kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

練習見学に行く〜身体の使い方とマネジメント3〜

2020-02-02 | 陸上競技
もう少し続きを。

練習の途中で色々と練習紹介をしてもらいました。パワーマックスの練習を見ている時には「身体の使い方」に関する練習を見させて頂きました。雲底をしたり倒立をしたり。さらにブリッジをしたり。側転も含めて。

その辺りで私がこの日見た練習について、私なりの考えや感じ取ったことを聞きました。練習の流れとしてはミニハードルやスピードバウンディング、そこから負荷をかけた練習、最後に走る。前半部分で重心移動を意識する。そこからかなり負荷をかけてパワー系、最後にシャトルランで走る。流れとしては「重心移動→パワー系→重心移動」なのかなと。武道場でやることの意味を考えると間に「しなやかさ」を作り出す練習をする。こういう部分にポイントがあるのかなと。

「固める」という部分は前段階で話をしていました。その中に「しなやかさ」を入れる。一見矛盾しているのかなという感じはします。私のイメージに近い部分があるのでこの辺りも色々と聞く。私は「固める」だけでは走れなくなると思っています。「締める」部分と「緩める」部分の使い分け。接地した瞬間には「固める」必要がある。それが反発をもらって身体が進む時には「リラックス」が必要になる。その時ガチガチだと重心移動が生まれない。そう考えています。

「固める」と「しなやかさ」は表現的に難しいのですが。単純な「しなやかさ」とは少し違う気もします。ここの部分が上手くできると良いのかなと。最近は「グー」と「パー」の話をします。ずっと「グー」だと筋肉に無駄な緊張が生まれる。パワーだけで走ることになってしまいます。そうではない。そこはやはり考えていきたいなと。そのヒントがあるのかなと感じながら見ていました。

シャトルランが終わってからメディ投げをする予定だったのですが、変更になってマット運動をすることに。パワーとボディコントロールの繰り返しなのかなと。ここは重要だなと。

この辺りからは「いやいや(笑)」という感じでした。ものすごいことをしています。これは間違いなくうちの選手にはできないかなと。ボディコントロールという意味も含めて。様々な動きをしていました。前転、後転、開脚前転、開脚後転、前転からの片足立ちなどなど。うちの選手だったら「バタン」と落ちてしまう感じがあります。

うちでもできるようになりますか?と聞きましたが、「大丈夫ですよ!」とのこと。1年くらいすればできるようにやると(笑)根気強くやっていかなければいけないですね。うちの学校には自由に使えるマットがありません。エッセンスを抜き出しながらやっていけると良いのかなと。

その後はハンドスプリング、ネックスプリング、進みながらハンドスプリング。もう絶対無理(笑)。それでもこの運動能力には驚きでした。私はその部分だけではなく「着地の瞬間」に着目していました。ハンドスプリングで着地した時、何人かは「膝が伸びた状態」で着地します。それにより円運動のように動いてきたものが「ポン」と上方向に跳ね上がって着地します。大半の選手は着地時に膝が曲がって緩衝するので「跳ね上がる」という感覚にはなりません。

この部分は意識しているのか?と聞く(笑)多分こんな質問をされるとは思っていないと思います。訳の分からない部分を見ているのかもしれません。弾む感じを作りたいので着地した瞬間に固めることを意識させるということでした。この部分はすごく大切になるんじゃないかなと。まーうちの選手には間違いなくできませんが(笑)そういう視点で物事を見ていく。様々な動きにヒントがあると思っています。

そこから側転。ゆっくりした動きもするようですがこの時は「大きく動く」という感覚を作るということでした。マットを2回転で越えていく。重心移動が大きくなればマットを変えることができる。選手によっては「スピード」を上げて対応していました。本来的にはゆっくりやって重心移動を感じながら大きく動く方が本来的な狙いになるのかなと。

そこから飛び越し。馬跳びの姿勢を作っている人を飛び込み前転で越えていく。これもうちの選手には無理(笑)回転してその勢いで立って跳ね上がるという部分まで言われていました。最後にロンダート。側転してから反転して着地する。この最後でもできる選手は跳ね上がっていました。力を流さずに跳ねるという感じがありました。

マット運動とは少し異なる部分があるかもしれません。前転などは重心の移動、身体感覚を磨くという意味合いが強い。ハンドスプリングやロンダートなども身体能力を高めるという感じがあるのだと思います。その中で固めると跳ね上がる。力を逃がさないというところに繋げていければ良いのかなと。

ワイワイ言いながらずっとやっていました。こういう練習の中にもヒントはあると思います。それをどうするか。しっかりと考えていきたいなと。とはいえ、うちの選手にはとてもできそうにない動きだなと。ポールを専門にしている人がいるのでその辺りのことは伝えようと思います。

