流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

紅kure-nai 6巻 OAD付き限定版 を語る

2010-12-23 02:25:13 | ■アニメレビューとか
監督・脚本:松尾衛
キャラクターデザイン・作画監督:石井久美

買ってからほぼ毎日見てます。
今のとこ何回見ても飽きない。面白いです。
前巻と同じような構成の3本の短編集になってます。
悪宇商会編、キャラに取っての思い出の品編、紫の提案編、とたぶん要約するとこんな感じ。
TV版は未見でそっちもずっと気になってるんですが。
あまり監督作見れてないんですが、
とりあえず何か言いたいかなーっていう感じでとりあえずポチポチ。

「トモダチ」
絵コンテ・演出:柴田勝紀
原画:田村正文 小島祟史 柴田勝紀

柴田さんって自分はこの作品見るまで知らなかったんですが、有名な若手の方らしいですね。
監督の演出切れてるなーと思いながら見たら違っていてビックリしました。



冒頭。喫茶店?でのルーシー・メイと斬島切彦のやり取り。
ルーシーが親しそうに切彦に話しかけてるのがまず印象的。
あと換気扇だったり切彦がカップ混ぜてる回転に目が行きますが、
そこからルーシーが切彦をあざ笑い友人の存在を否定してみせる。
そこからのルーシーを黙らせる切彦の第一声に痺れます。
高橋美佳子が演じてるキャラをある程度聴いますが、
これはどのキャラとも最初一致しなかったのでこの第一声は強烈でした。
切彦はカット割ってポン寄り、ルーシーはねちっこく口から目のアップを1カット内で見せてる。
そういうキャラの見せ方の違い、
切彦の苛立ちとルーシーのあげつらうようなしたたかな語りが良かったです。
切彦のアップなんかは短くカット割ったしててちょっと少なめな感じがしますが、
バターナイフでその攻撃性を印象づけしててそういう部分でキャラを見せてるのもグッとくる。
あと最後にルーシーのつぶやいた言葉が表情を見せた遠まわしでない侮辱の一言。
これが後のシーンで引用されていてちょっと引っかかり。







路地裏から出て真九郎を思い浮かべる切彦。
そして真九郎のいる学校へ。
ここでは切彦が裏から表に出てくるっていう部分が印象的でした。
学校へ入っていくとこでの光の変化なんかは特に目を引きます。
この入っていく感じってのがいいかなーと。



なぜ学校にいるのか問い詰める怖い夕乃さん。
紫視点でちょっと威圧感だしてるやり取り。
理科室で切彦が夕乃に追い詰められるところに繋がる感じ。
背も切彦は夕乃と比べて低いっていうのもあるからかな。



理科室で夕乃に問い詰められてる際に挟まれるルーシーの言葉のフラッシュバック。
「君に友だちなど必要ない」
これ、実際には顔を合わせて面と向かって言われた言葉ではないのが引っかかり。
つまり切彦は前に座っていたルーシーが何を言わんとしていたか察していて、
その記憶のイメージと言葉が重なってこのようなカットが生じたっという風に思える。
その想像の中で、じゃあ真九郎を思い出したときのフラッシュバックはなんだったんだろう、
という疑問も浮かぶけどここではまあ関係ないかな。
そのフラッシュバック後にポケットに手を忍ばせて、
冒頭の回転のイメージから自分へ友達を作りたくても周囲は切彦への友達など信じない、
そういった友達を持てない恐怖と目の前の怖い夕乃を前にしてそのポケットの中に手を入れるけど、
最終的にその手に取ったバターナイフで紫を助ける方向に向くのはグッと来ますね。



