都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」 ギンザ・グラフィック・ギャラリー
ギンザ・グラフィック・ギャラリー
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」
2021/6/8~7/7
ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」を見てきました。
スポーツイベントやブランド、さらには広告などを目的に作られたスポーツ・グラフィックは、時にアスリートらの躍動感や美しさを表現しては、多くの人々の心を捉えてきました。
「東京2020公式アートポスター/パラリンピアン」 AD:GOO CHOKI PAR
そうしたスポーツ・グラフィックに着目したのが今回の展覧会で、日本の1970年以降のスポーツに関するポスターやイラストレーションなど120点が展示されていました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」 1階展示室風景
さて多くのポスターが並ぶ中、まず目に飛び込んでくるのが水色の大きな卓球台でした。ただ一方のコートのみが丸くなっていて、はじめは一体どのような目的で作られたのか分かりませんでした。そしてこれは障がいの内容によって一般的に長方形の卓球台も異なったかたちとして見えるという、パラ卓球選手の視点を再現するために作られたパラ卓球台でした。
「パラ卓球台 コートが丸い卓球台(八木モデル)」 提供:一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会
「八木モデル」と呼ばれる卓球台は、パラ卓球の八木克勝選手が両手を伸ばせないため、卓球台が大きな円のように見えることに基づいたもので、日本肢体不自由者卓球協会によって制作されました。これまでに同協会ではパラ卓球の選手にリサーチを行い、コートの丸い卓球台や左に伸びた卓球台などを作っていて、パラ卓球の魅力を伝えるイベントにて公開してきました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック』 地下展示室風景 *手前は福田繁雄「ノータイム」1987年
一方で下の展示室へ降りると、今度はグラフィックデザイナーの福田繁雄による「ノータイム」などが並んでいて、スポーツ選手をユニークに造形化した様子を見ることができました。
「フジテレビ国際スポーツフェア'85」 AD:葛西薫 *左のパネルが榎本バソン了壱が「鉄球で太陽射抜け怪力伝」と詠んだ俳句。
このほかにも俳人の榎本バソン了壱が「地球という競技場あり筋肉祭」や「バット折る剛球必打センター前」などのスポーツの世界観を詠んだ俳句も展示されていて、思いの外にバリエーションのある内容となっていました。ポスター以外にも見どころの多い展示ではないでしょうか。
「パシフィックリーグ&セントラルリーグ60周年」 AD:服部一成
とはいえ、「長野冬季オリンピック」や「東京マラソン2009」、それに「パシフィックリーグ&セントラルリーグ60周年」といったスポーツのポスターも充実していて、いずれも見入るものがありました。
「アジア太平洋博覧会福岡’89」 AD:浅葉克巳
そのうち「東日本縦断駅伝’90」や「アジア太平洋博覧会福岡’89」などはスポーツのダイナミックな動きを見事に表現していたのではないでしょうか。
第46回、第41回「世界卓球選手権大会」 AD:浅葉克巳
雪舟の絵画をモチーフとした「長野冬季オリンピック」の開会式や、風神雷神を大胆に描いた「世界卓球選手権大会」といった美術を引用したポスターも目を引きました。
会場の随所に置かれていたブリキの卓球のおもちゃにも目が止まりました。これらは今回の展覧会の監修を務めた浅葉氏が、過去に中国にて見つけたものと同じおもちゃで、実際に触れて遊ぶこともできました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック』 地下展示室風景
パラ卓球台はラケットを手にして体験することが可能です。利用方法などは会場受付にてお尋ねください。(混雑時は不可)
予約は不要です。7月7日まで開催されています。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」 ギンザ・グラフィック・ギャラリー
会期:2021年6月8日(火)~7月7日(水)
休廊:日曜・祝日。
時間:11:00~19:00
料金:無料
住所:中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅から徒歩5分。JR線有楽町駅、新橋駅から徒歩10分。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」