混成種目への対応もあるのだと思います。身体の使い方を覚えていくことで複数の種目への対応力が上がるのだと。簡単にできないですが。

その後mti先生と食事に行って色々と話を伺いました。競技の話だけではなく「マネジメント」の話も。かなり細かく対応されているなと感じました。本当に貴重な機会でした。

翌日の7時からの朝練も見学させてもらいました。ここは余力があればまた書こうと思います。とりあえず一旦終わらせておきます。まだしばらくは今回のことを書かなければいけないと思うので。

また書きます。次の内容は何回分になるんだろうか。もうできればこっそり胸の中に秘めておきたいくらいの勢いなのですが。途中のハプニング?!なども書いておきたいのですが。私の不幸話?アホ話?も結構自信があるのですが(笑)
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練習見学に行く〜身体の使い方とマネジメント2〜

2020-02-02 | 陸上競技

記事の続きを。

 
連続跳躍走とスピードバウンディングをしてから今度は土の上で。トラックの真ん中で実施でした。予想するに私が訪問するのでそらに合わせて組んでくださったのではないかなと。特徴的な練習。
 
走補強とされていました。完全なパワー系の練習。5種目配置されていてどの種目から始めてもいい。それぞれ空いている種目から始めるということでした。種目は「タイヤ押し」「一輪車走」「ソリダッシュ」「チューブ走」「パワーマックス」です。全てパワー系の練習でした。
 
中でも興味があったのは「一輪車走練習」でした。事前に知ってはいたのですがそれをどのような形でどうやるのかにかなり関心がありました。何が狙いで何をしようとしているのか。ここは知っておきたいなと。
 
 


一輪車に重りが乗っています。これを押しながらコーンをスラロームしていく。往復の形で戻ってきます。単純に押して楽しいからなのかなと思っていたのですがプレートの下に砲丸が4つくらい置いてあります。これにより不安定になる。そうするのでスラロームするときに「外に振られる」感じになります。そこで体幹に負荷がかかる。前に進みながら体幹に負荷をかける事ができる。
 
最初始める時にmti先生が一輪車に近づいて中を確認。プレートが砲丸の横に置いてある感じでした。それを見て「これでは意味がない」と。安定したモノを押しても体幹にかかる負荷は少ない。砲丸が転がる中で体幹に負荷をかける事が大事だと。決まりきった重りを押し続けることでは安定してしまう。そうではなくどんな刺激になるか分からない負荷がかかることで体幹に刺激を入れる事ができる。
 
選手に聞いてみると走補強の中で「一輪車が1番きつい」とのことでした。この走補強もひたすらタイム測定をしていました。1本1本測定することで全力を出すという意味合いもあると思います。
 
ソリダッシュは30㎏のプレートを使ってそりを引くものでした。かなりの重量があるなと。そしてグランドが緩いので走りにくい。色々な意味でパワートレーニングになっていると思います。タイヤ押しもパワーマックスも全力でやることになります。パワーマックスのときには大きな声を出して盛り上げながら明るい雰囲気でした。チューブ走は太くて強力なチューブを使って行っていました。ほぼ進まない状況を作って20回もも上げ。そこから10m進む。軽く進むのではなく微妙なバランスを取りながら少しずつ進む。引っ張るほうの微調整も重要になります。土が掘れるのでかなりきつそうでした(笑)。
 
グループが分かれていることに関して話を聞きました。意図的にグループ分けがしてあるということ。力があっても頑張り切れない選手はグループが下がる。力がなくても頑張れる子はグループを上げる。グループが下がった子はその理由を考えていく。一度は全員にチャンスを与えAグループで練習をすることができる。そういう刺激を入れていくことで「自分がどうするべきか」を考えるということでした。「マネジメント」の部分が大きいなと感じました。
 
選手の意識を高めるための仕組みを作る。もちろん、ある程度以上の「取り組みの姿勢」のベースがあることが前提になります。「意図的にグループ分けしている」というのが分からないというのでは困ります。うちの選手であれば半分くらいはそのことに気づかないと思います。考えない部分があるので。こういう「マネジメント」をうまく生かすためにはその前段階の姿勢を育てていく必要がある。「競技をやるんだ」と思って来てくれた選手でもやはり「差」があります。とりあえず入ってみたという選手ではそれができません。ここは痛いほど感じました。

その後、シャトルランを実施。1分間に1本で10本。5往復ですね。うちも往復走をしますが結局「走るだけ」になってしまう選手が出てくる。先日もその事でめちゃくちゃ怒った事があるのですが。今考えると「注意する私が悪かった」という気がします。そこまで必死に強くなろうとしていない者に対して「きちんと走るように」と話しても意味がない。「走ること」が目的になっていたり「とりあえずやる」という選手に求める方が悪い。

この日のシャトルランは全員が最後まで走り続けていました。ある意味当たり前なんだと思います。組織づくりに時間をかけている部分がありますがいかんせんそれが伝わらない。なんとかしたいなと思いながら。練習に対してどのようにアプローチするのか。

とにかく元気に前向きに練習に取り組んでいました。ここがあれば選手や集団は自ずと強くなっていくと思っています。間の待ち時間での盛り上げ方も。関西独特の雰囲気があります。こういう盛り上がり方は好きですね。その場だけワーワー言うのではなくきちんと力を凝縮させていくための練習になるからです。

もう少し書きます。長くなってきたので記事を変えます。


 
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練習見学に行く〜身体の使い方とマネジメント〜.

