◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「話合いましたが」って?

2012-02-15 20:29:18 | 気になる言葉、具体例
                             ソロモンの指環はどこ?

 「延々と話しをして」は「カンブリア宮殿」のテロップですが、ほかにも、あっちこっちで「ぜひお話したい」だの、「木に話かける」だの、「私に話かけないで」だの、本当にもぉ~~~分かってないなぁ。Eテレのテロップまでが「昔ながらのお話しをしながら」ですからね、もうだめかな。
 正しくは「延々と話をして」「ぜひお話ししたい」「木に話しかける」「私に話しかけないで」「昔ながらのお話をしながら」です。名詞の「はなし」は「話」、動詞の「はなし」は「話し」で、話さない、話して、話したい、話し、話しかける、話し始める、話し続ける、話し終える、話す、話せば、話せ、ですよね?!
 話さない、話す、話せば、「さ」「す」「せ」のときはちゃんと書けるのに、いや、そもそもパソコンを使えば「話ない、話、話ば」になんてなりませんからね、なぁ~んにも考えていなくても、ちゃんと「話さない、話す、話せば」になります。でも、「はなし」だけは「話」か「話し」か選ばないといけません。それをちゃんと選んでいないから「話しをして」や「話かける」なんてことになるのです。
 でも、本当に不思議で全く理解できないことなのですが、「はなしかける」と入力して変換すると「話しかける」「話し掛ける」が変換候補として出てくるでしょ、なのに、なぜ「話かける」「話かけないで」と書いてあるのか。わざわざ「し」を削除したの? それとも、「はなし」で変換、「話」にして、「かける」を追加したの( ̄_ ̄)?
 以前にも「話」と「話し」について書きましたが、今回また書いたのは、「よく話合いましたが」と書かれたものを見たからです。一瞬、「よく話が合いましたが」の「が」が省略されているのかと思いましたが、これも「よく話し合いましたが」の「し」が抜けていたのです。「はなしあいました」を変換すると「話し合いました」になるのに、なぜ? 「話し合いました」と「話合いました」とでは意味が違います。よく話が合うのなら話し合う必要なんかありませんよ。
 「しんじつをおはなしにならないなんておはなしにならない」を正しく変換すると「真実をお話しにならないなんてお話にならない」ですが、「お話しにならない」は尊敬の表現で、「お話にならない」は、だめだ、問題にならない、論外だ、という意味の慣用句です。「し」のあるなしで意味が違ってくるのですから、「し」があるかないかなんてどうでもいいなどと思わないでくださいよ~( ̄ ̄)。
 ところで、このごろ何を見ても「気を使う」と書いてありますが、「気を遣う」が正しいのですよ。「使う」と「遣う」は意味が違います。「気を遣う」は心をわずらわすという意味で、単純に使うということではないのです。試しに「きづかう」と入力して変換してみてください、「気遣う」ですよ(⌒・⌒)。
コメント
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