昨日は七面山の麓、羽衣地区から表参道を登詣し、一夜を宿坊「敬慎院」にお世話になりました。
その敬慎院には名物というのか 院らしいというのか とても長い敷布団があり、宿泊者はその布団に並んで寝ます。 宿坊の方が5時半に片付けにくると、長い布団をロール状に丸めて収納するのです。 多くの参詣者を待たせることなく、休んで頂くための工夫から生まれた布団とのことであります。 長い布団が敷かれた大広間なので修学旅行を思い出し、枕投げをやりたい気分でしたが信仰の山であり、宿坊というところでもあり、控えました。
布団には湯たんぽが用意されていましたが、山上の宿であり持参した衣類は全て着用したが寒かった。
宿坊では1日の予定が時間ごとに表示され、6時半より朝のお勤めがあり本堂に御参集下さいとありましたが、僧侶さんのご配慮により「お彼岸の御来光であり、そちらを優先して頂いて結構です。」とのお言葉を頂き、5時55分随身門への石段を登り御来光遥拝場へ向かいました。
七面山本社は東向きに富士山に向かって建てられており、七面造りといわれる独特の様式で、周囲を圧するような堂々とした建物であります。
春分の日を迎え、長く続いた冬もようやく力を弱め動きやすくなりました。 摩尼珠の峰「七面山」でも日増しに早くなる御来光の時間に春の訪れを感じ、年間でも特別な信仰の日となっております。
お彼岸の中日の御来光は、千葉一ノ宮「玉前神社」より出でて、霊峰富士山頂より随身門を通り本殿までに至ります。 そのお姿は「ダイヤモンド富士」とも呼ばれ、琵琶湖さらには出雲大社を照らしながら通り、遍くその御威光を届けて下さるのです。
このように特別な場所(聖地)が一直線に並ぶ現象はレイラインと呼ばれ、貴重なパワースポットとして崇められています。
私たちは混雑を避け22日の参拝であり、2日の違いで富士山頂からの御来光は微妙に左側寄りとなっていました。 たった2日で山頂から大分ズレてしまうのに驚きました。
でも中日は曇天で御来光は拝めなかったようで、それを思えば最高な御来光が拝めました。
中日が好天であれば、僧侶の方々も普段より お勤めを早く済ませ、御信徒や登拝者と共に遥拝場に立ち、大勢の皆様方と共に唱題修行をするとのことです。
春分の日と秋分の日には富士山頂から太陽が昇る。 その御来光が随身門を通り本殿内の御本尊様の お顔に届く。 天文学や測量技術の無かった時代に作られたことに驚くばかりです。
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