9月末に行われたガス主任技術者試験の解答速報を、ようやく書き上げた。今年は、土木の添削と登山が重なって、なかなか進まなかったが、ようやく終わった。
さて、講評。全体としては十分学習(合格者のレベル)していれば、法令60%、基礎80%、ガス技術60%、論述75%くらいは取れただろう。
受験種別では、乙種から。法令は、キチンと学習していれば解ける問題が多かった。難しかったのは、問1ホ、法律間の関連問題。ほかには、問7イ、ロ、問11ホ、問12ハ、ニ、最後の問16は消費機器の数値まで問われた問題。法令は選択がないから、16問中10問(約60%)できれば十分だろう。
基礎理論は、モルと分子量、気体の状態方程式、比熱容量、半減期、燃焼反応式、質量流量の式、フーリエの法則、温度効率をキチンと学習し、過去問題をやっておけば全て解けたと思う。正誤問題は、問3(3)(4)が初出題。選択を考慮すれば10問中10問の満点を取れた受験生も多いだろう。
ガス技術は、計算問題が3問、うち1問は流量計算で複雑だったが、残りは過去問の通りで容易。製造では問2イ、ロ、問17イ、供給では問16イ、ハ、問17イ、消費では問19(4)、問22(2)、問23(2)と初出題が多かった。例年通り細部を問う問題が多く、選択を使っても20問中12問取れればいいところか。
最後の論述は、法令が保安規程に保安業務規程の法律部分、十分準備はできたはず。ガス技術も、どの分野も十分事前準備はできたであろう、少なくとも法令で80%、ガス技術で70%、準備さえしておけば、平均でも75%以上は取れたんじゃなかろうか。
そして甲種。法令と論述は乙種とほぼ同じ問題のため省略。
基礎理論は、問3の熱容量の問題は、私の解答とガス機器検査協会の答えが違う。ここは来年5月のガス協会の解答まで待とう。問5燃料電池、問8酸素の質量、問10オリフィスの流量、問11レイノルズ数、問13温度効率、問15引張応力は、過去問の類似問題で容易。問7は過剰空気を1-αとおいて、方程式を組みこれを解くが、初出題で果たして試験時間内で解けるかどうか、難問だった。正誤問題は、問1(3)三重点、問9ガスの燃焼方式と問14使用気体と材料の関係も初出題、難問だった。甲種受験生なら初出題はさておいて、15問中10問を選択すれば10問正解は、難しくはなかったと思う。
最後にガス技術。製造分野では、問1ハ、問2イ、問8イの難易度が高い。問9はSDGSやメタネーションなど最近の話題の出題、広く関心を持っておきたい出題だった。供給分野では、問16イ、ロ、問17イ、問18イあたりが初出題。計算は流量計算はややこしいが、温度によるガス管の伸縮は乙種レベル。消費分野では、問21、23、24、25、26と初出題が続き、難易度は髙い。ガス技術は、例年通り細部を問うものが多く、選択を考慮しても20問中12問(60%)取れれば十分であろう。
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(解答速報の表紙)