2021/6/8~7/7
ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」を見てきました。
スポーツイベントやブランド、さらには広告などを目的に作られたスポーツ・グラフィックは、時にアスリートらの躍動感や美しさを表現しては、多くの人々の心を捉えてきました。
「東京2020公式アートポスター/パラリンピアン」 AD:GOO CHOKI PAR
そうしたスポーツ・グラフィックに着目したのが今回の展覧会で、日本の1970年以降のスポーツに関するポスターやイラストレーションなど120点が展示されていました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」 1階展示室風景
さて多くのポスターが並ぶ中、まず目に飛び込んでくるのが水色の大きな卓球台でした。ただ一方のコートのみが丸くなっていて、はじめは一体どのような目的で作られたのか分かりませんでした。そしてこれは障がいの内容によって一般的に長方形の卓球台も異なったかたちとして見えるという、パラ卓球選手の視点を再現するために作られたパラ卓球台でした。
「パラ卓球台 コートが丸い卓球台(八木モデル)」 提供:一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会
「八木モデル」と呼ばれる卓球台は、パラ卓球の八木克勝選手が両手を伸ばせないため、卓球台が大きな円のように見えることに基づいたもので、日本肢体不自由者卓球協会によって制作されました。これまでに同協会ではパラ卓球の選手にリサーチを行い、コートの丸い卓球台や左に伸びた卓球台などを作っていて、パラ卓球の魅力を伝えるイベントにて公開してきました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック』 地下展示室風景 *手前は福田繁雄「ノータイム」1987年
一方で下の展示室へ降りると、今度はグラフィックデザイナーの福田繁雄による「ノータイム」などが並んでいて、スポーツ選手をユニークに造形化した様子を見ることができました。
「フジテレビ国際スポーツフェア'85」 AD:葛西薫 *左のパネルが榎本バソン了壱が「鉄球で太陽射抜け怪力伝」と詠んだ俳句。
このほかにも俳人の榎本バソン了壱が「地球という競技場あり筋肉祭」や「バット折る剛球必打センター前」などのスポーツの世界観を詠んだ俳句も展示されていて、思いの外にバリエーションのある内容となっていました。ポスター以外にも見どころの多い展示ではないでしょうか。
「パシフィックリーグ&セントラルリーグ60周年」 AD:服部一成
とはいえ、「長野冬季オリンピック」や「東京マラソン2009」、それに「パシフィックリーグ&セントラルリーグ60周年」といったスポーツのポスターも充実していて、いずれも見入るものがありました。
「アジア太平洋博覧会福岡’89」 AD:浅葉克巳
そのうち「東日本縦断駅伝’90」や「アジア太平洋博覧会福岡’89」などはスポーツのダイナミックな動きを見事に表現していたのではないでしょうか。
第46回、第41回「世界卓球選手権大会」 AD:浅葉克巳
雪舟の絵画をモチーフとした「長野冬季オリンピック」の開会式や、風神雷神を大胆に描いた「世界卓球選手権大会」といった美術を引用したポスターも目を引きました。
会場の随所に置かれていたブリキの卓球のおもちゃにも目が止まりました。これらは今回の展覧会の監修を務めた浅葉氏が、過去に中国にて見つけたものと同じおもちゃで、実際に触れて遊ぶこともできました。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック』 地下展示室風景
パラ卓球台はラケットを手にして体験することが可能です。利用方法などは会場受付にてお尋ねください。(混雑時は不可)
【新着】オリンピック開催前に『スポーツ・グラフィック』展で予習を! https://t.co/7jzZ9oOFB4
— Pen Magazine (@Pen_magazine) June 17, 2021
予約は不要です。7月7日まで開催されています。
「SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック」 ギンザ・グラフィック・ギャラリー
会期:2021年6月8日(火)~7月7日(水)
休廊:日曜・祝日。
時間:11:00~19:00
料金:無料
住所:中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅から徒歩5分。JR線有楽町駅、新橋駅から徒歩10分。
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