月に1回、東京での勉強会。そこで、めちゃくちゃ興味のある話題に出会った。土木に関するこの日のプログラムだが、それを紹介する前に触れておかなければならないことがある。てっきりこのブログでも紹介済みと思っていたが検索してもヒットしないので改めて触れたい。
というのも、今回の勉強会での話題は、忘れかけていた今回絵本する絵本と密接に関係する。絵本?子どもの見るものであるが、内容は土木について紹介し、その重要性を子どもたちにも理解してもらおうという崇高な目的を担っている。
かなり以前に、「㈶全国建設研修センター」という業界団体が発行したもののようだが、増版の予定がないということから、許可を得て自分が世話になっている建設会社が独自にコピーし、増刷を試みたという経緯があるもの。
絵本と言ってもかなり文字が多い。その道の人から言わせると絵もマニアックなもので、子どもが喜んで手にするとは思い難い内容でもある。
ただ、内容的には洗練されている。というか、編集に携わった人たちの土木は人々の暮らしを支える重要な仕事であるとの思いが伝わってくる。これに我が社の社長ならずも、建設に携わる人たちが感動するというのは良く理解できる。
5冊セット。行基・空海の奈良時代・平安時代から戦国武将、そして土木という分野で近代日本の基礎を築き、広く世界でも活躍した人、その土木人の熱い思いを紹介したもので、逸品だと私自身も感じる絵本である。
これまでもこのブログで紹介してきている小樽港防波堤の広井勇、大河津分水の青山士、お雇い外国人技師である常願寺川のデ・レーケ、日本の鉄道敷設に力を注いだモレルなどが登場し、私のブログネタを提供してくれたのもこの絵本といっていい。
作者は絵本作家の加古里子(かこ・さとし)。しかし、もう一人、編集人として建設研修センター勤務(当時)の緒方英樹という人の名前が記されている。
冒頭触れた勉強会で、ゲストスピーカーとして登場したのが緒方英樹さん。以前にもお会している人ではあるが、土木の絵本を思い出し、そして興味深いお話を聞き、改めて紹介したいと思った次第である。(次回に続く。)
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