hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

迷走台風10号

2016-08-26 05:00:30 | 日記

迷走台風という言葉は今は使われなくなったらしい。2007年に改称され、今は『複雑な動きをする台風』が正しい表現のようだ。言うまでもなく台風10号のことだが、今回のような複雑な動きをする場合の特徴として複数の台風が存在する場合が多い。これは『藤原効果』と言われるもので太平洋を南下したり、停滞するケースがあるためらしい。

『藤原効果』とは1921年中央気象台(当時)所長の藤原咲平が提唱したもので、通常は台風や熱帯性低気圧は亜熱帯高気圧や気圧の谷にともなう上空の風に吹き流されて動く。しかし、近くに別の熱帯性低気圧や台風が有る場合には反時計周りに吹き込まれる風により吹き流される効果が加わる。このため、複雑な動きになるが、寄り添ったり、反発したりと6パターンあるという理論である。

今回の場合は一時日本列島の周りに3つも台風が現れた。まず、北に向かって行った台風11号、それを追って関東に上陸し、北海道に被害を与えた台風9号、その影響を受けて通常と異なり太平洋を南下、さらに停滞した台風10号となっている。

さらに悪いことに南シナ海の水温が高く、エネルギー補給がされているため、どんどん勢力を増してきて巨大な台風に成長していることだ。動きも一旦は南に向かい、これがブーメランのように返ってくるケースは稀である。

実は台風10号は長寿という意味でも気象学的には珍しい。今まで最長寿の台風は1970年の12号台風で9日6時間だが、台風10号は8月19日生まれのため、既に7日間が経過しており、しかも勢力を増大している。台風10号は29日3時まで存在すれば記録となるのだが、動きを見るとどうも新記録となるようである。こんな新記録は勘弁してもらいたいし、毎週台風上陸ではかなわない。ただ、一つ明らかなのは、この週末は台風10号からは目が離せないということである。クワバラ、クワバラ。