🔴切手シリーズ その15。日本の切手には皇族の関係からか、廃仏毀釈が色濃く文化に残ったのか、神社は古くから図案に使われてきたが、仏像・寺は意外に使われ始めたのはまだ新しい。今日は普通切手に描かれた仏像やお寺について調べて見た。
仏像を図案にした最初の切手は1939年7月発行の第一次昭和切手(普通切手)1円の鎌倉大仏である。因みに神社は同じシリーズで明治神宮(8銭)、日光東照宮(10銭)、春日大社(14銭)、厳島神社(30銭)と多く、寺は法隆寺(25銭)、金閣寺(50銭)だけである。
戦後は第一次動植物国宝切手(1951年~)で 石山寺多宝塔(80銭)、法隆寺観音菩薩壁画(10円)、平等院鳳凰堂(24円)、中宮寺弥勒菩薩像(50円)と増加した。さらに第二次動植物国宝切手(1952年~)では中尊寺金色堂(20円)、第三次動植物国宝切手で鎌倉円覚寺舎利殿(30円)。
新動植物国宝切手(1966年)では延暦寺根本中堂(60円)、東大寺大仏殿の灯篭に描かれている音声菩薩(200円)。
同(1967年)では平等院鳳凰堂の棟飾りの鳳凰(150円)、東大寺金剛力士像(500円)、同(1972年)では興福寺の仏頭(300円)、興福寺の天灯鬼(400円)、新薬師寺の十二神将のバサラ大将(500円)、同(1976年)では薬師寺の聖観音菩薩(350円)、同(1980年)では中尊寺一字金輪像(260円)、金剛峰寺の恵喜童子像(300円)、東大寺の広目天像(310円)とかなり増加した。
この中で小生がもっとも好きなのは新薬師寺のバサラ大将だが、グリーン一色というのはやや残念な気がした。
しかし、平成に入ると動植物が図案なることに変わり、その後一部前のデザインを変えたものが使われたケースはあるが、新デザインは全く使われておらず残念である。(記念切手は国宝シリーズをはじめ多数あるため、再度別の機会に扱いたい。)