こちらの鉄橋は、只見線の西若松と会津本郷間に架かる「大川橋梁」。「大川」というから阿賀川本流に架かる橋梁。
只見線は、会津若松を出ると、西若松まで南下し会津鉄道線(旧国鉄・会津線、三セク方式の地方鉄道)と分岐、会津高田から会津坂下へ北上すると、只見川に沿って走るスネーク路線。
その只見線が最初で最後、一度だけ本川の阿賀川を渡る。それが、この大川橋梁ということになる。
橋梁としてはプレートガーダー橋で、一般的な鉄道の桁橋であるが、436メートルを22連の多径間で阿賀川を渡る。特に構造的に珍しいものではないが、一直線に22連が並ぶ姿はきれいだ。
橋脚が、石張りのコンクリート製。上の写真でもお分かりのとおり丸い(円筒形)のが特徴。
後に紹介することになるだろうが、只見線の各橋梁はじめ沿線の鉄道施設や発電所は、平成23年(2011年)の新潟・福島豪雨で甚大な被害を受けた。特に、橋梁では上路式のプレートガーダーは流失したものも多い。でも、阿賀川流域や大川橋梁は大丈夫だった様子。
大正15年に完成。たびたび紹介する土木学会の「現存する重要な土木構造物」でBランクだが、他に詳しい紹介がされたものが見つけられず、詳細は調べきれていないというのが事実。
22連の多径間が珍しいのか、円筒形の橋脚が貴重なのか?年代?
ただ新潟県人としては、この川の下流に位置する「阿賀野川橋梁」(羽越線(新津・京ヶ瀬間)、69径間、レンガ橋脚。2020年1月19日の記事参照)からすると、どうなのかな?と思う。お世話になっている会津に喧嘩売る訳じゃないですけど。