kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

kytbnで練習見学~室内練習とアルティメット~

2020-02-05 | 陸上競技

続きを。練習について書いておきたいなと考えています。どれくらい書けるか。

 
土曜日は色々と話を聞いた後にそのまま室内練習。体育館の二階での練習でした。基本的な流れは前日の室内練習と同じ。少しずつ種目変更がありました。前日に頂いたメニューの流れを見てみる。基本的な流れの中に「日替わり種目」が組み込まれています。同じ刺激ではなくちょっと異なる刺激を入れている。「やりたいこと」は同じですが少しずつ形を変えている。
 
バランス向上のためのトレーニングと身体を上手く使うためのトレーニング。そして必要な部分に刺激を入れるためのトレーニング。バリエーションが幾つか決めてあってそこに当てはまる練習でした。これによりある程度練習で予測がつく。選手もやりやすいなところと感じました。
 
複雑なものがない。が、実際にやってみるとかなり難しいかだろうなと感じる種目が多い。見た目がシンプルでもかなりの筋力やバランス感覚が必要になります。真似をするだけなら何となくできるのかもしれませんが本当の意味での練習になりにくい。
 
そしてシンプルに様々な姿勢で軸を作るメニューがありました。普通の姿勢だけではなく色々な角度の中で「体幹」を固めて軸をつくる。これがきちんとできるかどうか。「ブレイクダンス」と言われていましたがまさに。普通の姿勢のスタビライゼーションではなく色々な形でそれを実施する。身体の感覚が作れるかどうかだと思いますね。
 
そこから「バランス」と「トレーニング」を組み合わせたものに。道具を使って実施していました。これも先ほどと同様に「簡単そうに見えて難しい」ものでした。不安定の中で安定を作る。自分の身体バランスを保つために何をするかという感じです。バランスディスクなどを使ってやっていますがもっと「不安定」になる。その中で「正確に動く」というのは非常に難しい。
 
前日に「筋肉について」の話をかなりしました。太くなっていない。トレーニングの方向性の話からそこにいきました。選手の体型を見てみると「太くなっていない」という特徴がありました。重い器具を使わずにトレーニングをしている。その中で「必要なところだけが強化されていく」という部分。ここが重要だと思います。この部分の話をすると「坂道を走るからかな」という感じでいわれていました。自重で走る中で自然と鍛えられているという感じでした。
 
この日の「準備」の段階を見ていくと「必要なところに刺激を入れる」という部分も大きく影響していると感じました。これは「練習への理解」と繋がる部分があります。「何のためにやるのか」を明確にする。それにより「必要な筋肉」に刺激が入っていく。そこで自然に発達していくのかなと。さらには「正確な動き」をするということは「走るときに必要な筋肉の強化」につながっていく。

更にこの走るための「準備」をする中で正確なポジションを覚える。これで筋肉の発達を促す。mtm先生と話をする中で「目的がボヤけると太くなる」と言われていました。必要な筋肉を使いながら走れればそこが鍛えられる。走りが作れないから必要ない筋肉を使って走る。だからその部分が肥大していく。その筋肉には重りになるので前に進みにくくなる。

朝の段階で「走練習」の量についての話になっていました。先日rkn高校に訪問した際に「溜め込む時期がある」という話がありました。そのことについて聞いてみる。「うーん。走り込みはしないですね。」とのこと。kytbn高校の選手が他校と一緒に練習したら「もたないでしょうね(笑)」と言われていました。

そこに関してもかなり話をしました。これはまた時間がある時に。

筋肥大の話をする中で「走り込みの弊害」な話に。これもかなりマニアックな話ですが揺らぎのない真実だと感じました。これは何度もblogにも書いている内容ですが。私はスピードレベルを落として走り込むのは嫌いです。全てのタイミングがズレるからです。走り込むことで「強くなる」と思われていますが、それは「走る」以外に力引き上げる方法を知らないからではないか。「走れば速くなる」という思い込みがあるのではないかと。そう考えてきました。

mtm先生が「走り込みで本数を走ると膝関節が曲がるじゃないですか。それは本当にやりたい動きではない。そういう練習をすることで必要のない負荷がかかり無駄に太くなる。」と言われていました。もう、こういう感覚が好きなのです。この言葉に全てが集約されている気がします。

