都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2008年 私の気になる美術展
毎年、この号だけは購入しています。月刊「美術の窓」最新号より「今年の展覧会ベスト150」です。今年は上半期と下半期に分けず、一年間の展覧会がまとめて挙げられています。その中より、私が特に気になる展示をピックアップしてみました。
現代美術
「宮島達男 Art in You」 水戸芸術館 2/16-5/11
「英国美術の現代史 ターナー賞の歩み」 森美術館 4/26-7/13
「大岩オスカール Gardening展」 東京都現代美術館 4/29-7/6 (福島県立美術館8/9-9/28)
「森山大道展」 東京都写真美術館 5/13-6/29
日本美術
「熊谷守一展 天与の色彩 究極のかたち」 埼玉県立近代美術館 2/2-3/23
「茶碗の美 曜変天目と名物茶碗」 静嘉堂文庫美術館 2/9-3/23
「対決 巨匠たちの日本美術」 東京国立博物館 7/8-8/17
「大琳派展 継承と変奏」 東京国立博物館 10/7-11/16
西洋美術
「モーリス・ド・ヴラマンク展」(仮) 損保ジャパン東郷青児美術館 4/19-6/29
「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」 Bunkamura ザ・ミュージアム 6/7-8/17 (北九州市立美術館6/7-8/17)
「コロー 光と追憶の変奏曲」 国立西洋美術館 6/14-8/31 (神戸市立博物館9/13-12/7)
「フェルメール展」(仮) 東京都美術館 8/2-12/14
「ジョット展」(仮) 損保ジャパン東郷青児美術館 9/20-11/9
「ピカソ展」(仮) 国立新美術館/サントリー美術館(同時開催) 10/4-12/14
現代美術でまず一番に挙げたいのは、来月中旬より水戸芸で開催予定の宮島達男の展覧会です。彼の展示は、確か以前に熊本で行われたとも聞きましたが、その時は関東に巡回がなく見逃していました。宮島はMOTの常設で初めて見て以来、いつかは個展に接したいと願っていたアーティストの一人です。水戸と言うことで、ちょうど梅の咲く頃にでも足を伸ばそうかと思っています。
日本美術は最後に廻すとして、今年、上のラインナップを見ても非常に期待がもてるのはやはり西洋美術ではないでしょうか。既に6点の出品、さらには上積みもありそうな史上最強のフェルメール展は言うまでもありませんが、私としては日本では初の本格的回顧展になるというミレイ展にも注目したいところです。テート・ブリテンの引っ越し展ということで、質量ともに充実した展覧会となりそうです。
昨年、若冲、永徳と「京都限定」が話題でもなった日本美術ですが、今年はそれに対しての「東京限定」にて、上記二つの展示が上野の東博で開催されます。ともに会期一ヶ月程度と短いのが難点ではありますが、(また逆の意味で期待もしてしまうわけですが。)対決という言葉をキーワードに、例えば檜図屏風と松林図を同時に見せるという「巨匠たちの日本美術」と、琳派三巨匠の作を中心に、海外からの里帰り作品も出るという「大琳派展」は、桃山、江戸絵画ファンにとってもこの上ない展覧会になることが予想されます。ちなみに琳派展に関して、このクラスの規模の展示を東博で開催するのは1972年以来のことです。(間違っていたら訂正します。)私の今年一番楽しみな展覧会です。
その他では、三年ぶりに曜変天目が公開される静嘉堂の「茶碗の美」、改修工事中のパリ・ピカソ美術館のコレクションがやってくるという、新美、サントリー二館共催のピカソ大回顧展、または私の大好きなヴラマンクとコローの両回顧展、そして毎年、中世ヨーロッパ美術での好企画が続いている損保ジャパンのジョット展などにも期待したいです。
ところで恒例の「2007年展覧会入場者ランキング・ベスト50」も掲載されていました。入場者と展示の質は別に比例するものではありませんが、一つの目安として見るならば、オープンしてモネ、フェルメールと続いた新美の順調な客足と、その反面の低調な東近美、または正倉院展に肉薄した永徳展や、東京では会場に難のあった大阪ギメ展の好調ぶりなどが印象に残ります。ちなみにベスト3は、レオナルド、モネ、コルビュジエでした。
「美術の窓2008/02月号/生活の友社」
展覧会情報、ランキング等の詳細は誌面をご参照下さい。また皆様おすすめの展示があればご教授していただけるとありがたいです。
