かぶれの世界(新)

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党利党略の二流政治

2019-02-07 21:54:47 | ニュース
第2次補正予算案は5日夜に衆院本会議で「あっさり」可決され、参院に送付された。毎月勤労統計など政府統計の不適切な調査問題に隠れて、まともに議論された印象がない。補正予算とは言え血税をどう使うかキチンと議論しないで国会議員の役目を果たしているとは思えない。

政府統計は国の政策の基礎となる重要なデータであり、その正確性が疑わしければ即ち政策に疑義が生じるものだ。最優先で対応すべきは誤った統計データを正し、結果として重要政策の見直しが必要かどうか判断することであろう。それが国民に対する国会議員の責任だ。

次にやらねばならないのは政府統計調査のIT化を推進することだ。今どき多くの人を動員して人海戦術で統計データを収集して政策を作るなんて信じられない。北欧や東欧のような小国でもとっくに政府のIT化が導入されている。今回の報道を見て我が国の遅れを恥ずかしく思った。

統計学の知識を生かしてIT展開すれば、遥かに少ない人員をかけるだけで、人海戦術と同程度の精度で政府統計を収集できる。政府には優秀な職員が沢山いるはずで、ITを活用してもっと効率的な調査を出来たはずなのに何故だろうか。寧ろ何故出来なかったか追及する方が我が国にとって重要だ。

野党は毎月勤労統計の不適切調査を材料にして政府責任を追求、しかも野党間でのリーダーシップを競い合っている。政府は何とか野党の顔を立てて追求を逃れ、参院での法案の自動成立を狙った。どうもこれが「あっさり」の背景だったようだ。次の大統領選狙いの行き当たりばったり政策を乱発するトランプ氏を笑えない。

これまでの報道を見ると、この機会に政府統計をIT化させようとする動きは微塵も感じられない。これが我が国の政府と政治家と思うと情けない。与党も野党も党利党略を優先した二流政治を繰り広げている。そしてマスコミもポイントを外したニュースを流しているのは残念だ。■
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