日向薬師は神奈川県伊勢原にある古刹で本尊は薬師如来坐像、東京からは比較的近く、また、周囲には飯山観音や七沢温泉などみるところも幾つかある。
寺伝では716年高僧行基による開山といわれ、関東では峰の薬師(神奈川県相模原市)、高尾山薬王院(東京都)、新井薬師(東京都中野区)と合わせ武相4大薬師と称せられ、信仰の対象となっている。
東京から近い所といっても山の中で十分秘境気分。薬師堂にお参りしようと訪問。しかし、雨で人がいないせいなのか、本堂は休日のためか工事もしておらず、仮本堂にも誰もおらず、鍵がかけられたまま。残念ながらお札も買うことができず、お参りも叶わず、やむなく山を降りる。かなり寺社は巡っているが、昼過ぎに誰もいないのは初めてである。
やむなく、以前にお参りした飯山観音(長谷寺)にもお参りすることに変更。ここも725年に行基によって開かれた寺と言われ、坂東三十三観音霊場第6番札所。
階段を登ると左右対称な本堂が姿を現す。こちらも雨で人は少ない。ただし、幸いこちらは開いていて、知り合いの無事な回復を観音様にお願いし、また、病気平癒のお札を頂くことができた。
山はなかなか春は遠いが、本堂の横にある枝垂れ梅は綺麗に咲いており、水仙の花もちらりほらり。1ヶ月もすれば桜も、と思いつつ山を降りた。