行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

レンタサイクルで「江東デルタ」の運河を巡るツアー

2023年02月01日 | 土木構造物・土木遺産


さて、先月紹介した家康の江戸の町づくりhttps://blog.goo.ne.jp/jikokuhyou485/e/f465fef1839642e2387f73600fd21fb7において重要な物流インフラであった掘割、つまり人工の川・運河であるが、現在の姿を確認するため下町に向かうことにする。
お邪魔したのは墨田区の錦糸町。東京駅から総武快速線で3駅。東京(江戸城)からは東側、隅田川を越えたところにある場所。ここは海抜ゼロメートル地帯で、隅田川(大川)から旧中川にかけた「江東デルタ」地帯に位置する。ここに東西南北、水路が貼り巡らされて、江戸時代には物流拠点として江戸の経済や台所を支えた場所である。
東西には、北十間川、堅川、小名木川、仙台堀川が、南北には、大横川、横十間川など。「横」は、江戸城から見て横方向に流れる川であることから命名されているが、江戸の町の繁栄と平城である江戸城を戦略的に守るため、家康の命で掘られたものである。現在、墨田区、江東区、江戸川区の一部がその範囲となる。(写真上:国土地理院地図を借用した「江東デルタ」の位置図と、墨田区江東橋付近の大横川。)



JR錦糸町駅前でスマホアプリ「ハローサイクリング」でレンタサイクルを予約。歩くと少し時間がかかる、タクシーだと勿体ない距離の移動ということで、東京も冬の風は冷たいが、軽快に電動アシスト付きの自転車を大横川を一旦北上し業平橋から東京スカイツリーを見上げてから小名木川方向へ南下する。
大横川と小名木川は、きっちりと東西南北に掘られていて、江東区の猿江・森下付近で十字に交差する。今度は小名木川沿いに東進。この付近の川には新扇橋や小松橋など魅力的な橋を見ることもできる。橋の架橋年や何代目のものかとかも興味があるところ。(写真上:小名木川の新扇橋から大横川交差部を見る。)
大横川交差地点から東へ1キロ、小名木川は南北に流れる横十間川とやはり十字に交差する。そこには「小名木川クローバー橋」という川の中央で交差する橋上十文字の橋という近代的な歩道橋は掛けられている。1994年(平成6年)新設された鋼製箱桁の単径間橋だ。



スカイツリーを眺められることから観光スポットにもなっているという小名木川クローバー橋。ドラマなどのロケにも登場するその橋は、まさしくクローバー型で、周辺の整備なども行き届いていることから、江東デルタの運河を彩る憩いの場であり観光スポットにもなっている。
この近くには猿江恩賜公園があるが、川の沿岸や運河としての役目を終えた水辺を活用した公園・広場が多い。「東京は都会で緑や憩いの場が少ない」と言われがちではあるが、なになにビルの谷間に計画的造られた魅力的なスポットが住民の憩いの場になっているのに気づく。
確かに魅力的で憩いの場、それが住民生活に溶け込み住みやすいまちになっているとなると、都会もまんざらではない。手つかずの自然が残っているという田舎はに住んでいるということは確かに誇れることでもあるが、小一時間、自転車で回るだけでも東京(江戸)に魅了されてしまうのは単なる田舎者だからだろうか?

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