2020年10月に見たい展覧会【さいたま国際芸術祭/式場隆三郎/桃山―天下人の100年】

気がつけば日が暮れるのも早くなり、秋の気配も色濃くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

なかなか開催中の展示を全て追いきれませんが、10月も魅惑的な展覧会がたくさん行われます。気になる展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・「あざみ野コンテンポラリーvol.11 関川航平展」 横浜市民ギャラリーあざみ野(10/10~11/1)
・「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」 国立新美術館(8/12~11/3)
・「モノクロームの冒険 日本近世の水墨と白描」 根津美術館(9/19~11/3)
・「もうひとつの江戸絵画 大津絵」 東京ステーションギャラリー(9/19~11/8)
・「東京好奇心」 Bunkamuraザ・ミュージアム(10/20~11/12)
・「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」 山種美術館(9/19~11/15)
・「工藝2020―自然と美のかたち」 東京国立博物館表慶館(9/21~11/15)
・「さいたま国際芸術祭2020-Art Sightama-」 旧大宮区役所・旧大宮図書館(10/17~11/15)
・「日本の美術を貫く 炎の筆《線》」 府中市美術館(9/19〜11/23)
・「生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市」 東京都写真美術館(9/29~11/23)
・「後藤克芳 ニューヨークだより」 渋谷区立松濤美術館(10/3〜11/23)
・「ふたつのまどか―コレクション×5人の作家たち」 DIC川村記念美術館(6/16~11/29)
・「国立公園―その自然には、物語がある」 国立科学博物館(8/25~11/29)
・「リニューアル・オープン記念展 Ⅱ 日本美術の裏の裏」 サントリー美術館(9/30~11/29)
・「桃山―天下人の100年」 東京国立博物館(10/6~11/29)
・「式場隆三郎 腦室反射鏡」 練馬区立美術館(10/11~12/6)
・「宮島達男 クロニクル 1995-2020」 千葉市美術館(9/19~12/13)
・「分離派建築会100年展 建築は芸術か?」 パナソニック汐留美術館(10/10~12/15)
・「生誕111年浜口陽三銅版画展 幸せな地平線」 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション(8/18~12/20)
・「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」 東京オペラシティアートギャラリー(10/10~12/20)
・「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」 森美術館(7/31~2021/1/3)
・「光―呼吸 時をすくう5人」 原美術館(9/19~2021/1/11)
・「KING & QUEEN展 ―名画で読み解く 英国王室物語」 上野の森美術館(10/10~2021/1/11)
・「だれも知らないレオ・レオーニ展」 板橋区立美術館(10/24〜2021/1/11)
・「生命の庭―8人の現代作家が見つけた小宇宙」 東京都庭園美術館(10/17~2021/1/12)
・「生きている東京」 ワタリウム美術館(9/5~2021/1/31)
・「トランスレーションズ展 ―『わかりあえなさ』をわかりあおう」 21_21 DESIGN SIGHT(10/16~2021/3/7)

ギャラリー

・「中西敏貴写真展:Kamuy」 キヤノンギャラリーS(9/19~10/31)
・「ポーラ ミュージアム アネックス展2020 前期」 ポーラ ミュージアム アネックス(9/26~10/11)
・「JAGDA新人賞展2020 佐々木俊・田中せり・西川友美」 クリエイションギャラリーG8(9/8~10/15)
・「森万里子 Central」 SCAI THE BATHHOUSE(9/11〜10/17)
・「浜田浄 記憶の地層 -光と影-」 √K Contemporary(9/19~10/24)
・「ジャン=ミシェル・オトニエル 夢路」 ペロタン東京(9/16〜10/24)
・「第14回 shiseido art egg 西太志展」 資生堂ギャラリー(10/2~10/25)
・「アルベルト・ヨナタン・セティアワン Mirror Image」 ミヅマアートギャラリー(10/7〜11/7)
・「約束の凝集 vol. 1 曽根裕|石器時代最後の夜」 ギャラリーαM(8/29〜11/14)
・「いきることば つむぐいのち 永井一正の絵と言葉の世界」 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(10/9~11/21)
・「鴻崎正武:MUGEN」 アートフロントギャラリー(10/23〜11/22)

まずは現代美術です。今春の開催が見送られ、一部では「中止」とも伝えられた「さいたま国際芸術祭2020」が、当初の規模を変更し、オンラインとオフラインの双方での作品の公開が決まりました。



「さいたま国際芸術祭2020-Art Sightama-」@旧大宮区役所・旧大宮図書館(10/17~11/15)

まず先駆けて公開されるのがオンラインで、10月3日より展示風景が映像で配信されます。続いて10月17日よりオンサイトとして、旧大宮区役所と旧大宮図書館などの会場を実際に鑑賞することができます。ともに観覧は無料です。(オンサイトは事前日時指定制。)


<新型コロナ>芸術薫る、さいたま10月 中止の国際祭代替イベント 映像配信など市が概要(東京新聞)

9月10日付の東京新聞の報道では、当初予定の37作品のうち、アーティストの了承の得られた32作品が公開されるそうです。コロナ禍において芸術祭が殆ど中止となる昨今、オンとオフラインと交えた新たな取り組みとして注目を集めそうです。

精神科医の傍ら、民藝運動にも取り組んだ式場隆三郎の足跡を辿る回顧展が、練馬区立美術館にて開催されます。



「式場隆三郎 腦室反射鏡」@練馬区立美術館(10/11~12/6)

1898年に新潟県に生まれ、1936年に千葉県に式場病院を設立した式場隆三郎は、学生時代より白樺派に近づくと、武者小路実篤や柳宗悦らの知遇を得て、民藝運動に携わりました。そしてゴッホの精神病理学的な研究に打ち込み、複製画によるゴッホ展を開催するなど、日本でのゴッホ受容にも重要な役割を果たしました。


そうした式場の多様な活動を辿るのが「腦室反射鏡」と題した展覧会で、約200点もの作品と資料が公開されます。

先行して開催された広島市現代美術館では、特設サイトにて「おうちで式場展」と題したオンラインのコンテンツを公開しています。練馬での観覧の前にあらかじめ見ておくのも良さそうです。

この秋、最も話題を集める日本美術展となるかもしれません。東京国立博物館にて「桃山―天下人の100年」が行われます。



「桃山―天下人の100年」@東京国立博物館(10/6~11/29)

これは安土桃山時代に花開いた桃山美術の魅力を紹介するもので、狩野永徳、探幽、長谷川等伯や海北友松の障壁画をはじめ、上杉謙信や豊臣秀吉らの武将ゆかりの武具、はたまた千利休や古田織部の茶道具のほか、南蛮美術や蒔絵の工芸など、約230点もの作品が公開されます。


なお展示は前期(10/6〜11/1)と後期(11/3〜11/29)だけでなく、それ以外にも期間を区切っての作品の入れ替えがあります。まずは公式サイトより出品リストをご参照下さい。

それでは10月もどうぞ宜しくお願いいたします。
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