都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
古書ほうろう(千駄木)
先週、芸大美術館へ行った時に、そのまま谷中の方へ繰り出しました。特に目当てもなく、谷中銀座あたりをうろうろして帰るのが好きなのですが、千駄木にいつも立ち寄る古本屋があります。「古書ほうろう」です。
外構えはごく普通ですが、中は温かみのある作りで、古本屋にありがちな敷居の高さを感じさせません。本は専門書が中心ですが、漫画も置いてあり、地元の子供たちが立ち読みをするよく姿を見かけます。最近(?)、この近所にブックオフが出来たようで、なかなか繁盛していましたが、ここがその影響を受けることはないでしょう。
本のジャンルは、海外と国内の文学、それに哲学や音楽、美術、映画などが中心です。また、この界隈の谷根千(谷中・根津・千駄木)関連の本も結構揃います。全体的に、店主の方のセンスが光るような良い本が多く、お値段も、神保町と比べれば安くて手頃です。私の興味あるジャンルが多いこともあってか、いつも長居をしてしまいますが、ちょっとした椅子やテーブルが置かれていたりして、居心地の良い空間が作られているのも良いです。
参加したことはありませんが、古本屋としては珍しく、店内で様々なイベントを開催したりするそうです。ただ本を売るだけでなく、谷根千の街作りの一角も担う。そんなお店の姿勢も感じられて、何か文化の香りさえ漂うような古本屋だと思います。
結構有名な店なので、ご存知の方も多いかとは思いますが、谷根千へ行かれたついでに、一度覗いてみては如何でしょう。
古書ほうろう
文京区千駄木3-25-5(千代田線千駄木駅より徒歩5分ぐらい。)
03-3824-3388
外構えはごく普通ですが、中は温かみのある作りで、古本屋にありがちな敷居の高さを感じさせません。本は専門書が中心ですが、漫画も置いてあり、地元の子供たちが立ち読みをするよく姿を見かけます。最近(?)、この近所にブックオフが出来たようで、なかなか繁盛していましたが、ここがその影響を受けることはないでしょう。
本のジャンルは、海外と国内の文学、それに哲学や音楽、美術、映画などが中心です。また、この界隈の谷根千(谷中・根津・千駄木)関連の本も結構揃います。全体的に、店主の方のセンスが光るような良い本が多く、お値段も、神保町と比べれば安くて手頃です。私の興味あるジャンルが多いこともあってか、いつも長居をしてしまいますが、ちょっとした椅子やテーブルが置かれていたりして、居心地の良い空間が作られているのも良いです。
参加したことはありませんが、古本屋としては珍しく、店内で様々なイベントを開催したりするそうです。ただ本を売るだけでなく、谷根千の街作りの一角も担う。そんなお店の姿勢も感じられて、何か文化の香りさえ漂うような古本屋だと思います。
結構有名な店なので、ご存知の方も多いかとは思いますが、谷根千へ行かれたついでに、一度覗いてみては如何でしょう。
古書ほうろう
文京区千駄木3-25-5(千代田線千駄木駅より徒歩5分ぐらい。)
03-3824-3388
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東フィル 第698回定期演奏会 「マーラー:交響曲第3番」
東京フィルハーモニー交響楽団 第698回定期演奏会
マーラー 交響曲第3番
指揮 チョン・ミュンフン
メゾ・ソプラノ 寺谷千枝子
女声合唱 東京オペラシンガーズ
児童合唱 東京少年少女合唱隊
演奏 東京フィルハーモニー交響楽団
2005/1/9 15:00 オーチャードホール3階4列
こんにちは。
一昨日、オーチャードホールで東フィルの定期を聴いてきました。曲はマーラーの第3交響曲。チョンさんが指揮される演奏を聴くのは初めてです。
