「ダブルクロノス展」 ZAP

ZAP(港区白金台3-2-19 瑞聖寺内)
「ダブルクロノス展」
11/15-24



今年で既に三度を数える展示だそうですが、私は今回初めて知りました。大巻伸嗣、東恩納裕一、高木正勝ら計6名のアーティストが、お寺の一角を舞台に多様なインスタレーションを繰り広げます。白金台にある瑞聖寺内、ZAPで開催中の「ダブルクロノス展」へ行ってきました。



会場がお寺と聞いていたので、てっきりそれらしき雰囲気の場所で展示されているのかと思いきや、実際は全くそうではない、ようはホワイトキューブ、もしくはごく普通の室内(暗室)で作品が紹介されていました。率直なところ、何故にこの場所でという疑問は終始付きまといますが、まずは上に挙げた方々のグループ展というだけでもそれなりに満足出来るというものでしょう。会場は二つ、目黒通りに面した「Gallery1」と、その先の少し奥まった寺院境内の中にある「Gallery2」に分かれています。ともに小さなスペースなのでそう時間はかかりません。気軽に見られました。



「Gallery1」では、大西真貴と西田有希の巨大な山のオブジェ「都市の中のケモノ、屋根、山脈」が来場者を待ち受けながら、大巻伸嗣の花畑を灯す東恩納裕一のポップなシャンデリアが絶妙なコラボレーションにて展開されています。その様はまるで花卉促成栽培のビニールハウスのようです。温室内すくすくと育つ花のリングが床一面に広がっていました。ここは花を潰さないよう、そっと歩くのがベストです。

第二会場は高木正勝と水木塁によるビデオインスタレーションです。暗室にスクリーンとプールが設置され、海や生命をモチーフとした映像作品が、その双方に映し出されながら激しく進んでいきます。水辺で波を受ける人々の群れは煌煌と赤く光りながら覚醒し、また一方で人魚のような姿をとりながら、万物を統べるかのような水へと還元されていきました。モチーフが次々と繰り出されるので、それを追いかけるだけでも大変ですが、迫力ある映像が楽しめたのは事実です。



明日、明後日までの開催です。入場は無料です。
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