都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「森村泰昌 - 荒ぶる神々の黄昏/なにものかへのレクイエム・其の弐 - 」 シュウゴアーツ
シュウゴアーツ/MAGIC ROOM?(江東区清澄1-3-2 5、6階)
「森村泰昌 - 荒ぶる神々の黄昏/なにものかへのレクイエム・其の弐 - 」
2007/12/22-2008/2/16

このところ個展が続いている感もある森村泰昌のまた新たな展示です。清澄ギャラリービルの二つのフロアにて、お馴染みのポートレート写真と映像が紹介されています。
メインは5階、第一会場シュウゴアーツでのヒトラーに扮した映像で見せる「荒ぶる神々の部屋」です。これはチャップリン扮するヒトラーを、さらに森村が扮した格好になっているのでしょうか。帽子には「笑」マークも高らかに、またカギ十字がバツ印になっているという軍服に身を纏った森村は、意味不明とでもいうのか、その絶叫調の演説を解体してしまうとでもいえるような一種の言葉遊びにて、かの独裁者の様子を批判的に再現しています。また中盤以降の、つまりは帽子を脱いで様子の一変した以降がこの物語の核心です。ここでは見る側に訴えかけるような、またどこか自己嫌悪とも自己反省ともいえるような面持ちにて、現代における独裁者と何ぞやということについて切々と聴衆に語りかけています。映像作品の奥のスペースに並ぶ、毛沢東、ゲバラの系譜に連なるのは、もしかしたら見る者一人一人であるということなのかもしれません。
第二会場、6階のマジックルームは、レーニンに扮する「レーニンの部屋」です。森村いわく「政治と戦争の中に現れた男性的なもの」を「戦争の世紀」であった20世紀に求め、それを時の権力者に象徴させながら丹念に検証していく様子を見ることが出来ます。当然ながら、女性や絵画に扮する森村とは全く異なった展開です。
2月16日まで開催されています。
「森村泰昌 - 荒ぶる神々の黄昏/なにものかへのレクイエム・其の弐 - 」
2007/12/22-2008/2/16

このところ個展が続いている感もある森村泰昌のまた新たな展示です。清澄ギャラリービルの二つのフロアにて、お馴染みのポートレート写真と映像が紹介されています。
メインは5階、第一会場シュウゴアーツでのヒトラーに扮した映像で見せる「荒ぶる神々の部屋」です。これはチャップリン扮するヒトラーを、さらに森村が扮した格好になっているのでしょうか。帽子には「笑」マークも高らかに、またカギ十字がバツ印になっているという軍服に身を纏った森村は、意味不明とでもいうのか、その絶叫調の演説を解体してしまうとでもいえるような一種の言葉遊びにて、かの独裁者の様子を批判的に再現しています。また中盤以降の、つまりは帽子を脱いで様子の一変した以降がこの物語の核心です。ここでは見る側に訴えかけるような、またどこか自己嫌悪とも自己反省ともいえるような面持ちにて、現代における独裁者と何ぞやということについて切々と聴衆に語りかけています。映像作品の奥のスペースに並ぶ、毛沢東、ゲバラの系譜に連なるのは、もしかしたら見る者一人一人であるということなのかもしれません。
第二会場、6階のマジックルームは、レーニンに扮する「レーニンの部屋」です。森村いわく「政治と戦争の中に現れた男性的なもの」を「戦争の世紀」であった20世紀に求め、それを時の権力者に象徴させながら丹念に検証していく様子を見ることが出来ます。当然ながら、女性や絵画に扮する森村とは全く異なった展開です。
2月16日まで開催されています。
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