全体としては、とても流麗で伸びやかな、温かみのある演奏だったと思います。第一楽章こそ、各主題を聴き手に強く印象づけるためか、楽想を一つ一つくっきりと区切るような形で音楽を進めていましたが、それも決して不自然な感じにはなりません。また、第二楽章の甘美なメヌエットや突然の嵐のようなトリオも、それぞれが驚くほどスムーズに進められ、弛緩する瞬間が殆どありませんでした。さらに、声楽の入る第四、第五楽章も、オーケストラと声楽のバランスが極めて適正にとられ、美しいハーモニーが築かれます。マーラー的な「うねり」を感じる部分はあまりありませんでしたが、それを求める必要がないくらい、主題やリズム、それにデュナーミクの変化に細心の注意が払われた、とてもレベルの高い演奏だったと思います。
私が最も素晴らしく感じたのは第6楽章です。この長大なアダージョ楽章は、ともするとお涙頂戴的な、やや俗っぽい演奏が幅を利かすことになりますが、この日の演奏からそんな要素は感じられません。少々オーバーかもしれませんが、ステージ上でオーケストラの力が一つとなった時だけに聴くことが出来るような、高貴で純度の高いアンサンブルが奏でられていたと思います。第6楽章を、初めて心の底から素晴らしい音楽だと思えたのと同時に、まさかここまでやってくれるとは、という思いを強く感じました。
ただ、ミスを気にする方には、顔をしかめるような部分が多かったかもしれません。特に後半は、オーケストラもバテ気味だったのか、大きなミスがいくつかあったと思います。しかし、私には、そんなミスを忘れさせてしまうぐらい、音楽の大きな力を感じました。これはやはり、解釈を徹底させたチョンさんの力量によるものなのでしょうか。今回初めて聴いただけですから、何とも言い切るのは難しいですが、東フィルはものすごく力のある指揮者を迎えているのかもしれません。失礼な言い方かもしれませんが、予想以上でした。3月の第4交響曲も、是非聴いてみたいと思います。
マーラー 交響曲第3番
指揮 チョン・ミュンフン
メゾ・ソプラノ 寺谷千枝子
女声合唱 東京オペラシンガーズ
児童合唱 東京少年少女合唱隊
演奏 東京フィルハーモニー交響楽団
2005/1/9 15:00 オーチャードホール3階4列
こんにちは。
一昨日、オーチャードホールで東フィルの定期を聴いてきました。曲はマーラーの第3交響曲。チョンさんが指揮される演奏を聴くのは初めてです。
全体としては、とても流麗で伸びやかな、温かみのある演奏だったと思います。第一楽章こそ、各主題を聴き手に強く印象づけるためか、楽想を一つ一つくっきりと区切るような形で音楽を進めていましたが、それも決して不自然な感じにはなりません。また、第二楽章の甘美なメヌエットや突然の嵐のようなトリオも、それぞれが驚くほどスムーズに進められ、弛緩する瞬間が殆どありませんでした。さらに、声楽の入る第四、第五楽章も、オーケストラと声楽のバランスが極めて適正にとられ、美しいハーモニーが築かれます。マーラー的な「うねり」を感じる部分はあまりありませんでしたが、それを求める必要がないくらい、主題やリズム、それにデュナーミクの変化に細心の注意が払われた、とてもレベルの高い演奏だったと思います。
私が最も素晴らしく感じたのは第6楽章です。この長大なアダージョ楽章は、ともするとお涙頂戴的な、やや俗っぽい演奏が幅を利かすことになりますが、この日の演奏からそんな要素は感じられません。少々オーバーかもしれませんが、ステージ上でオーケストラの力が一つとなった時だけに聴くことが出来るような、高貴で純度の高いアンサンブルが奏でられていたと思います。第6楽章を、初めて心の底から素晴らしい音楽だと思えたのと同時に、まさかここまでやってくれるとは、という思いを強く感じました。
ただ、ミスを気にする方には、顔をしかめるような部分が多かったかもしれません。特に後半は、オーケストラもバテ気味だったのか、大きなミスがいくつかあったと思います。しかし、私には、そんなミスを忘れさせてしまうぐらい、音楽の大きな力を感じました。これはやはり、解釈を徹底させたチョンさんの力量によるものなのでしょうか。今回初めて聴いただけですから、何とも言い切るのは難しいですが、東フィルはものすごく力のある指揮者を迎えているのかもしれません。失礼な言い方かもしれませんが、予想以上でした。3月の第4交響曲も、是非聴いてみたいと思います。
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