かぶれの世界(新)

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感情と数字

2019-06-09 10:57:40 | ニュース
毎日のように高齢者が運転する自動車事故が報じられ、専門家が登場し事故の詳細や背景・問題点などの解説を聞いて共通のパターンが見えて来た。数年前に四国管内で高齢者が関わる交通事故が大半を占めるとのニュースを聞いて記事を投稿したが、今や全国的な問題になったと実感する。

この件について最近痛感するのは私自身の視野が狭く低かったことだ。世界の自動車事故死は何と年間130万人だそうだ。日本の特徴は台数あたりの死者数は減ったが、その中で歩行者と高齢者の死亡が非常に多いと報じられている。道路事情と高齢化が日本の特徴のようだ。

私は先ず130万人という驚くべき多さに注目した。病気以外の死因としてはトップだ。銃など元々殺傷する為の武器を抜いて、堂々の世界最強の殺人マシンなのだ。この数字から見えてくるのは自動車メーカーは車が殺人マシンにならない為の努力が決定的に不足していた歴史的事実だ。

世界の誰からも自動車反対の声が上がらない。一方、原爆に関しては被爆国の日本だけでなく世界的な反対がある。事実は原爆に係る総ての死者数よりたった1年間の自動車事故死者数の方が多い。車の人類にもたらす利益の大きさは年間130万人の犠牲者を遥かに上回る、反対の声或いはメーカーに対する早急で徹底的な対応を求める声がかき消されているのだろうか。

我々は沢山の不都合な真実を見て感情的な反応を示すが、一度冷静になって全体像を具体的な数字で把握し適切な手を打つべきだ。先日記事を投稿した廃プラ公害についても同じだ。レジ袋はプラスチック製品のホンの2%だ。レジ袋を減らして姿勢を正すことは重要だが、廃プラ公害は何も解決しない。一因としてマスコミの目先だけの稚拙な報道の在り方に問題がある。

たまたま今日の日本経済新聞のブックレビューが、思い込みを捨て事実を基に世界の真実を知る方法との謳い文句で「FACTFULNESS」を宣伝していた。宣伝文で正に私が言いたかった10例が紹介されており一読をお勧めする(実は私はまだ読んでいない)。■

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