都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「さわひらき展」 オオタファインアーツ 11/12
オオタファインアーツ(港区六本木)
「さわひらき展」
10/28~11/26
さわひらきは、今年1月、赤坂の国際交流基金フォーラムにて開催された「Have We Met?」展を見て以来、とても印象に残っていたアーティストでしたが、今回もまた魅せてくれました。六本木のオオタファインアーツでの個展です。
展示作品はビデオ・アート二点。まずは会場奥に配された、大きな三面スクリーンを使った作品、「Going Places Sitting Down」に目がいきます。舞台は西欧風ながらも日常的な室内。そこに小さな小さな可愛らしい木馬が、極めてスローにゆったりと、半ばミニマル的に、画面の端から端へと動きます。興味深いのは、各スクリーン毎に室内の雰囲気が異なることです。それぞれ、雪原や水面に見立てた場所が突如室内に現れて、そこを木馬や帆船が行き交う。日常的な場へ、あり得ないようなミクロの乗り物を動かすことだけでも、どこか日常と隣り合わせにあって、まだ誰も気がついていないような異世界を連想させるのですが、さらに場へ細工を加えることで、より一層お伽話の国のような、幻想的なイメージを呼び起こします。誰もいない室内でハッと後ろを振り返ってみたら、そこは一面の雪原で、小さな木馬がゆっくりと動いていた。小さい頃、身の回りの場所に自分の知らない世界があって、そこに「小人の国」があったりしたら楽しいなあと空想したことがあるのですが、それをさらひらきはアートで表現してくれました。また、毎度お馴染みの、超ミクロな飛行機も登場します。あの飛行機、見ているとどうしても乗りたくなってきますが、さて空港はどこにあるのでしょうか。
もう一点は、会場入口右手の小さなディスプレイ、「Eight Minutes」です。こちらは、洗面所や浴室内にて、小さなヤギがひたすら走ります。もちろん、ヤギの動きは、これまた時間の進みを遅くしたのかのようにゆっくりとしています。背景には、遊園地風の観覧車などがチラホラ。この何とも言えない時間の流れと、「日常内異世界」とも言える場。今回二度目の拝見となりましたが、見る度に好きになります。
さらひらきは、横浜トリエンナーレでも展示があるとのことで、そちらも楽しみになってきました。26日までの開催です。おすすめします。
「さわひらき展」
10/28~11/26
さわひらきは、今年1月、赤坂の国際交流基金フォーラムにて開催された「Have We Met?」展を見て以来、とても印象に残っていたアーティストでしたが、今回もまた魅せてくれました。六本木のオオタファインアーツでの個展です。
展示作品はビデオ・アート二点。まずは会場奥に配された、大きな三面スクリーンを使った作品、「Going Places Sitting Down」に目がいきます。舞台は西欧風ながらも日常的な室内。そこに小さな小さな可愛らしい木馬が、極めてスローにゆったりと、半ばミニマル的に、画面の端から端へと動きます。興味深いのは、各スクリーン毎に室内の雰囲気が異なることです。それぞれ、雪原や水面に見立てた場所が突如室内に現れて、そこを木馬や帆船が行き交う。日常的な場へ、あり得ないようなミクロの乗り物を動かすことだけでも、どこか日常と隣り合わせにあって、まだ誰も気がついていないような異世界を連想させるのですが、さらに場へ細工を加えることで、より一層お伽話の国のような、幻想的なイメージを呼び起こします。誰もいない室内でハッと後ろを振り返ってみたら、そこは一面の雪原で、小さな木馬がゆっくりと動いていた。小さい頃、身の回りの場所に自分の知らない世界があって、そこに「小人の国」があったりしたら楽しいなあと空想したことがあるのですが、それをさらひらきはアートで表現してくれました。また、毎度お馴染みの、超ミクロな飛行機も登場します。あの飛行機、見ているとどうしても乗りたくなってきますが、さて空港はどこにあるのでしょうか。
もう一点は、会場入口右手の小さなディスプレイ、「Eight Minutes」です。こちらは、洗面所や浴室内にて、小さなヤギがひたすら走ります。もちろん、ヤギの動きは、これまた時間の進みを遅くしたのかのようにゆっくりとしています。背景には、遊園地風の観覧車などがチラホラ。この何とも言えない時間の流れと、「日常内異世界」とも言える場。今回二度目の拝見となりましたが、見る度に好きになります。
さらひらきは、横浜トリエンナーレでも展示があるとのことで、そちらも楽しみになってきました。26日までの開催です。おすすめします。
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