更新がだいぶ遅くなってしまいましたが、3月15日、富山県富山市にある吉乃友酒造さんを見学してきました。ウィスキーや焼酎の蒸留所、ワイナリーは以前見学したことがありますが、日本酒は実は初めてです。
日本酒造りが盛んな富山県。こうして地図をみると実に多くの酒蔵があります(クリックすると拡大します)。吉乃友酒造さんは西南戦争のあった明治10年(1877年)創業、周りを田んぼに囲まれた小さな醸造所ですが古い建物がそのまま使われ実に趣があります。
事務所には電気式ですが囲炉裏があり、上の写真のようにお米を蒸す釜も残っています。
尤も、今はより大量のお米を機械で蒸し(写真左)、冷却(写真右)しています。
蒸したお米に黄麹菌を加え、麹を造ります。蒸したお米と水に麹を加え、さらに酵母菌を加え酒母を造ります。酒母は上の写真左手前の小さなタンクで少しずつ作ります。こうすることにより雑菌の繁殖を抑え、酵母菌による澱粉の糖化を促すのだそうです。
酒母を蒸した米、水に加えてもろみを造ります。もろみは純米酒で30日ほど、純米吟醸で40日ほどかけて発酵させるそうです。
純米酒と純米吟醸酒ですが、どちらも麴15%以上、アルコールの添加をしていないという点では同じです。違いは大まかに言って純米酒には精米歩合(米を磨く割合)の規定がなく、純米吟醸酒は精米歩合が60%以下という規定になっています。上の写真左は食用米、右は50%まで磨いた山田錦ですが、こんなにも大きさが違います(クリックすると拡大します)。なお、精米歩合50%以下のものは純米大吟醸酒と呼ばれます。お米は磨いて心に近づくほど、酒造りに適した成分になるそうです。その代り、当然歩留まりが悪くなるので、コストがアップします。
発酵を終えたもろみは、圧搾機で搾られ新種が誕生します。
最後は吉乃友酒造さんの幅広い製品ラインアップを試飲させていただきました。
吉乃友酒造
富山県富山市婦中町下井沢390
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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