kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

やりたいこと

2011-02-07 | 陸上競技
ここ最近、やっとやりたいことが出来るようになってきた感じがあります。新チームになって流されながらやっていた感じがありますから、選手の意欲を目の当たりにすることはほとんどありませんでした。厳しい言い方かもしれませんが「このままでは戦えない」というのが明白でした。ここ2年間かなりの水準で練習をやってきましたがそれでも届かなかった。「戦おう」「目標を達成しよう」という雰囲気が欠落している中で練習を見るのはかなり厳しい状態でした。

選手はこれまで「必死になって取り組む」という経験をしていません。上級生の取り組みの影に隠れて「それなりにやる」というレベルで終わっていました。女子は県総体総合優勝、県体総合優勝を果たしています。この雰囲気のなかで「自分達は強くなっている」「しっかりとやっている」と勘違いしている部分があったと思います。実際はこれまでチームを作ってきた3年生の力でしかなかったのです。そこを各自が理解しない限りは「勘違い」のままで成長はありません。

かなりの労力をかけてこの数ヶ月やってきました。年末年始にはもうボロボロでした。これは絶対に無理だなと。誰か1人が原因ではなく互いの信頼関係が成立しない状態ではチームは作れない。この状態で何かをしても得るものはない。本気でそう考えていました。時間の無駄なのではないかと。

中途半端なチーム作りをするのであればそれでも良いのかもしれません。練習もそれなりでいい、目標に向かって全力で取り組む事ができないのであればこちらが全力で関わることはないだろうと本気で感じていました。他校と比べることに意味はありません。明らかに目標が違うのですからそのような所と比較することで何も生み出しません。自分達の目標に向けて何をするのかということだけが大切なのです。

冬期練習中は特に目標意識が希薄になります。目の前に力を試す場所もありませんし、本当に強くなっているのかも分かりづらい。やらなければいけないのはキツい練習ばかり。嫌になるのも分かりますし、今までそこまで本気になった事がありませんからなかなか伝わらない部分が出てきます。そのままで良いとしたら春になっても何も変わりません。冬期明けに見違えるように強くなっておかなければ戦えるようにはならないのです。

それが分かるのは本気で「悔しい」と思える経験をした者、心から「強くなりたい」と願う者だけです。今までは誰か他の者の力で「強くなっている」と勘違いをしていただけでした。本当に強くはなっていなかったのに結果だけが出ていた。総合優勝するというのは名誉なことです。しかし、みんなでつかんだ総合優勝だということを実感できる「心」が伴わなければ無意味になってしまう。そう感じてやってきました。

ここ最近、何とか「やりたいこと」に近づいてきているのではないかと感じています。まだこれが本物かは分かりません。また同じような事を繰り返してしまうかもしれない。本気になって初めて見えてくるものがある。簡単には届かないものだからこそ、力を合わせて全力で取り組んでいかなければいけない。結局は「心」であり、他者の「想い」を感じ取れるようになるかです。

選手は毎年入れ替わっていきます。しかし、確実に引き継がれていかなければいけないものがあるはずです。それを感じ取れるようになれば「やりたいこと」は自然に出来るようになると信じています。まだまだ本物になっているかは分かりません。しかし、変わりつつあるのだけは確かです。

本当のチーム作りはこれからだと思います。やっとスタートラインに立った気がします。これからです。本当に戦えるチームになってもらいたいですね。
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好感触

2011-02-07 | 陸上競技
月曜日、久々に早い段階から練習に出ることができました。最初新しく作ろうとしている短距離Tシャツのデザインのことで練習に行くのが遅れました。最初のデザイン画が悪すぎました(笑)。

月曜日はハードルを使った練習にしています。目指す部分は「接地ポイントを身に付ける」です。様々な手段を使って大切な部分を意識させたいと思っています。股関節をしっかりと使わないとできない部分ですから実際の走りに結び付くと思います。
ハードル組と短距離に分けてメニューを組んでいます。短距離は基本的なドリルを繰り返し実施させました。膝の引き出しや接地、重心移動を確認しました。ここ最近はきちんと出来ていない部分がありましたから。基本的な動きですがポイントが前にずれてしまうとブレーキがかかりますし、脚にもダメージが残ります。見ていると最近走れてきている女子はいつの間にかある程度できるようになってきています。繰り返していなくても自然に出来るようになる。この辺りは結び付きがあるのだと思いますね。

土曜日はかなり動きが鈍かったので走れるようになったのは一時的なものなのかなと危惧していました。そんなことは無いだろうとは思いながらもやはり怪しいなと。前日休養日にしていましたから多少は疲労が抜けているだろうなと考えていたので走れるかどうかを見たいなと思っていました。
動きのキレが戻っていました。スピード的にもかなり出ていたと思います。動きも改善されていました。土曜日動かなかったのはやはり前の日のスピード負荷が強すぎたのだと思います。この冬期で疲労で練習量を落とすというつもりはありません。かなりのことをやらないと戦えないのは分かっていますから中途半端な負荷はかけたくありません。それでも「一時的な調子の良さ」なのか「本当に力がついているのか」は気になります。動きを見ていたら強くなっているというのは明白なのですが、これが本物なのかどうかを選手達にも分からせておきたいという気持ちがあります。

「疲れが抜けたら走れる」と見ていて感じたのでその話をするとesaki先生に「前日に休んで走れないなら本物ではないから困るだろう(笑)」と言われました。確かに(笑)。動きのキレが出てきましたから安心してしっかりと走らせることにしました。またしっかりと負荷をかけるためです。単に走るだけではなく色々な負荷をかけながら動きを作っていくようにしています。ほぼ休む間を与えず走りました。

以前に比べて最後まで集中力を保てるようになってきました。男子はまだまだ声が出ませんが女子は最後まで声を出していました。スピードレベルも女子は最後まで落ちません。随分良くなってきたと好感触を得ています。今まではかなりの差がついていましたが全体的に差がつかなくなって来ています。チーム内の競争でしかないので単純に比較は出来ませんが、「土曜日の走りと比べると別人みたいだ」と選手自身が口にしていました。進む感じが違うのだと思いますね。本人達が感じる感覚が大切だと思います。明日はダメージで走れないかもしれませんが、本当なら試合が3日間続くわけですから何とか耐えれるようにしていかないといけませんね。

あまり過剰に「疲れを抜く」ことはしたくないと思います。冬期はしっかりと練習を積まないといけませんからね。長期的に見て大きな波を作るためには大きな負荷をかける時期を設けないといけません。これから3週間前後がその時期になります。あえて練習量を増やしています。今回は複合的な練習を4セット(笑)。かなりの量です。電車の時間があるのでかなりテキパキやらせましたが最後は少し慌てました。間に合わせるように1本だけ減らしました(笑)。

やればいい訳ではありませんが、今はしっかりとやる時期だと思っています。やっていることを理解させ、ポイントを意識しながら取り組ませたいと思います。この時期をどう乗り越えるかでシーズンの結果も変わってくると思います。今まで甘かった取り組みにも変化が見られます。これが本物になれば劇的に強くなると思っています。

本当に大変なのはこれからです。油断しないで取り組ませたいと思います。
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