霧ケ峰の最高峰は車山であるが、それも骨の折れる山ではなく、緩やかな斜面をのんびり登って行くうち、いつか三角点に達するといった風である。 その細長い頂から、すぐ真向かいに蓼科・八ヶ岳の連峰が手に取るように見えた。
殊(こと)に夕方、落日を受けた赤岳が、その名の通り赤く映えた姿は、美しさの限りであった。 車山の裾は、どこまでも果てしないと思われるほど、広い広い草地が伸びていて、その中に踏み跡らしいものが幾筋もついていた。
前記は、『日本百名山』の著者「深田久弥」氏の記述であります。
夏の高原は、背丈ほどあるシシウドの白い花とニッコウキスゲの橙色で覆われている予想でいたが、今年は残念であった。 花の数が極端に少ないのである。
蓼科から霧ケ峰、美ヶ原高原を結ぶビーナスラインは全長75Km、平均標高1,400mのなだらかな丘陵地帯を行くドライブコースである。 涼風に揺れる高山植物が美しい。
車山ビジターセンターより展望リフトを2基乗り継いて約20分で気象レーダー観測所のある山頂に到着した。
天気は良好で山頂からの360度の展望を楽しみにしていたのですが、雲が周りの山々の稜線を隠し、蓼科山が見えただけでした。 残念。 なので個別に遇った高山植物を撮って見ました。
ハクサンフウロ⇒ピンクが薄かった。
イブキトラノオ
キンバイソウ
ミヤマトウキ
日本百名山の中でも『遊ぶ山』の代表格と謳われる車山。 瑞々しい新緑が目映い春から、澄み渡る青空に草花が揺れる秋にかけて爽快なトレッキングを愉しむことが出来ます。 トレッキングコースは綺麗に整備され、小さいお子様が可愛いリュックを背負い一生懸命に歩かれるファミリーを何組も見かけました。 雄大な景色を見ながら是非歩いて見て下さい。