雲取山は東京から一番近く、一番深山らしい気分のある二千米峰だけあって、高尾山や箱根などのハイキング的登山では物足りなくなった人が、次に目ざす格好な山になっている。~深田久弥 日本百名山より
(昭和42年発行 秩父多摩国立公園 雲取山)
その雲取山へ登山した。クラブツーリズムの山旅会、ツアーは5名、これにガイドさんと添乗員がつく、結構贅沢なツアーだ。初日は秩父の城峰山へ。先週登った両神山がツツジと一緒に美しい。こちらは標高1,037m。山頂には3階建ての立派な展望台が建てられている。この日は、秩父市街を見渡す、農協ホテルに一泊。夕食はバイキング、一人部屋。登山でこんな贅沢ができるとは。
(城峰山から、中央の山は両神山)
(城峰山の山頂)
翌朝は宿を5時30分出発。三峰の登山口は7時少し前に登山開始。標高1,050mだ。妙法が岳そばを通過、霧藻が峰までで2時間半、ここで大休止。そして岩の急登、クサリ場が始まる。ここはきつい、私だけ遅れ始めたため、ガイドさんがストックを使うように勧める。これでしっかりついて行けた。前白岩の肩で昼食。白岩小屋で5時間。白岩山1,921mでは、鹿に会う。ここの鹿は、人間を見ると寄ってくる。
長い長い巻き道を通って、大ダワを通過し、結構道は切れていて緊張して歩く。上ったり下ったりの繰り返し。そしてようやくこの日の宿、雲取山荘へ。ここは標高1,830mで、累積では1,200m登った。所要7時間半、私も結構なトシだからこんなもんかな。部屋は比較的空いていた。昨年は2017年で標高2017mだったため、登山者全員に記念バッジが配られ、この3倍も人がいたそうだ。1年遅れも悪くないね。
翌朝、6時に出発。200mほど急登を登って雲取山山頂へ。昔の雲取山は、木製の看板に富士山がイメージだったが、今は石製の道標に代わっていた。360度の素晴らしいパノラマだ。同行者たちは、富士山もうっすら見えたそうだが、私にはよくわからなかった。山頂でひとしきり、写真を撮り、行動食で休憩。
これからまた、長い長い下りだ。小雲取山、奥多摩小屋、七ツ石分岐、堂所と下り、林道に出て、さらに下り、鴨沢にゴール。下りは標高差1,500mの下り、何と7時間かかった。
雲取山は、東京都の最高峰ということで、一度は登ってみたかった山だ。山塊が大きく、三峰からの登り1,200mで7時間半、下り鴨沢まで1,500mで7時間、これちと長いな。でも長時間歩いて足の裏が痛い。もう一度行きたいかというと、しばらくはもういいという感じ。