見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2019北海道週末旅行:2日日(小樽)

2019-07-21 22:34:45 | 北海道生活

 先週末の北海道旅行の2日目。函館行きたいとか富良野行きたいとか、いろいろ悩んだのだが、結局1泊2日のショートスティなので小樽に出かけた。

おたる水族館小樽市鰊御殿

 駅前から祝津線のバスに乗って25分。おたる水族館を初訪問。この頃、動物園とか水族館を面白いとあらためて思うようになっている。パノラマ回遊水槽では、悠々と泳ぐ巨大なエイとサメに驚く。「北と南の魚たち」のコーナーでは、色が地味で全体に動きの鈍い北の魚と、色鮮やかで体が小さく、俊敏な動きの南の魚を興味深く眺める。サカナって、一般的にずっと泳ぎまわっているものかと思っていたが、けっこう岩場でじっと寝ている(?)のもいるのだな。

 そして、海辺の怪獣公園に出て、セイウチ、トド、ペンギン、オタリア(アシカ)、イルカのショーを順番に楽しむ。セイウチやトドが意外に芸達者でかわいい。ペンギンは気分次第で飼育員のお兄さんの指示を聞いたり聞かなかったり、フリーダムに行動する様子がかわいい。イルカショーは、一緒にプールに入ってイルカと息の合ったアトラクションを披露する飼育員さんのお兄さんたちがカッコよくて見とれる。

 2時間くらい遊んで、このあとも初の試み、祝津港から観光船で小樽市中心部に戻る予定を立てていた。ところが観光船乗り場に行ってみると「本日欠航」の札。特に海が荒れているようには見えなかったのにまさかの欠航である。仕方ないのでまた路線バスで戻ることにし、ついでに近くの丘の上にある「 鰊御殿(にしん ごてん)」を見ていくことにした。

 小樽市鰊御殿は、明治30年に積丹・泊村の鰊親方、田中福松氏が建てたもの。全盛期には120人程の漁夫が寝泊まりしていたという。昭和33年に現在地へ移築復元され、「北海道有形文化財ニシン漁場建築」として文化財に指定された。屋内には、ニシン漁やニシン加工に使われた道具類をはじめ、当時の生活用具や写真などが展示されている。

 なお「にしん大尽」と呼ばれた青山政吉が建てた別荘(旧青山別邸)は、少し離れたところに残っていて、こちらは「にしん御殿(小樽貴賓館)」という高級和食店として営業している。今回は寄り道をあきらめて、ロードサイドの普通のレストランでにしんそばの昼食。そばに乗っているにしんが大きくて食べ応えがあった。

小樽文学館 企画展『いまプロレタリア芸術が面白い! 知られざる昭和の大衆文化運動』(2019年7月6日~8月18日)

 小樽市中心部に戻って、今回の旅行の目的のひとつだったこの展示を見る。同館所蔵品のほか、法政大大原社研や日本近代文学館から、ビラ、ポスターなど珍しい資料がたくさん出陳されていた。↓写真は、函館生まれ、小樽育ちの画家・大月源二『告別』で、右翼テロリストに殺害された共産党議員・山本宣治の葬儀を描いたもの。カラーコピーを貼り合わせた複製作品だがよくできている。

 本展は、プロレタリア文学に限らず、絵画、演劇、映画など多方面で展開された「プロレタリア芸術」を総合的に紹介する。とりわけ、この時代(大正末~昭和前期)においては「演劇」というメディアの訴求力が、芸術としても娯楽としても、今とくらべものにならないくらい大きかったのだなと感じた。カウンターでお願いすると、カラー図版満載・解説入りの冊子を無料でもらえる。その冊子に小さく「本展は科研費の助成を受けています」の注記が入っていた。素晴らしいこと。

 最後に小樽の老舗「あまとう」本店でパフェを食べていく。何度か、行列の長さにあきらめたことがあるのだが、今回は少し待って入ることができた。

 小樽・札幌、また来るね。

コメント
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