都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「日本美術のとびら」 東京国立博物館・本館 特別3室
東京国立博物館・本館 特別3室
「日本美術のとびら」
2021/6/22~2022/3/31
東京国立博物館にて文化財の魅力を体感的に楽しめる展示スペース、「日本美術のとびら」がオープンしました。
まず入口にて出迎えてくれたのが「A GLIDE ON THE GREAT WAVE」と題した映像で、浮世絵や工芸品、絵巻、屏風絵などのコレクションが、四季折々に変化する江戸と東京を行き来しながら軽快な音楽とともに紹介されていました。
いずれも酒井抱一の「夏秋草図屏風」や長谷川等伯の「松林図屏風」、それに葛飾北斎の「富嶽三十六景 颱風快晴」などの誰もが知る名品ばかりで、まさに日本美術のオールスターと呼んで差し支えないかもしれません。なお8分の同映像はぶんかつYouTubeチャンネルでも鑑賞できました。
続くのが全14メートルの巨大スクリーンに展開した「日本美術のデジタル年表」で、1万2000年前の縄文時代から飛鳥・奈良、平安に鎌倉、それに室町や江戸時代へと至る16件の文化財をインタラクティブな仕掛けをもって見られました。
年表スクリーンの前の床に貼られた足跡マークの「わくわくポイント」に立つと、スクリーン上に作品画像が表示されて、ポップアップの指示に従って手を上げたり前に出したりすると、拡大したりページをめくったりして楽しむことができました。
また「わくわくポイント」にはそれぞれQRコードが表示されていて、スマホで読み取るとWEBサイト(Colbase:国立博物館所蔵品統合検索システム)にアクセスされ、作品の情報や解説を閲覧することが可能でした。
そのデジタル年表の前に展示されたのが、国立文化財機構とキヤノン株式会社との共同研究プロジェクトによって制作された、日本美術の高精細の複製品でした。
現在は尾形光琳の「風神雷神図屏風」と酒井抱一の「夏秋草図屏風」の屏風と「孔雀明王像」の掛け軸の複製品が露出にて公開されていて、それこそ本物と見間違うほどに精細に作られていました。
ここで嬉しいのは元来は一体であったものの、今では別の作品として切り離された光琳の「風神雷神図屏風」と抱一の「夏秋草図屏風」が表裏の形にて再現されていることでした。雷神に対しての雨に打たれる夏草、そして風神の風に吹かれた秋草のドラマチックなまでの対比が、臨場感をもって味わえるのではないでしょうか。
なお高精細複製品は今後、以下のスケジュールにて入れ替わります。
【屏風】
2021年6月22日~8月29日 重要文化財「風神雷神図屏風・夏秋草図屏風」(高精細複製品)
2021年8月31日~11月28日 国宝「観楓図屏風」(高精細複製品)
2021年11月30日~2022年2月27日 国宝「松林図屏風」(高精細複製品)
2022年3月1日~5月29日 国宝「花下遊楽図屏風」(高精細複製品:復元)
【掛け軸】
2021年6月22日(火)~2022年3月末(予定) 国宝「孔雀明王像」(高精細複製品)
「孔雀明王像」は京都文化協会とキヤノン株式会社が共同で取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」の第14期作品として制作され、この度、国立文化財機構へと寄贈されました。
同プロジェクトの中ではもっと古い平安時代の作品で、最新のデジタル技術と京都の職人の技を用い、実に0.2mmの細さにもなる截金部分や彩色の繊細なニュアンスまでも忠実に再現したそうです。一般へのお披露目は初めてのことでもあります。
会場は、現在「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」を開催している本館1階の特別5室の出口横に位置する特別3室です。特別展、及び常設展(総合文化展)観覧料にて体験できます。
またトーハクに楽しく日本美術へ触れられるスポットが誕生しました。撮影もできました。
2022年3月31日まで開催されています。
「日本美術のとびら」 東京国立博物館・本館 特別3室(@TNM_PR)
会期: 2021年6月22日(火) ~2022年3月31日(木)
時間:9:30~17:00。
*当面の間、金・土曜日の夜間開館を中止。
休館:月曜日。但し月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館。12月14日(火)、年末年始(2021年12月26日~2022年1月1日)、2022年1月4日(火)。その他臨時休館あり。
料金:一般1000円、大学生500円、高校生以下無料。
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
「日本美術のとびら」
2021/6/22~2022/3/31
東京国立博物館にて文化財の魅力を体感的に楽しめる展示スペース、「日本美術のとびら」がオープンしました。
