kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

一生懸命になるのは誰か?

2011-02-06 | 陸上競技
練習をする。これはどこも一緒だと思います。その中身は別として部活動として時間を使うのであれば練習はします。基本的に練習をしないのであれば部活動とは言い難い。

部活の活性化についての話しになりました。部活動によっては集まって身体を動かすだけで終わってしまうような部もあります。集団で集まって何かをするというだけです。人間の欲求には「所属欲求」というものがあります。集団に属しているという事で満足してしまうのです。個ではなく集団になるということで自分自身の欲求を満たすのです。1人ではなく皆と一緒にいることで安心感を得る。これは部活動とは全く違うと思います。
また、練習に参加するメンバーが決まっていない、自分達でやりたいときにやるような形態で実施している学校の部活があるようです。それは本当に意味があるのでしょうか?学校教育の一環としての部活動でなければ学校施設を使って何かをする必要があるかどうかは分かりません。それなら近所の公園で集まって適当にやるのと変わりはありません。

私はどんな部活動であれ、一生懸命に取り組むことで得るものがあると考えています。運動部であれ文化部であれ、自分の限界を越えるくらいの努力をして取り組むのであれば同様に意味がある。それなりの努力で全国大会に行く、県で何番に入る、1つ勝つというのでは何も残らないのではないかと。私の価値観を他者に押し付けるつもりはありませんが、「それなりで良い」というのであればやってもやらなくても同じだと思います。高校時代のエネルギー溢れる時期にしか出来ないことがある。1つの事に対して全力で取り組むことの素晴らしさを感じることが出来るのはこの時期しかないのです。どこか冷めた目で物事を見るような高校生にはなってもらいたくない。言い訳をして逃げ道を作るような高校生であって欲しくないと思います。

そのためには「当たり前の事を当たり前にする」という考え方と姿勢を身に付ける必要があります。他の高校生がルールを守らない、平気で違反をする、だから自分も守らなくて良いという考え方をする高校生がいます。間違っていることに対して自分を正当化するというのはどうかと思いますが、それをどれだけ話しても分からない人間もいます。ここを改善していくために部活動の指導があるのではないかと思っています。「適当で良い」というのを許してはいけない。

そのためには指導する側も本気にならなければいけないと思っています。試合の前だけ、試合の時だけ練習に出て「何をやっているんだ」と言った所で人は付いてきません。文句だけ言う指導者であれば教育という視点から見ても意味はないと思います。一緒に苦労してきたからこそ喜びも悔しさも共有できる。結局は「心」のつながりがない限りは教育としての効果は果たせないのではないかと思います。今の仕事を「給料をもらうため」だと捉えると本当に無意味な仕事だと思います。こちらから伝えようと思うことがなければ意味がないのです。楽をしようと思えばいくらでも楽を出来る可能性がありますから。

少し話が逸れている感じがありますが、「部活動を一生懸命やらない」というのはリードする指導者の責任もあるのではないかと考えています。高校生は「一生懸命になる」とえ経験が明らかに不足しています。ゆとり教育を批判しても全く無意味ですが、「嫌なことはやらなくていい」というような風潮がここ最近強くあります。そこまでしてやらなくても良いじゃないかと本人も保護者も口にするような世の中です。そんな流れの中でわざわざ部活に入って死ぬ気でやろうなんていうのはバカらしい、格好悪いという感じがあるのは確かです。そこを打破するのは指導者のリーダーシップだと思います。方向性を決めて導いていく、育てていくのが指導者の役割、責任だと。

それなりに指導して文句だけを言う指導者にはなりたくないですし、誰のためにもなりません。「選手がやらない」のではなく「やらせようとしない」ことに問題があり、「変わらせようと働きかけない」「変わる必要性を教えない」から何も変わらないのです。

部活動は指導者にとって金銭的なメリットはありません。だから一生懸命に教えても自分自身に返ってくるものがないと感じる人も多いのかもしれません。しかし、生徒とのつながり、関わりが生まれるのは教科書を離れた所です。勉強だけを教えればいいというのであれば塾の講師にでもなればいいのです。それ以外の本当に大切な部分が教えられる、伝えられる場面を大切にしないといけないと思います。

一生懸命になれない選手を見ているとかわいそうだなと思います。中途半端に練習をして、嫌々走ることに意味はありません。どうせやるなら自分が限界だと思っている部分を越えるくらいの努力をしてみることが大切なのです。そういう環境を与えてやる、作り出してやることが本当の「成長」を生み出す。そのためには指導する側が労力を惜しんだらいけない。そういう仕事ですから。

