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空想歴史ドラマ 貧乏太閤記 65 毛利水軍を破る

2022年11月16日 18時30分59秒 | 貧乏太閤記
両者の安宅船も次第に接近した、毛利方は得意の石火矢、火矢を次々と放つ、鉄砲を撃ちかける
そんなさなか「ドーン」すごい音がして鉄の砲弾が九鬼の黒い安宅船から一斉に放たれた
それは毛利の安宅船にまともに命中した、帆柱が折れ、横っ腹を破壊した
続けてまたも一斉砲撃だ、これもまた命中して火災を起こす船、傾く船と毛利水軍はパニック状態になった
船に積んだ大砲など見るのは初めてだ、手撃ちの大口径の鉄砲は毛利もたまに使うが、大砲などは考えたこともなかった
毛利艦隊は右往左往して味方同士がぶつかって沈む、そこに九鬼の安宅船が乗り込んで体当たりして沈め、頭上から鉄砲や矢を射かける
生き残った毛利の安宅船、関船に容赦なく大砲の弾が襲い掛かる、戦艦の守りを失った輸送船団はたちまち、織田方の関船、小早船に襲われた
船員は乗り移ってきた九鬼の兵に切り殺され、海に叩き落された、積み荷を積んだ船ごと九鬼兵に奪われたものもあるし、多くは沈められた。
生き残った毛利の安宅船、関船も必死に黒い安宅船に火矢、鉄砲を撃ちかけるがいずれも跳ね返された、ようやく黒い船体が鉄板でできていることに気づいた
これこそ信長がスペイン商人ロドリゲスに大金をはたいて作らせた鉄甲船と船大砲
昨年大敗を喫した時から信長は毛利の安宅船に対抗する、船と兵器を探し求めた、それはロドリゲスが簡単に解決してくれた
6月には紀州灘で雑賀の軍船相手に試して大勝利を収めて、その強さに絶対的な自信を持ったのだった
信長は毛利が出てくるのが待ち遠しかった、だから毛利が大軍でまた兵糧の運び入れをする情報が入ったときには飛び上がって喜んだ
そして今日、去年の屈辱の復讐を晴らした、百数十艘ほど生き残った毛利の軍船は今度は瀬戸内海の入り口で待ち構えていた摂津の荒木村重の水軍に襲われた
ようやく本拠地まで逃れた船は数十艘にまで減っていた、二十隻ほどあった安宅船は半数が沈没、大破した。
信長は次のステップに進むべく、明智光秀に丹波、羽柴秀吉に播磨の攻略を命じた。

「兄様、儂は摂津(せっつ=大坂、神戸の境界周辺)より西は毛利と言う名を聞くくらいで、とーんとその先がわからぬ、いったいどんな所なのじゃろうか?」
秀長が秀吉に聞いている
「そうよなあ、われらが住む東海から畿内、大坂あたりから見たらずいぶんとやせた土地じゃ、日本海と瀬戸内海に囲まれて九州まで続いておる
瀬戸内の方はわれらの尾張三河に似た温暖な土地じゃそうな、反対に日本海側は寒く、冬は大雪になるそうじゃ」
「なるほど、そうなのか」
「これよりわれらが征服していく国ゆえ覚えるがよい」と地図を広げた
「摂津に続くのは播磨(はりま=兵庫県)じゃ、摂津は尼崎の荒木村重をはじめあらかたが味方に付いておるから問題ない、荒木はわれらの与力となった、問題は播磨じゃ、未だ毛利とも織田とも態度を決めていない国人がいる、西播磨には別所、東播磨には御着の小寺じゃ、まずはここを味方にせにゃならん」
「なるほど」
「播磨の先は完全に毛利方である、何といっても備前(びぜん=岡山県東部)の宇喜多直家が強大な力を持っている、30万石の大身じゃ、これをいかようにするかが最大の山場となろう
播磨の北には但馬(たじま=兵庫県北部)美作(みまさか)がある、東が丹波(たんば=京都府の山手)で明智様の受け持ちになっておる、われらは但馬も攻め落とさねばならぬ」
「なるほど、時間がかかりそうじゃのう」
「備前の先が備中(びっちゅう=岡山県西部)、その先が備後(びんご=広島)安芸(あき=広島)、周防(すおう=山口)長門(長門=山口)、北には出雲(いずも=島根)石見(いわみ=島根)伯耆(ほうき=鳥取)この8か国が毛利が直接支配する領地じゃ、他にも因幡(いなば=鳥取)伊予(いよ=愛媛)も毛利の息がかかっておる」
「なるほど、毛利は織田家、北条家に匹敵する大大名なのでございますなあ、これは強敵じゃ」
「いかにも、ふんどしを締めなおしてかからぬと勝利も危ういぞ」

