がれき処理の遅れで震災地の復興が停滞していることについて、受入を要請された自治体の首長や議会は概して前向きだが、住民の反発で難航していると先月「アグリージャパニーズ」で指摘した。受入を表明した神奈川県知事に抗議する人達が報じられたニュースを見て、被災地の苦難を自分のこととして捉えることのできない「美しくない」人達だと。
だが、黒岩知事が出席して実施したがれき受け入れ予定地区住民への説明会で、会場を埋めて反対したのは実は地区とは関係のない原発反対運動家達だった、地区住民は会場に入れず外で聞いていたことを知った。住民にとって県の説明が十分でなく受け入れ表明が唐突だった上に、説明会でも反対運動家にかき回され十分な議論が出来ず生煮えで終わったという。
そういう経過を知らずに「アグリージャパニーズ」とは言い過ぎだった、申し訳なく訂正したいと思う。何とか被災地を支援したいが、どう考えたものか「迷える住民」と言うべきでした。そういう心情は人として十分理解できる、このニュースを聞いてそう思い同時に何だかホッとした。
現在滞在中の愛媛県では、がれきの状況が不透明な現状での受け入れは拒否する、国が基準を明確にして住民を説得したら受け入れたいと知事が応えるローカルニュースが流れた。チョットがっかりした。彼は支援する気持ちが本当なのか疑問に感じた。(実家のある大洲市も受け入れの候補になっているそうだが、土地の人達がどういう反応なのかまだ知らない。)
と言うのは、がれきがどういう状況か分からないというのは断わる言訳に聞える。岩手宮城両県のがれきがどういう性格のものかは何度も伝えられている。それでも住民にある疑念を晴らす為に静岡県島田市と自治会が現地に行き確認し受け入れプロセスを作った。中村知事は始めから支援は他人任せだから、がれきに疑念があること良い言訳に国待ち状態にしたと感じた。
状況が分からないとか、国がどうこう言う前に、最低限やれることが沢山あるはずだ。それもやらないなら逆の立場に立った時に抜け抜けと支援を期待するなよと私は言いたい。ところが、瀬戸大橋の通行料金を下げる為に本州の高速道路料金からの支援の話がもう進んでいた。よく言えるなー、被災地を走る高速道路料金も支援の一部と私は思うが。随分都合の良い「絆」だ。■