

清津峡は、信濃川の支流で、上信越国立公園内にある景勝地。日本三大峡谷の一つと言われており、川の切り立った両岸には柱状節理の岩肌を見ることができる。渓谷は、名勝であり天然記念物である。
信濃川を十日町から上流側に向かい、旧中里村の国道117号から国道353号へ、さらに山間に少し入いる。渓谷の入り口は十日町市小出集落で、国立公園の入り口には温泉旅館や飲食店が数件ある。
古くからの観光地であったのだが、度重なるがけ崩れにより死亡事故なども発生したことから、遊歩道は閉鎖されたものの、渓谷美を楽しみたいとの声から観光用のトンネルが1996年に開通した。清津峡渓谷トンネル。


夏の暑い日、トンネル内は入った時こそ涼しく感じたが、湿気も多く、とにかく長い。750メートルあるトンネルを往復歩くとなると、それなりの覚悟が必要だ。
川に並行して彫られたトンネルだが、途中川に向かって横のトンネルが3か所掘られてあって、見晴らし所として川の景色を楽しむことができる。
人気は、一番奥のパノラマステーション。清津峡の景色を水を張った床面に映し出し、実に幻想的な眺めを作り出す。トンネルの壁面にはステンレスが貼られ、様々な色を水面に映し出す。これが大人気となる。


このパノラマステーションは十日町を中心とした妻有郷を舞台として開催されている「大地の芸術祭・アートトリエンナーレ」に参加した中国人芸術家の作品の一つ。2018年に改修されたが、観光客の数は改修以前の4倍に増えたそうだ。
まあ、観光気分で訪れたものの、これもれっきとした信濃川の学習素材。清津峡だけではなく、川は観光事業にも大きな影響を及ぼし、人々を楽しませたり癒してくれる。
さらに、この清津峡、上流と水源地は湯沢町になるのだが、その辺にも面白い学習素材がありそうだ。また訪れた際には紹介していきたい。