◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「以前から大麻を使用している噂」って?

2017-01-15 10:27:06 | 気になる言葉、具体例
                                  麻の実も好物

 「ウェークアップ!ぷらす」で「以前から大麻を使用している噂」というテロップを見たのですが、ナレーションは「○○容疑者の周辺からは、以前から大麻を使用しているのではないかといううわさが出ていた」でした。テロップはなぜこうも簡単に「という」を省くのでしょうか。「という」は必要なのですよ、「以前から大麻を使用しているといううわさ」と書かないといけないのです。
 「○○は大麻やってる」という話があちらこちらから耳に入って、それをまた誰かに話すとき、何と言うでしょうか。「○○が大麻やってるってうわさ、知ってる?」と言うでしょうね、「○○が大麻やってるうわさ」とは言いません。「やってるってうわさ」は「やっているといううわさ」で、「という」は文字にする必要があるのです。
 「ただ、赤と青を混ぜれば、紫ができるわけではなかった」は「ロスト北斎」で聞いたナレーションで、ナレーターは堤真一。なぁ~んか違和感が・・・、俳優なのにいけませんね。あ、いや、ひょっとして、俳優だから、この不完全なセリフをどうにかこうにか不完全に聞こえないように工夫したのか? その場合、日本語としておかしいことに気づいたけれど変えることはできないという前提が必要ですが。
 「ただ混ぜればできるってもんじゃない」と言いたいのですから、「という」をちゃんと入れてあれば、一気に「ただ赤と青を混ぜれば紫ができるというわけではなかった」と言えばいいわけで、わざわざ「ただ」で切って、「赤と青を混ぜれば」で切って、「紫ができるわけではなかった」なんて言わなかったのかも・・・、堤さん、どうなん?
 「遷都反対の声を考慮し法律に明記されなかった説が有力」は「林先生が驚く 初耳学!」で見たテロップですが、「遷都反対の声を考慮し、法律に明記されなかったという説が有力」もしくは「遷都反対の声を考慮して法律に明記されなかったという説が有力」でないといけません。それこそ、「大麻を使用している噂」どころではない、大変な誤りです。
 「ひどいうわさ」や「心無いうわさ」なら、「ひどい」「心無い」はうわさの性質がどういうものかを表す形容詞ですが、「以前から大麻を使用している」はうわさの内容です。内容は「という」でつなぐのです。「法律に明記されなかった説」と「法律に明記されなかったという説」とでは意味が全く違います。この違いを感じ取ることもできない人が「林先生が驚く 初耳学!」のスタッフですか( ̄д ̄)!
 もしかして、「遷都反対の声を考慮して法律に明記されなかった」は何となく分かっているはずだから、「・・・明記されなかった説」と書いてあっても別にいぃんじゃね? なぁんて思っているのでしょうか。それとも、「頑張っているなぁという感じ」「飽きちゃったなぁという感じ」を「頑張ってる感」「飽きちゃった感」と言うのと同じ感覚? テロップなんて、その程度?
 まぁね、少し前に「錆びずに壊れません」などというナレーションも聞きましたし、前に取り上げたように、簡単な漢字の使い分けすらできていませんし、伝えたい内容を正しく簡潔に文章にすることもできないようですし、スタッフの日本語はかなり怪しいわけで・・・<(・ω・)>、林さん、放送は見ていないのかな?

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