2020-02-02 | 陸上競技
断続的になっていますがとりあえず関西に行って色々なことをしてきました。見聞を広げるためにという意味合いが強かったと思います。今やっていることの再確認になるのではないかなと。これまでと違う視点で何かを見ていくことで新しい発見があるのではないか。

木曜日は奈良に。前半部分は少し書いたので実際に練習を見学させてもらった部分について記録しておこうと思います。木曜日は大半の学校で練習を落とし気味にするのではないかなと思います。見学に行くので日程変更をして練習をしてくださったのではないかという申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが。

今回は奈良の強豪校であるsekm高校へ。fjk先生に仲介して頂き、そこから直接連絡をして見学のお願いをしました。

訪問して練習開始前にmti先生に色々と話を伺いました。学校の概要から今やっている取り組みの内容まで。スポーツサイエンス科があり運動に特化したカリキュラムがある。体育科というのではなくどちらかというと大学のようなイメージでした。毎日午後の授業は全て体育。週1時間は部活の時間として使うことができ、それが単位として認められるということでした。すごい(笑)

「目標」や「考え方」についても色々と伺いました。チーム作りを進めていく上でこういう部分をベースにしていく。「チーム目標」「チームとしての実践」「目標達成のための課題・手立て」示してその上に「年間練習計画」を配置する。土台になる部分は「取り組みの姿勢」だと明確に示す。ここは本当に大切だと思います。ここがなければ先には進まない。

メニューもいただきました。朝練習でトレーニングをして午後練では走る。実際にメニューを見るだけではなかなか分かりにくい部分もあります。質問をしながら、様子を見ながら感じ取るしかないのかなと。

アップの途中から見学。狙ったかのように雨が降り始める。どうなんだ?!(笑)練習計画の変更があるのかな?と思っていたら「雨が降ってもやりますよ」とのこと。基本的には雨が降っても計画の変更はしないということでした。選手に聞いてみると「寒いですけど(笑)」とのこと。体調管理も含めてやっていくんだなと。

自分で天気予報の確認をする。雨が降るのであれば自分で着替えを多く準備して練習に向かう。「練習をやる」というのがわかっているのだから準備は必須です。指導者側から「雨が降るから着替えを持ってくるように」と伝えてから動くのではなくそういう部分から自分でやるという感覚を育てる。大切なことだと思いますね。甘やかさない。

途中で今考えている「力を逃がさない」という話をしました。これについてどう考えていらっしゃるかを確認したいなと。実際にsekm高校でも「固める」という動きはされるとのこと。その場で選手にやってもらいました。スケーターズジャンプの中で着地した時に固める。力を逃がさない感覚だと思います。やろうとしていることは間違っていないなと確認できました。

アップが終わる頃には雨は止みました。が、グランドはかなりぬかるんでいます。そこからタータンに移動してミニハードルを使っての「連続跳躍走」を。シザース動作です。前方向に進む感覚ですね。見ながらひたすら聞く。切り替え動作が遅れる選手もいるのでその辺りについても。

そこからスピードバウンディング。2人1組で競争しながらタイム測定。ほとんどの種目でタイム測定をするそうです。競争意識を持たせるためにという感じかなと。タイムを測定したらそのタイムを大きな声で言う。それを記録する。記録する人に伝えるだけではなく全体で「速いな」「遅いな」というのが分かるので負けないために一生懸命にやるようになる。

少しのことかもしれませんが。こうやってやっていくことで雰囲気自体も自然に明るくなるし締まっていくのかなと感じました。うちは記録は全く取らないのでこういう形で競争をすることはありません。具体的に数値で示すことで盛り上がる部分があるのかなと。まーうちの選手が自分達で記録測定をすると「誤差」が大きくなりすぎて意味がなくなる可能性が大きいのですが。あまり信用できない部分なので。

見ながら色々なことを感じていました。そしてメモする。スマホのメモに思ったこと、感じたこと、聞いたことをメモする様にしています。忘れてしまう部分があるので気をつけています。

とりあえず長くなりそうなのでここで一旦記事を切ります。タイトルとあっていないかもしれませんが。
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