2021年3月に見たい展覧会【与謝蕪村/渡辺省亭/モンドリアン展】

2月後半から関東では暖かい日も増え、河津桜が見頃を迎えるなど、幾分と春めいてきました。



3月に気になる展覧会をリストアップしてみました。

【展覧会】

・「DOMANI・明日展 2021 文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち」 国立新美術館(1/30~3/7)
・「前田利為 春雨に真珠をみた人―前田家の近代美術コレクション」 目黒区美術館(2/13~3/21)
・「震災と未来展-東日本大震災10年」 日本科学未来館(3/6~3/28)
・「VOCA展2021 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」 上野の森美術館(3/12~3/30)
・「狩野派と土佐派 幕府・宮廷の絵師たち」 根津美術館(2/25~3/31)
・「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」 ポーラ美術館(11/14~2021/4/4)
・「川合玉堂」 山種美術館(2/6~4/4)
・「20世紀のポスター 図像と文字の風景」 東京都庭園美術館(1/30~4/11)
・「没後70年 南薫造」 東京ステーションギャラリー(2/20~4/11)
・「電線絵画展-小林清親から山口晃まで-」 練馬区立美術館(2/28~4/18)
・「特集展示 アイヌ文化へのまなざし―N.G.マンローの写真コレクションを中心に」 国立歴史民俗博物館(12/22~2021/5/9)
・「3.11とアーティスト:10年目の想像展」 水戸芸術館(2/20~5/9)
・「Steps Ahead: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」 アーティゾン美術館(2/13~5/9)
・「澤田知子 狐の嫁いり」 東京都写真美術館(3/2~5/9)
・「与謝蕪村 『ぎこちない』を芸術にした画家」 府中市美術館(3/13~5/9)
・「佐藤可士和展」 国立新美術館(2/3~5/10)
・「あやしい絵展」 東京国立近代美術館(3/23~5/16)
・「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」 東京藝術大学大学美術館(3/27~5/23)
・「テート美術館所蔵 コンスタブル展」 三菱一号館美術館(2/20~5/30)
・「まちへ出よう展 ~それは水の波紋から始まった」 ワタリウム美術館(2/7~6/6)
・「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」 SOMPO美術館(3/23〜6/6)
・「大地のハンター展 ~陸の上にも4億年」 国立科学博物館(3/9~6/13)
・「アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド―建築・デザインの神話」 世田谷美術館(3/20~6/20)
・「マーク・マンダース ―マーク・マンダースの不在/ライゾマティクス_マルティプレックス」 東京都現代美術館(3/20~6/20)

【ギャラリー】

・「中川エリカ展 JOY in Architecture」 TOTOギャラリー・間(1/21~3/21)
・「堀浩哉展 触れながら開いて」 ミヅマアートギャラリー(2/24〜3/27)
・「土屋仁応 キメラ」 メグミオギタギャラリー(3/2〜3.27)
・「佐藤倫子写真展 creative snap」 ザ・ギンザ スペース(3/1〜28)
・「川内倫子展 M/E」 三越コンテンポラリーギャラリー(3/17~3/29)
・「さわひらき個展『/home』」 オオタファインアーツ(2/20〜4/3)
・「柳幸典 Wandering Position 1988 - 2021」  ANOMALY(3/6〜4/3)
・「大庭大介 絵画−現象の深度」 SCAI THE BATHHOUSE(3/9〜4/3)
・「山本晶:Playing with Maps」 アートフロントギャラリー(3/12〜4/4)
・「ドラえもん1コマ拡大鑑賞展」 ほぼ日曜日(3/13〜4/18)
・「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」 資生堂ギャラリー(1/16~4/18)
・「ポーラ ミュージアム アネックス展2021―自動と構成」 ポーラ ミュージアム アネックス(3/18~4/18)
・「木村裕治展 落穂を拾う」 クリエイションギャラリーG8(3/23〜4/24)
・「2021年宇宙の旅 モノリス_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ」 GYRE GALLERY (2/19~4/25)
・「三好耕三作品展:SHASHIN 写真」 キヤノンギャラリーS(3/22~4/28)

まずは日本美術です。恒例の江戸絵画まつりの季節がやって来ました。府中市美術館にて「与謝蕪村 『ぎこちない』を芸術にした画家」が開催されます。



「与謝蕪村 『ぎこちない』を芸術にした画家」@府中市美術館(3/13~5/9)

今回の展示では与謝蕪村の制作を「ぎこちなさ」に着目して振り返っていて、国宝1点と重要文化財10点を含む、約100点の作品が公開されます。なお府中の春の江戸絵画まつりで一人の画家の回顧展を開催するのは、2008年の亜欧堂田善以来のことだそうです。


長らく一般に知られてこなかった幻の金屏風とされる、「山水図屏風」などの貴重な作品も出展されます。前後期で大幅に作品の入れ替えがありますが、前期チケットを購入すると2度目が半額になる割引券がついてきます。両会期を合わせて追いかけたいところです。

続いても日本美術です。東京藝術大学大学美術館にて「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」が行われます。



「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」@東京藝術大学大学美術館(3/27~5/23)

明治から大正にかけて活動した渡辺省亭は、パリ万博への出品を通して海外では評価を得たものの、国内では画壇から離れていたからか、必ずしも良く知られた画家とは言えませんでした。その省亭の画業の全貌を里帰り作品を含めて検証するもので、国内の美術館としては初めての回顧展となります。


省亭は2017年に加島美術にて「蘇る!孤高の神絵師 渡辺省亭」が開催された上、同時に山種美術館や松岡美術館などでも作品が展示されるなど、近年、再評価の機運が高まってきました。また2018年にも同じく加島美術にて「SEITEIリターンズ!!〜渡邊省亭展〜」が開かれました。

公式サイトに「次はこれだ!」とのキャッチコピーが記されていますが、ともすれば人気を決定づける機会となるかもしれません。

ラストは西洋美術です。オランダに生まれて抽象表現を切り開いた画家、ピート・モンドリアンの回顧展が、SOMPO美術館にて開かれます。



「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」@SOMPO美術館(3/23〜6/6)


これはオランダのデン・ハーグ美術館のモンドリアンコレクション50点と、国内外の美術館のモンドリアン作品と関連の作品20点を紹介するもので、初期の風景画から晩年の抽象画へと至るプロセスを辿っていきます。国内でのモンドリアン展は実に23年ぶりのことでもあります。

ところで2004年9月にはじめたブログが、今年の2月5日をもって開設6000日を迎えました。これほど長きに渡ってブログが続いたのも、全ては読んでくださる皆さまのおかげです。本当にどうもありがとうございます。

今後ともマイペースで更新を続けたいと思いますので、変わらずに「はろるど」をどうぞよろしくお願い致します。
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