テレビドラマみたいに全てが上手くいくことはありません。しかし、それでも我々が努力を惜しんだら何も変わらない。どんな生徒を育てたいかをしっかりと考えていかなければいけないのです。それが責任です。

幸い私と気の合う人は一生懸命な人が多い。きれい事ではなく真剣に向き合うことができる人と一緒に何かをできるというのは大きいですね。話がかなり大きくなっていますが、そう感じました。そこまでの話しはしていませんが一緒に話していて同じだとモノを感じました。自分の目指すモノに向けてしっかりと努力していきたいですね。
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合同練習~午後の身体作り~

2011-02-06 | 陸上競技
午前中の走練習が終わってから軽い食事を取ってすぐに身体作りメニューを実施しました。ここ最近うちの学校でも補強が不足しています。周りから見れば「やっている」と思われるかもしれませんが、こちらが予定している内容としては足りないですね。午前中の練習の合間にも補強を取り入れながらやっています。こうやって時間を作っては取り入れていかないと補えませんから。

ウエイトの途中から練習を見始めましたが、女子の基礎筋力は上がりつつあります。しかし、本当はもっと上がるはずの重さに増やしていない部分が見受けれました。こちらから指摘して増やすとそれでも問題なく出来ました。女子はこの辺りが甘いですね。特に全身運動となるクリーンでは瞬発的な動きを必要とします。ここがきちんと出来るようにならないといけないと思います。単に重さだけを追うようなウエイトには意味がありませんが、出来る部分はしっかりと力を発揮できるようにしていかないといけません。
男子はまだまだ。女子と大差ありません。身長が伸びている間はウエイトの効果は出にくい。通常は伸びが止まってから導入します。こちらはもうしばらく時間がかかるのではないかと考えています。仕方ない部分です。少し長い目で見ていかないといけないかもしれませんね。

あとはいつも通りのBOX補強。かなりの負荷がかかると思っています。esaki先生に「これをやっていたらウエイトやらなくても十分」と言われたことがあります。必要な筋群の強化はできているのではないかと。動きを見ていて更に必要な負荷をかける方法を思い付きました。これが出来れば引き出すための筋群を動きの中で鍛えられると思います。しかし、道具が必要になりますからここをどうしていくかが課題です。午前中の課題を克服するためにも何とか取り入れていきたいですね。

外の補強は比較的スムーズに進みました。他校と一緒にやっていたのもあって男女共に大きな声が出ていました。特に女子はハイテンションで補強に取り組んでいました。「野球部に負けないくらい声を出せ」と言いましたがこちらが言わなくても大きな声が出ていました。1週間前は疲れてやるので精一杯といった感じでしたが、今回はかなり集中して出来ていたと思います。途中、野球部監督と話をしましたが「声が響いている」「陸上部が練習止めないとうちも止めれない(笑)」と言っていました。客観的に見るとそれなりのレベルでやっていると思いますね。声を出す事で「キツいことをやっている」という雰囲気が「楽しんでやる」と前向きな雰囲気に変わります。やることは変わりませんが気持ちの部分が前向きになるだけで効果は違うと思います。まずまずの雰囲気で出来たのではないかと思いますね。

ogawa先生と話ながら、やはり最初の段階からこのレベルでやるというのはなかなか難しいというのを実感しました。中学生がこの環境に入ってきてやっていくことは簡単ではありません。今までの選手も1年近くかかって初めてそれなりの水準に達する部分があります。これまで積み上げてきたものと比較するとどうしても物足りなさを感じてしまいます。最初から求める水準で出来ればあっという間にレベルアップすると思いますがなかなかそうはいきません。ここをどうしていくかが指導者としての課題になると思います。

全てが終了してから女子は内転筋の補強をしました。やはり弱いですね。ここがきちんと強化できるかどうかで動きも変わってくると思います。やろうとしている動きをしようと思えば必要な筋群の強化は必要不可欠です。かなりの時間を要しますがしっかりと取り組んでいきたいと思います。

他校の力を借りながらもやりたいことはほぼ出来たと思います。感謝したいですね。
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合同練習~走りの変化を生むために~

