kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

雪の練習

2011-02-12 | 陸上競技
土曜日、天気予報通り天候が崩れました。私が学校に着いた時には雨がパラパラ降っているような感じでしたが寒かったですね。これを見越して前日にかなり走っていますから、この日は完全に身体作りの日にしました。
屋外でやっても良かったのですがグランドではサッカーの試合がありましたし、雪の予報でしたから武道場で全ての種目をやることにしました。風が吹かないだけでも温かいですが基礎代謝を上げるためにストーブを準備して身体が動きやすい環境を作ることにしました。選手は動くので寒さを感じないかもしれませんが見ているだけの私は寒いですからね。

サーキットを2セットにして身体を温めました。その後すぐにウエイト。ベンチやスクワットをやっている時にesaki先生から動きについてのアドバイスをもらいました。意識的に動きの切り替えに課題を置いています。スクワット等で気付かないうちに浅くなっている部分を指摘されました。こうやって客観的にもらえることで動きの修正ができます。ありがたいですね。

武道場で普段やる外種目を実施しました。畳が敷いてあるので移動させてから始めました。こういう場面で率先して動く者と動かない者がいます。普段から意識しないと出来ません。必要な道具を取りに行くときにも2年生男子が取りに行って1年生男子は出遅れました。大した事ではないと思われるかもしれませんが、こういう所が大切になると考えてやっています。指摘はしましたが出来ていない者にどれだけ伝わっているかは疑問です。やはりまだまだですね。

補強をしている間に卒業生が来てくれました。毎年この時期に差し入れに来てくれます。今の選手とは面識はありませんがそれでも気にかけてもらえるというのは嬉しいですね。一緒に練習を見ながら色々と話していました。この子がマネージャーとして働いてくれている時期は大変な事が多かったですね。自分で気を使って動いてくれたり、ダメなものはダメだとこちらが言わなくても注意してくれていました。特に男子はかなり甘かったですからいつも怒られていた気がします(笑)。

話をしていると外では雪がちらついてきました。と、思ったら一気に周りが真っ白になってきました。みるみる一面雪景色です。グランドではサッカーの試合をしていましたがボールが見えないくらいの状態でした。これほど一気に雪が積もるのは今までに見たことがありません。1時間程度で5センチ以上積もったのではないでしょうか。選手を帰らせる手段を考えないといけないと思いましたが、この状態で外に出すのは危険だと判断。もっと積もるかもしれないというのもありましたが、午後からは雨、曇り予報でしたから少し引っ張るほうがいいかなと。

どちらにしてもやろうと決めて集まっているわけですからきちんと練習はします。関係なく通常通りの練習です。ストーブをつけていますから温かいようでした。どんなテンションなのか分かりませんが半袖とハーフハーフタイツで補強をやっていました。外は雪、そんな中で服装は夏(笑)。ある意味こういうテンションで練習が出来るというのは良いことだと思いますね。雰囲気作りが大切ですから。寒いから嫌々やるのではなく、逆に盛り上げるような練習環境を作り出すことで質が上がります。まずまずの雰囲気でしたね。

まだ時間があったので男女別に補強をしました。その様子を客観的に見ていましたが、同じ時間を与えてもやはり差があります。様々な補強をしている者、休みながらそれなりにやっている者。言われたことだけをやっている間は本当の成長はありません。難しいですね。自分のためにやるという意識があれば考えられるはずです。まだまだ届かないですね。基本的に私はこの辺りを見ています。補強に取り組む姿勢は競技に取り組む姿勢に比例すると考えています。体重管理も同様。自分の身体作りのために真剣になれない者は結果的に強くならないのです。

最後に基本的な補強をしました。スタビ等もやりましたがまだまだですね。この辺りは1人でも出来る補強です。自分の身体をコントロールするような練習を入れていかなければいけません。他にも基本的な練習が不足しているのではないかと感じました。指示された補強はやるのかもしれませんが、自分達で色々なバリエーションの補強はさせています。苦手な補強を増やす等の工夫をしていく必要があります。まだまだです。

雪の中でしたが室内でやりたいことはできました。前日のダメージが大きいとは思いますが、まだ不足している部分があると思いますね。次に向けてやっていってもらいたいですね。
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強化練習~表情の変化~

2011-02-12 | 陸上競技
今まで言われなかった事を言われる。戸惑いを覚えるかもしれません。取り組みを今までと比べると成長している部分が確かにあります。しかし、それは「過去の自分」と比べてだけです。本当に必要な成長には届いていません。「過去の自分」と比較して成長することは大切、評価はできます。全くやっていなかった者が少し出来るようになるのも成長。最初は腹筋が出来なかったのが20回出来るようになったというのは初期では評価できますが、「当たり前」というレベルです。ここだけを評価していたら先には進みません。だから更に上のレベルの取り組みを求めるのです。

2セット目からはピリピリした雰囲気になりました。これは100%私が怒ったからです。指導者がその空気を作り出したのです。ある意味集中力が高まりました。中途半端な走りをしたらまた怒られるかもしれないというのもあったでしょう。ここは判断が難しいですが。私が言った事を素直に聞き入れることが出来るか。ここで大きな「差」が生まれます。少なからず「言われて悔しい」という部分があると思います。私の言葉で「絶対にやってやる」と思ってくれるかどうかだと思います。基本的に指導者が選手に好かれようと思う必要はありません。厳しい関わり方も必要です。友達ではありませんから、嫌われても構わない。正しい道を示していかなければダラダラした関わりしかできません。しかし、本当であれば選手がその雰囲気を作り出さないといけない。自分達のための練習にはなりません。

全体的に質が上がったと思います。キツく言われて涙を流しながら走っている者もいました。今まではその部分まで気持ちが高まっていることはありませんでした。思い起こせば練習に「悔しい」と涙を流していた選手はその後強くなっていきました。今回の涙が何を意味するかは中国大会のような雰囲気で流す涙であって欲しくないと思っています。「心」が変化する涙は大切です。今まで強くなる選手が流していた涙は「悔しい」というものですが、これは「怒られたから悔しい」のではなく、自分の身体が思い通りに動かない、身体が疲れてきて動かそうと思っても思い通りに動かない、そんな自分に対しての「悔しさ」でした。この部分は大きいと思っています。

2セット目の初めに話をしてからは何も言わずに練習を見ていました。自分達が考える時間が必要だからです。付きっきりであれこれいうだけでは人は考えません。自分自身と向き合う時間がなければまた同じ事を繰り返していきます。3セット目の一番のポイントになるであろう120mの前にだけ女子には一言言いました。自分達の力でチャンスをつかむことができるかというのは大きいですから。単に走ればいいわけではない。何を目的に、どんな目標を持って走るのかで結果は変わってきます。かなりの量を走っています。何も考えないで走る1本と集中して走る1本では全く違うと思います。

3セット走ってから短い距離でのタイヤ引き。身体のエネルギーは使い切っているかもしれません。その中でどれだけ無駄のない動きができるか。ここまでやって初めて身につく動きもあると思います。パワーで押し切れない状態になってからどうするか。疲労はピークだと思います。その中で自分の動きに集中できるかどうかで動きの変化が生まれる。客観的に見て良い動きになってきたと感じました。もう麻痺している感じがあったかもしれませんが・・・。

3セット目終了後、マイルを視野に入れる女子は最後に折返し走をしようと考えていました。短い距離でのタイヤ引き終了後また少し話しました。どれだけ強い選手であっても「心」がなければ競技に対して真剣になることはできない。たまたま速く走れているだけであって、他のことに興味があればそちらに流れる。そういう選手を数多く見てきました。うちの選手は中学時代の実績はありません。スプリント種目で中国大会に出場したという経歴はありません。12秒台で走る選手もいません。そんなチームが「リレーでインターハイ」「個人でインターハイ」を目指す。簡単なことではありません。入学当初の1年生には「何の話をしているの?」という感じに捉えられていたと思います。通常考えたら当然です。県の決勝すら行っていない選手がいきなり「全国を目指す」と言われてイメージができるはずがありませんから。それでも「インターハイ」という言葉を言い続けてきました。その言葉が実際に分かってくるまで言い続けないといけないと思っているからです。
普通のチームが全国を狙う。中途半端な覚悟ではできません。それでも今は狙えるチャンスがある。選手にも「力」は昨年のチームよりも上かもしれないと話しました。これが本物なのかどうかは別にしてある程度の水準まで来ています。その力を伸ばすのは誰なのか?今のままで終わってしまって良いのか?周りから応援してもらえるチームになれるのか?ここを繰り返し話しました。「無理だろう」と言われても私はできると信じています。そのことを話してから最後に折返し走をしました。

最後の表情は本当に良かったですね。「何とかしてやろう」という気持ちが表情に出ていました。苦しいけど走っています、という雰囲気でありませんでした。やっとこのレベルの話ができるようになってきました。本当であれば選手が自ら気づき、自分達だけでそのレベルに到達するのが理想です。しかし、自分にはできるという「自信」が不足していますからなかなかそこまではいきません。こちらが手を差し伸べていく、方向性を定めていくことでいつの間にかその路線で物事を考えるようになっていく。時間がかかりますが労力を惜しまずやっていくしかないのです。
終了後、個別に何人かと話しました。本当はもっと自分の口から感じたことを話させると良いと思うのですがこちらが感じていることを伝えました。どれだけ感じてくれたでしょうか。

久々の単独練習でした。通常の合宿レベルを大きく越えた練習量だったと思います。これが当たり前だとは思いません。いつもできる練習でもありません。大切なときに大切な練習ができたことは大きいと思います。自分と向き合う事で見えてくるものがあります。この表情の変化が本物になるかどうか。そこで今後の結果は大きく変わっていくと思います。どれだけ真剣に物事に取り組めるか?見ていきたいですね。
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