ほとんど読んでいる。興味関心が重なるということだ。生井英考の推薦図書も、知らなかったものが多く、いずれ読みたいと思う。TBSの金平さんの推薦する『ニュース報道の言語論』(洋泉社)は読みたくなった。金平さんのは、そうだろうなと思うような選定である。根本かおる推薦の陳天璽『無国籍』(新潮文庫)、高野秀行『アヘン王国潜入記』(集英社文庫)も読みたい。仲俣暁生の文はとてもよくて、そこで紹介されている本は、読んだものを除き、すべて読みたくなった。井田真木子という人は知らなかった、片岡義男『日本語の外へ』(角川文庫)、大野更紗『困ってるひと』(ポプラ文庫)。

 ボクはものすごくたくさんの本を読んでいるが、知らなかった本が多い。こういう特集があるとさらに本が増える。最近は図書館で借りるようにしているが、ボクは赤鉛筆で線を引いたり書き込みをする習性があるので、買うしかなくなるのだ。

 金平さんは、最近の若いメディア関係者には、好奇心が足りないようなことを記していた。ボクは高校生の頃から、世界のすべてを知りたいと思って生きてきた。だから好奇心が旺盛で、さまざまな分野の本を読んできた。いまは歴史や政治に関係する本を読むことが多いが、大学生の頃までは自然科学や児童文学の本もたくさん読んだ。そこで獲得した知識がいまも活躍している。

 自分自身の人生の軌跡はあまりに細い、せめて本を読んでその線を太くしたい。

 『朝日』のTさん、この人選はよかったと思います。知的刺激を大いに受けました。
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「昭和天皇実録」の社説

2014-09-10 14:08:38 | 近現代史
 昨日の新聞は、これについての報道が多かった。ボクは見てもいないので何とも言えないが、新しい事実や昭和天皇にマイナスになるような記述はぜったいにありえないだろう。歴史研究というのは、批判的な視点を持つ人でなければ、真実は明らかにならない。

 さてそれを報じた新聞社は、社説でも論じている。やはり沖縄の新聞がもっともクリアである。

 『琉球新報』
<社説>昭和天皇実録 二つの責任を明記すべきだ2014年9月10日

 沖縄の運命を変えた史実は、十分解明されなかった。

 宮内庁は昭和天皇の生涯を記録した「昭和天皇実録」の内容を公表した。米軍による沖縄の軍事占領を望んだ「天皇メッセージ」を日本の公式記録として記述した。

 しかし、沖縄の問題で重要とみられる連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサーとの会見記録や、戦争に至る経緯などを側近に述懐した「拝聴録」は「見つからなかった」との理由で、盛り込まれなかった。編さんに24年かけたにしては物足りず、昭和史の空白は埋められなかった。

 昭和天皇との関連で沖縄は少なくとも3回、切り捨てられている。最初は沖縄戦だ。近衛文麿元首相が「国体護持」の立場から1945年2月、早期和平を天皇に進言した。天皇は「今一度戦果を挙げなければ実現は困難」との見方を示した。その結果、沖縄戦は避けられなくなり、日本防衛の「捨て石」にされた。だが、実録から沖縄を見捨てたという認識があったのかどうか分からない。

 二つ目は45年7月、天皇の特使として近衛をソ連に送ろうとした和平工作だ。作成された「和平交渉の要綱」は、日本の領土について「沖縄、小笠原島、樺太を捨て、千島は南半分を保有する程度とする」として、沖縄放棄の方針が示された。なぜ沖縄を日本から「捨てる」選択をしたのか。この点も実録は明確にしていない。

 三つ目が沖縄の軍事占領を希望した「天皇メッセージ」だ。天皇は47年9月、米側にメッセージを送り「25年から50年、あるいはそれ以上」沖縄を米国に貸し出す方針を示した。実録は米側報告書を引用するが、天皇が実際に話したのかどうか明確ではない。「天皇メッセージ」から67年。天皇の意向通り沖縄に在日米軍専用施設の74%が集中して「軍事植民地」状態が続く。「象徴天皇」でありながら、なぜ沖縄の命運を左右する外交に深く関与したのか。実録にその経緯が明らかにされていない。

 私たちが知りたいのは少なくとも三つの局面で発せられた昭和天皇の肉声だ。天皇の発言をぼかし、沖縄訪問を希望していたことを繰り返し記述して「贖罪(しょくざい)意識」を印象付けようとしているように映る。沖縄に関する限り、昭和天皇には「戦争責任」と「戦後責任」がある。この点をあいまいにすれば、歴史の検証に耐えられない。
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安倍内閣支持率

2014-09-10 13:48:21 | 政治
 安倍改造内閣を明確に支持しない国民は、たった30%だそうだ。

http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20140910/1410305311

 きちんとみれば悪政ばかり。原発再稼働、武器輸出解禁、戦争をする日本への転換など、かぞえあげれば切りがないほどだ。しかしそれでも、安倍内閣の支持率は50%を上回るようだ(『毎日』は低い)。

 「アベノミクス」で少し景気がよくなったかのような宣伝で、それを信じているのか。

 『東洋経済』7月26日号を最近購入した。その特集は「『21世紀の資本論』が問う 中間層への警告」。「中間層」が「中間層」でなくなる(日本では、総貧困化だそうだが)具体的事例が載せられている。全体的にも、子細に見れば、給与が上がっても、可処分所得は増えていないはずだし、中間層が下層へと剥落しているという数値はかなり以前から指摘されている。年金生活者は、生活レベルを下げているのが現実。

 そういえば今日の『中日新聞』に、TPP関連の官僚の出張費が総額で3億5千万円(2013年7月~14年3月)であったという記事が載せられていた。

 国家財政が厳しいという報道がなされ、多くのお人好しの国民は、それなら消費税アップも仕方がないと思っているようだが、しかしその税金を費消する官僚や政治家は、節約なんかまったくしていない。それが上記の数字にも現れている。

 それでも国民の半数以上は、安倍政権支持か。ため息が出てしまう。
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沖縄・辺野古

2014-09-09 22:32:20 | 政治
 水島朝穂早大教授の「直言」は、沖縄辺野古についてである。

http://www.asaho.com/jpn/index.html
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