ゴミの集積場に、食べ物をあさりに、飛んできた。「かぁー」と一声啼くと、電柱にとまっていたのが、「かあぁ」と、啼いた。何か会話しているのかも。「からすの濡れ羽色」という、黒い羽根に、まばたきする目は、青く光っている。「からすの行水」や、唄にもカラスのことがある。「からすの赤ちゃん なぜなくの こけこっこのおばさんに、あかい帽子がほしいよ あかいお靴もほしいよと かあかあと啼くのね」。「からすなぜ啼くの からすは山に 可愛いい 七つの子がいるからよ」。愛嬌があるのだが、昔しの映画。ヒッチコックの「鳥」のカラスは、気味がわるかった。からすが、じろりと顔を向けたので、「くわばらくわばら」と、退散した。
日暮れは、早い。夕刻の4時半には、薄暗くなっている。「秋の日は、釣瓶落とし」とか、まだ明るいなあと云っていても、すぐに暗くなる。お月さまは、二十二日月。明日は二十三夜月の、下弦の月になる。「秋の夕焼け、鎌を研げ。秋の朝照り、隣へ行くな」と、いうこともある。鎌を使う仕事はないが、雑草の取り払いは、しなくてはならない。「隣へ行くな」は、近所の人には、出会いすれば、挨拶はする。故事、ことわざをいちいち詮索しないで、そうなんだぁと、理解すればいいべぇと、またまた、自嘲をしている。画像の空は、見た目より、明るく、映っている。