まず入口にて出迎えてくれたのが「A GLIDE ON THE GREAT WAVE」と題した映像で、浮世絵や工芸品、絵巻、屏風絵などのコレクションが、四季折々に変化する江戸と東京を行き来しながら軽快な音楽とともに紹介されていました。
いずれも酒井抱一の「夏秋草図屏風」や長谷川等伯の「松林図屏風」、それに葛飾北斎の「富嶽三十六景 颱風快晴」などの誰もが知る名品ばかりで、まさに日本美術のオールスターと呼んで差し支えないかもしれません。なお8分の同映像はぶんかつYouTubeチャンネルでも鑑賞できました。
続くのが全14メートルの巨大スクリーンに展開した「日本美術のデジタル年表」で、1万2000年前の縄文時代から飛鳥・奈良、平安に鎌倉、それに室町や江戸時代へと至る16件の文化財をインタラクティブな仕掛けをもって見られました。
年表スクリーンの前の床に貼られた足跡マークの「わくわくポイント」に立つと、スクリーン上に作品画像が表示されて、ポップアップの指示に従って手を上げたり前に出したりすると、拡大したりページをめくったりして楽しむことができました。
また「わくわくポイント」にはそれぞれQRコードが表示されていて、スマホで読み取るとWEBサイト(Colbase:国立博物館所蔵品統合検索システム)にアクセスされ、作品の情報や解説を閲覧することが可能でした。
そのデジタル年表の前に展示されたのが、国立文化財機構とキヤノン株式会社との共同研究プロジェクトによって制作された、日本美術の高精細の複製品でした。
現在は尾形光琳の「風神雷神図屏風」と酒井抱一の「夏秋草図屏風」の屏風と「孔雀明王像」の掛け軸の複製品が露出にて公開されていて、それこそ本物と見間違うほどに精細に作られていました。
ここで嬉しいのは元来は一体であったものの、今では別の作品として切り離された光琳の「風神雷神図屏風」と抱一の「夏秋草図屏風」が表裏の形にて再現されていることでした。雷神に対しての雨に打たれる夏草、そして風神の風に吹かれた秋草のドラマチックなまでの対比が、臨場感をもって味わえるのではないでしょうか。
なお高精細複製品は今後、以下のスケジュールにて入れ替わります。
【屏風】
2021年6月22日~8月29日 重要文化財「風神雷神図屏風・夏秋草図屏風」(高精細複製品)
2021年8月31日~11月28日 国宝「観楓図屏風」(高精細複製品)
2021年11月30日~2022年2月27日 国宝「松林図屏風」(高精細複製品)
2022年3月1日~5月29日 国宝「花下遊楽図屏風」(高精細複製品:復元)
【掛け軸】
2021年6月22日(火)~2022年3月末(予定) 国宝「孔雀明王像」(高精細複製品)
「孔雀明王像」は京都文化協会とキヤノン株式会社が共同で取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」の第14期作品として制作され、この度、国立文化財機構へと寄贈されました。
同プロジェクトの中ではもっと古い平安時代の作品で、最新のデジタル技術と京都の職人の技を用い、実に0.2mmの細さにもなる截金部分や彩色の繊細なニュアンスまでも忠実に再現したそうです。一般へのお披露目は初めてのことでもあります。
会場は、現在「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」を開催している本館1階の特別5室の出口横に位置する特別3室です。特別展、及び常設展(総合文化展)観覧料にて体験できます。
【#日本美術のとびら】東京国立博物館(#トーハク)本館に、あらたな体験展示スペースができました!日本美術にはじめて触れる方はもちろん、トーハク来たお客さまに、いちばん初めに訪れていただきたい展示室です※入館は事前予約制#上野 #東京国立博物館 #ぶんかつhttps://t.co/KGg8teV5RO pic.twitter.com/qhmg7LfPjM
— ぶんかつ【文化財活用センター】 (@cpcp_nich) June 22, 2021
またトーハクに楽しく日本美術へ触れられるスポットが誕生しました。撮影もできました。
2022年3月31日まで開催されています。
「日本美術のとびら」 東京国立博物館・本館 特別3室(@TNM_PR)
会期: 2021年6月22日(火) ~2022年3月31日(木)
時間:9:30~17:00。
*当面の間、金・土曜日の夜間開館を中止。
休館:月曜日。但し月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館。12月14日(火)、年末年始(2021年12月26日~2022年1月1日)、2022年1月4日(火)。その他臨時休館あり。
料金:一般1000円、大学生500円、高校生以下無料。
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
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