8月31日、後楽園ホールに初めてのキックボクシング観戦(RISE181)に行きました。きっかけは、2年前の大阪で行われた第154回YMSで同じグループだった大森隆之助選手がタイトルマッチに臨むためです。当時は左手を骨折している状況でしたが、それから2年、RISEバンタム級4位からついにタイトル挑戦のチャンスを得たのです。
台風10号の接近で、東海道新幹線が運休している中ではありましたが、会場には大勢のお客さんが詰めかけていました。大森選手は最後の10試合目です。キックボクシングについては詳しくないことをお断りした上で、僕なりに試合の展開を見ていきたいと思います。
第1試合、スーパーフライ級(-53㎏)星憂雅選手vs横山大翔選手。1Rは星選手がワンツーで攻めます。一方の横山選手も後半カウンターを返します。2Rは一進一退の攻防となります。横山選手の結構良いボディーブローが入っていたように思えましたが、3Rに入って激しい打ち合いとなり、星選手のワンツーに横山選手がダウン。カウント8でしたが、結果は判定3-0で星選手の勝利。
第2試合、スーパーライト級(-65kg)森本現暉選手vs野口紘司選手。一気に体が大きくなり、迫力があります。1Rから森本選手が優勢、途中野口選手スタンディングダウンを取られます。最後は、ハイキックからのラッシュでKO。森本選手の鮮やかな勝利でした。
第3試合、アトム級(-46㎏)奥村琉奈選手vs百花選手。キャリア48戦のベテラン百花選手に対し、9戦目の新鋭奥村選手。1Rは終始奥村選手のペース。着実にボディーブローを重ねると、顔面へのパンチとローキックのコンビネーション。百花選手、嫌がっているように見えました。2Rに入ると、百花選手がローキックで反撃。これに対し、奥村選手もローキックとボディブローのコンビネーションで返します。ただ、2Rは奥村選手にやや疲れが見え、動きが鈍くなったように見えました。3Rに入ると激しい打ち合いにローキックの応酬。中盤からはかなり奥村選手の顔面へのパンチがまとまって入りましたが、百花選手も倒れませんでした。結果は判定3-0で奥村選手の勝利。
第4試合、ミニフライ級(-49㎏)宮本芽依選手vsMelty輝選手。7㎝の身長差がありましたが、宮本選手はそれを感じさせません。序盤から巧みにMelty選手の間合いを潰していきます。Melty選手はハイキック、ミドルキック、上中の後ろ廻し蹴り、バックハンドブローなど華麗な技を繰り出しますが、やや強引な印象を受けました。2Rに入ると、宮本選手の強烈なミドルキックにボディーブローが入るようになります。3R、宮本選手の左フックが効きました。Melty選手の顔にもこの試合への不退転の決意がうかがえましたが、結果は判定3-0で宮本選手の勝利。宮本選手、これが4戦目ということですが、強かったです。
第5試合、ライト級(-63㎏)竹市一樹選手vsTAKU選手。47戦目のベテラン竹市選手に対し、8戦目でこれまで全勝のTAKU選手。試合は1RからTAKU選手が終始プレッシャーをかける展開。竹市選手は年齢なのか調整の失敗なのか分かりませんが、キレがありません。TAKU選手のパンチに竹市選手がぐらつく場面も。2Rに入ると、TAKU選手が一気に攻勢に出、竹市選手ダウン。カウント8で最下位となりますが、TAKU選手の強烈なボディー2発で再びダウン。2R1分3秒でTAKU選手のTKO勝利。
第6試合、-57㎏契約、オートー・ノーナクシン選手vs拳剛選手。ノーナクシン選手は後ろ足重心の典型的なムエタイスタイル。パンチの見切りが巧みで、拳剛選手のパンチをスウェーでかわしながら、前足に強烈なローキックをビシビシ決めていきます。1Rから拳剛の左足は真っ赤。2Rに入っても、ノーナクシン選手のうまさが目立ちます。拳剛選手のローキックに合わせカウンター、ラッシュでコーナーに追い詰める場面も2回。ローキックだけでなくミドルキックも強烈でした。しかし、このラウンドでノーナクシン選手も鼻血を出します。3R、拳剛選手はしゃにむにラッシュをかけます。対するノーナクシン選手はミドルキック連発、これは効いているように見えました。終盤は上段飛び膝蹴り 中段膝蹴り、ボディブローのコンビネーション。
素人目には終始ノーナクシン選手のペースに見えましたが、判定はジャッジ1名拳剛選手、2名ドロー。試合は延長に入ります。延長はノーナクシン選手のストレートがまず効きました。そこからミドルキック、ハイキック、前蹴り、膝蹴りと多彩な蹴り技を繰り出したノーナクシン選手が終始優勢に進め、判定3-0で勝利。
<つづく>
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした