鉄道シリーズ、その48。熊本の市電に乗ったのは一昨年の8月。とにかく天気の良い日で朝8時というのにもう日差しが暑く、汗を流しながら、また市電に乗りながらシャッターを切っていたのを思い出す。夏の熊本は小生の感覚では九州一暑い。長崎も暑いが、暑さが違う。長崎は湿度が高く、茹だるような厚さだが、熊本の暑さは頭の芯が痺れるような暑さ。そんな土地柄か熊本・鹿児島・長崎・北九州(当時)と路面電車は各地で走っていたが冷房を取り入れたのは1978年と最も早い。(もちろん日本初)だから、当時熊本で冷房の効いたJRの特急を降りたあととにかく駅前に停車中の市電に急いだことを記憶している。
熊本に路面電車が敷設されたのは意外に遅く1924年熊本駅前~浄行寺町、水道町~水前寺が開通したのが始め。その後最盛期には7路線があったが、今は2路線のみ。A系統(旧2系統)田崎橋~熊本駅~辛島町~水道町~水前寺~健軍町、B系統(旧3系統)上熊本駅前~辛島町~水道町~水前寺~健軍町となっている。
走っているのは、日本初の超低床車9700系」の他旧西日本鉄道の車両など様々で、ラッピングもなされ、レトロカーや連接車もある。撮影ポイントはいろいろあるが、やはり熊本城を背景にしたり、辛島町のカーブを狙ったり。ただ中々うまいタイミングですれ違わないため、結局1時間くらい朝とは言え炎天下の中電車を追っていた。
九州にはこの他長崎市や鹿児島市で路面電車が活躍しているが、いずれの街もJRの駅と中心地をつなぐ役割を持ったものが多いような気がする。(熊本:熊本駅~辛島町、長崎:長崎駅~銅座町・築町、鹿児島:鹿児島中央駅~天文館)