*関連エントリ
2007年上半期 私の気になる美術展
2006年下半期 私の気になる美術展
2006年上半期 私の気になる美術展
現代美術
「宮島達男 Art in You」 水戸芸術館 2/16-5/11
「英国美術の現代史 ターナー賞の歩み」 森美術館 4/26-7/13
「大岩オスカール Gardening展」 東京都現代美術館 4/29-7/6 (福島県立美術館8/9-9/28)
「森山大道展」 東京都写真美術館 5/13-6/29
日本美術
「熊谷守一展 天与の色彩 究極のかたち」 埼玉県立近代美術館 2/2-3/23
「茶碗の美 曜変天目と名物茶碗」 静嘉堂文庫美術館 2/9-3/23
「対決 巨匠たちの日本美術」 東京国立博物館 7/8-8/17
「大琳派展 継承と変奏」 東京国立博物館 10/7-11/16
西洋美術
「モーリス・ド・ヴラマンク展」(仮) 損保ジャパン東郷青児美術館 4/19-6/29
「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」 Bunkamura ザ・ミュージアム 6/7-8/17 (北九州市立美術館6/7-8/17)
「コロー 光と追憶の変奏曲」 国立西洋美術館 6/14-8/31 (神戸市立博物館9/13-12/7)
「フェルメール展」(仮) 東京都美術館 8/2-12/14
「ジョット展」(仮) 損保ジャパン東郷青児美術館 9/20-11/9
「ピカソ展」(仮) 国立新美術館/サントリー美術館(同時開催) 10/4-12/14
現代美術でまず一番に挙げたいのは、来月中旬より水戸芸で開催予定の宮島達男の展覧会です。彼の展示は、確か以前に熊本で行われたとも聞きましたが、その時は関東に巡回がなく見逃していました。宮島はMOTの常設で初めて見て以来、いつかは個展に接したいと願っていたアーティストの一人です。水戸と言うことで、ちょうど梅の咲く頃にでも足を伸ばそうかと思っています。
日本美術は最後に廻すとして、今年、上のラインナップを見ても非常に期待がもてるのはやはり西洋美術ではないでしょうか。既に6点の出品、さらには上積みもありそうな史上最強のフェルメール展は言うまでもありませんが、私としては日本では初の本格的回顧展になるというミレイ展にも注目したいところです。テート・ブリテンの引っ越し展ということで、質量ともに充実した展覧会となりそうです。
昨年、若冲、永徳と「京都限定」が話題でもなった日本美術ですが、今年はそれに対しての「東京限定」にて、上記二つの展示が上野の東博で開催されます。ともに会期一ヶ月程度と短いのが難点ではありますが、(また逆の意味で期待もしてしまうわけですが。)対決という言葉をキーワードに、例えば檜図屏風と松林図を同時に見せるという「巨匠たちの日本美術」と、琳派三巨匠の作を中心に、海外からの里帰り作品も出るという「大琳派展」は、桃山、江戸絵画ファンにとってもこの上ない展覧会になることが予想されます。ちなみに琳派展に関して、このクラスの規模の展示を東博で開催するのは1972年以来のことです。(間違っていたら訂正します。)私の今年一番楽しみな展覧会です。
その他では、三年ぶりに曜変天目が公開される静嘉堂の「茶碗の美」、改修工事中のパリ・ピカソ美術館のコレクションがやってくるという、新美、サントリー二館共催のピカソ大回顧展、または私の大好きなヴラマンクとコローの両回顧展、そして毎年、中世ヨーロッパ美術での好企画が続いている損保ジャパンのジョット展などにも期待したいです。
ところで恒例の「2007年展覧会入場者ランキング・ベスト50」も掲載されていました。入場者と展示の質は別に比例するものではありませんが、一つの目安として見るならば、オープンしてモネ、フェルメールと続いた新美の順調な客足と、その反面の低調な東近美、または正倉院展に肉薄した永徳展や、東京では会場に難のあった大阪ギメ展の好調ぶりなどが印象に残ります。ちなみにベスト3は、レオナルド、モネ、コルビュジエでした。
「美術の窓2008/02月号/生活の友社」
展覧会情報、ランキング等の詳細は誌面をご参照下さい。また皆様おすすめの展示があればご教授していただけるとありがたいです。
*関連エントリ
2007年上半期 私の気になる美術展
2006年下半期 私の気になる美術展
2006年上半期 私の気になる美術展
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