2011-02-06 | 陸上競技
動きを見ている中で気になる点がいくつかありました。うちの選手について書きますがある程度共通する部分があると思います。

ドリルの動きをしている時に脚が直線的ではなく回転運動をしている者がいました。基本的に脚の動きは股関節を支点とした回転運動です。しかし、後ろ側で大きく回りながらの運動になると走るときには間違いなく無駄な動きになります。直線的なイメージ、前側で回す(ニュアンスが微妙ですが)動きを意識させたいと思っています。

ピッチアップドリルの時もタイミングが上手く取れない者がいました。ミニハードルを用いてアクセントをつけるのですが、その時に完全に動きの遅れが目につきました。ここできちんとした接地ポイントに入らせたいのですが、タイミングが合わなかったり移動が遅れてしまう者がいました。速く動かすためのドリルと位置付けていますが、ポイントになる部分は変わりません。前接地になってしまったら進みませんからね。ここを何度も言い続けましたがなかなか修正できませんでした。結局それが次の動きに悪い意味でつながってしまうのですが…。

その後のスイッチングでは顕著に動きの差が出ました。前段階できちんとした動きが出来ていない者はやはり上手く切り替えができません。距離が伸びていくにしたがってフォロースイングが遅くなります。重心移動が大きくなるので当然ピッチが遅くなりますが、そこをきちんと保つようにしないと走りには結び付きません。移動が少なければ切り替えが出来て当然ですからね。つながりを感じます。本当ならもう一度前段階に戻ってやり直すほうが良いのでしょうが、単独練習ではありませんから流れを止めるわけにはいきません。

ここ最近きちんと走れていた者も動きの鈍さを感じました。前の記事にも書きましたが「前日の最大スピード負荷」のダメージが残っているのではないかと感じました。本数的にはかなりの量を走っていますから当然筋疲労が残ります。その中でどうするかですね。しかし、これまでに比べて膝の引き出しがしっかりとできるようになっているのは間違いありません。動きのキレがなくてもきちんとした形で走れるようになっている。疲れ云々ではなくこういう部分の変化が次につながっていくと思います。あとはとにかく身体づくりを積み重ねていくことだと思いますね。技術的な部分も改善しつつ基礎体力の向上を図りたいと思いますね。

ショートに入る前に加速ドリルを少しだけやりました。もう少しじっくり見てできていない部分を修正していくことも必要だったのではないかと考えています。身体の投げ出しの方向が違う者が何人かいました。腕の使い方、脚の方向性がずれています。それに伴って接地ポイントのずれもあります。身体が起き上がるのもありますが、前段階の動きができていない部分があるので実際の走りにつながるところができません。流れ気味の走りになっていました。うーん、もったいない。これではこの区間で差が付いてしまいます。不十分ですね。

ショートやタイヤ引きでも上手く走れている者と走れていない者の差が顕著に出ました。やはり上半身の弱さが目立ちます。かなりの補強とトレーニングはやっているつもりですが疲れてからの上半身の使い方が良くありません。抱え込んでしまって前への推進力を生みだせない。前に進もうとしているにも関わらず脚だけの動きになってしまう。また腕振りが横振りになってしまい体幹のブレが生じます。やはり難しいですね。400m系の選手はここがきちんと保てないといけません。男子はこの部分が明らかに不足しています。上半身が弱い。全体の筋力的な部分がまだ足りていません。タイヤ引きのようにある程度の負荷をかけているのですからきちんと上半身が使えないと進まなくなります。パワーで押し切る練習をしているわけではありませんから上半身と下半身の連動、膝の引き出しをきちんと意識してもらわないといけません。

逆にこういう動きを見ることができたのでこれから先の課題が明確になりました。この部分の修正が不可欠です。単純な動きですからきちんとした意識で取り組まないといけません。改善しないといけない部分が多くあります。そのためには自分自身が課題を明確にしていく必要があります。自分が分っていないことをやろうと思っても何も変わりません。動きの変化を生み出すためには本人が「課題の理解」をしなければいけないと思います。特に最も基本となる「軸」の部分と「重心移動&体重を乗せる」部分を徹底していく必要があります。まだまだ課題が多く残っています。限られた時間でこれをどれだけ潰していけるかが今後のレベルアップにつながっていきます。まだまだ足りませんね。練習時間が長いですがその中で集中して取り組めれば大きな効果が出ます。効果を出すために他校の力を借りているのです。動きを変えていく。「心」を変えていく。大切なことです。

午後のことはまた書きます。多分(笑)。
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