壁を壊す開放感のある音がいいなぁ。
壊れ方も派手で疾走感ある。





切彦主観で紫に向かっていくのと客観で見せるライブ感の繋がりが面白い。
キャッチするトコできちっと切彦を中心で追いきれてないとこにライブ感がある感じ。
客観の部分で前の主観の時間から少し前のところを見せて、
助けるまでの流れをマルチアングルで見せてるのがいいんでしょうか。
主観部分で望遠って感じから距離感をギュッと詰めるタイミングも勢い感じていいなと。
あとこういう勢いの感じれる部分っていうのを味わうまでの流れがやっぱ良かったなぁ。

その後の紫と切彦の話はまとめって感じだったけど、ハグで夕乃と距離を縮めたり、
真九郎とのハグで完全に皆の輪にちゃんと入ってるのをリンの台詞で強調してたりして、
予定調和な終わり方が切彦の救いであるっていうのが強調されてる格好になってる感じ。
もっと友達ができたっていう繋がりを強調するよりも、
皆で馬鹿やってるやや外してるハーレム雰囲気こそが切彦には必要だろう、
っていう終わり方だったかなーと思います。


「宝物」
絵コンテ・演出:松尾衛
原画:中村深雪 ごとうけいじ 田村正文 太田都 松本健太郎
第二原画:小丸敏之 安藤真喜




監督演出回。
五月雨荘住人が活き活きとしてて楽しい回だったなぁ。
全員が同じような行動してるようなトコも面白い。
カビの根本探索で真九郎の水回りを見るのに戸を開けるトコ、
暗い部屋なのにバックが白い光で闇絵と環が覗き込むことでの、
その中身への期待感を煽ってるかなと思ったり。
大人組のスピィーディーな連携プレイも楽しかったです。



出てきたエロ本エロトランプ。
この辺の昭和の香りがするなっていう闇絵さんの台詞、
なんか雰囲気と妙に合致してて妙な嫌らしさやノスタルジックを感じず、
しかしヤマシイものがそこにあるっていう言い回しというか広げ方が気になったかなぁ。
個人的にこの辺雰囲気っていうかはちょっと引っかかる。



長回しでみせるトコ多いんですが、
キャラがやり取りしながらフレームに入ってくるとこも気持ちいいです。
目配せだったりキャラがちゃんと話してる相手の話を聞こうとしてるのがわかるというか、
そういうのがいいのかなぁ。
話の内容もちょっとした悪ふざけと謎を引っ張る感じでその興味を引かせてくれる部分が楽しい。
しかしその内容がエロ本は真九郎のものなのかどうかとは、直球だなぁとか。





インしてくる辺りでは昇降口で銀子が出てくる辺りとかも。
ここ、銀子は廊下の奥のほうにいると思うんだけど、
いつの間にかロッカー前にいたりしてミスなのか銀子がすり足で近づいたのかと、
ちょっと引っかかる感じになっていたかなぁーと。

この回は女連中で集まって秘密を暴き出すトコがやっぱ楽しかったなぁ。
わざわざ戸や箱を開けるときに号令というかを入れてみたりとか、
そういう期待感煽られる感じや秘密の共有とかもいい感じで見れたかなぁと。



「九鳳院の車」
絵コンテ・演出:松尾衛
原画:進藤優

一人原画っていうのもあってかやや省力回っぽい。
リンの表情付けだったり車だったりを動かしてみたりとか、
パワフルな感じも楽しかったけど、
ちょっと繰り返しがくどく感じる部分もあったかなぁ。
真九郎がここまでの回で苦労を重ねてて、
またなんかきたか、っていうそういう表情をしてるのが印象的でした。


ささっとまあ感想はこんな感じ。
個人的にはまだまだ続いて欲しいシリーズなんですがどうなんでしょうか。
いっそTVで再アニメ化してもらってもいいくらい、見てて楽しいんですよね。
まだTV版見れてないんでそう思えたりもするんでしょうが。
漫画はパラッと見た感じ肌に合わなそうな気もしましたが、
表紙の切彦とかはちょっと好みかな。
原作がやっぱ面白いらしいので今度読んでみようかなとも思います。
うーん、次があるならやっぱ続きみたいなー。


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