しかし秀長の心配をよそに秀吉の行動は早かった
「半兵衛、まともに戦をしていたのでは100年たっても毛利を従えることはできぬ、そなたの知恵と人脈で戦をせずに敵を懐柔できぬか」
「承りました、1か月のご猶予をいただきたい」「あいわかった、たのむぞ」
竹中半兵衛の頭の中に秘められた知恵の深さは秀吉にすらわからない、半兵衛の戦は昔、主家の稲葉山城をわずかな敵の犠牲だけで乗っ取ったように、ほとんど血を見ずに敵を落してしまう。
これまで秀吉は、どれだけ半兵衛に助けられたかしれない、だがその半兵衛が近頃体調を崩すことが多くなった、それでも無理を承知で頼まざるを得ない
もし、ここで半兵衛を失えば秀吉は知恵の軍師が居なくなってしまう、そうなれば武力に頼るしかなくなるのだ

一か月がたった、「殿、お引き合わせしたい御仁を連れてまいりました」
姿をくらましていた半兵衛が戻って来た
半兵衛の後ろには30半ばの精悍な顔つきの武士が控えている
「官兵衛どの、こちらがわが殿で羽柴筑前守様じゃ、ご挨拶なされ」
「初にお目にかかる、御着城主小寺政職が家老、黒田官兵衛孝高と申す」
「おおー、そなたか! 小寺官兵衛であろう、その名は大坂まで鳴り響いておるぞ」
「恐れ入ります、お口のうまい殿様でございますなあ」
「そうではない、お屋形様もそなたの名を時々口にされておられた」
「ははは、滅相もない」
「どうじゃ、そなた播磨は織田と毛利に挟まれて、いずれかに味方せずにはおられぬ土地となったが、いかが考えておるかな?」
「はい、播磨の情勢は昔より毛利さまと因縁が深く、その影響は摂津までありました、されどつらつら見るに、すでに摂津衆はみな織田方に与しております
おそらく織田様の勢いはとどまることを知らず、播磨もまもなく戦場になりましょう、わが小寺家でも家老の大半は今まで通り毛利様を慕っております
だが儂個人の思いは時勢は織田家に傾いておると思いまする、ゆえに御着に戻り小寺様や家老衆を織田家につける努力はいたしますが、おそらくは・・・」
「ふむ、では戦になるか」
「そうなった場合に備えて、わが城、姫路城を羽柴殿に差し出します故、早々に兵を入れてくだされ、いかなることがあっても儂は織田様にお味方いたします、竹中半兵衛殿が長年お仕えしたとの故、儂も安心してお仕えいたします」
「そうか、そうか、儂に力を貸せてくれるというのだな、ありがたや、これで仕事の九分九厘が済んだに等しい、ありがたい、ありがたい」
秀吉は官兵衛の手を固く握りしめた。




 










散歩道 1

2022年11月16日 09時15分22秒 | 散歩道
朝から太陽が出て青空が広がっている
だがごごから崩れて、夜には雷雨になるというから、昼を食べてすぐにカメラ片手に散歩に出た
近所の川に、久しぶりの鴨を発見、2羽いたが夫婦なのか?
一羽は草に隠れて泳いでいる、もう一羽は3mほどの橋の下を往復して出てこない、写真を撮るのに苦労した
素人でわからないが、つがいなのだろうか?

こちらは草のかげ、泳ぐというよりは水が少なく歩いているかも?



こちらは橋の下


まだ遅咲きコスモスは盛り、蜂もやって来た


なかなかカラフルな蜂だ








ここは森の中の近道、だらだら車道の坂を300mほどカットできる
これを上り切ると友達の畑がある(いるかな?)