質を高くする。前の記事にも書きましたが「走るための準備」をしっかりとする。それが全てアップになり「スプリント」の質が劇的に上がります。走る量は多くないのですがそこまでの準備がしっかりとしている。ここに尽きるのだと思います。

室内練習の様子を見ながら強く感じました。

屋外の練習に移動。その時にysd先生が「先生、運動とかしますか?」と聞かれました。何の話か全く分からず「全くしないんですよ。合宿でお手本を示す時にちょっと動くくらいですかね。」という感じでした。更に「フリスビーとかしたことあります?」と。何年か前にフリスビーを購入して遊んでいたことがあります。そのことを伝える。その会話はそれで終わり。何なんだろうなーと。

屋外に出てからysd先生、mtm先生、sgy先生が3人でフリスビーを始める。あー、健康のために身体を動かすんだなと。私は選手が鍋に乗っているのでそこを見ながら次に何をするのかなと見守る。

記録を撮ろうと思っているとmtm先生が「先生もやりましょう」と誘われました。断る理由もなくフリスビーを投げる(笑)。ボチボチ投げていると選手達が集まってきて「先生方も2つに分かれてください」と。ん??何のこと?

よく分かっていなかったのは私だけだったようです。グランドが空いていたのでフリスビーを使って「アルティメット」をやる(笑)。mtm先生が「有酸素運動ですよ!」とめちゃくちゃ笑顔で(笑)もう凄すぎる(笑)

ここに至る経緯があるんです。朝の段階で「練習に有酸素系はやらないんですか?」という質問をしていました。ysd先生もmtm先生も「うーん、やらないですねー。」と。走り込みはしないという部分にも繋がる会話の流れでした。それがこのタイミングで「有酸素運動ですよ」と(笑)

具体的に全く話がないのに。とりあえずビブスを着て参加。ルールもあやふやの中で参加しました。選手達に「桶狭間の戦い〜!!」とポーズをとることを求められる(笑)もう訳分からない(笑)。

10分前まで「筋肉が〜」とか「体幹が〜」と言っていた人達が全力でフリスビーをする(笑)メニューとして朝の段階で決まっていたんだろうなと。全く伝えてもらっていないですが(笑)真顔で話していた時のギャップが大きすぎる。そして選手も全力でアルティメットをやる。一切手を抜かず。大声で盛り上がりながら。こちらも楽しみながら身体を動かすことができました。

あえてこの2つの部分を同じ記事にしました。長くなることは分かっていたのですが。このギャップの大きさ。顧問3人の遊び心。ここもkytbn高校の強さの秘訣なのではないか。そう感じました。何故か私も選手達と一緒にフリスビーをするという状況。結構シュールな風景だと思います。

いや、楽しい(笑)長々と書きましたが、この雰囲気伝わるでしょうか?!(笑)
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

kytbnで練習見学~関わり方~

2020-02-05 | 陸上競技

書きたいことが多すぎて(笑)まとまらずにひたすら書くことになっています。読んで楽しいでしょうか?私的にはかなり充実した内容になっていると感じているのですが。

 
土曜日の朝。練習開始までの時間に色々な話を聞きました。前日の練習の中で感じたことを聞く。ここは技術的なことではなく「関わり方」の話。練習中に選手が自分達から聞きに来るという場面がありました。走りで気になっていることを自ら聞きにいく。見てもらって良いですか?ということが多い。この日の指導はmtm先生がされていたので何かあれば聞きに来る。「速くなるために」という部分が前面に出ています。
 
しかし、それ以外の場面ではどちらかというと俯瞰して見守るという場面が多い。時々一言二言声をかける。そういう関わり方が多くありました。私はどうしても声をかけてしまう。最近は声をかけすぎないように遠くから見るようにしています。そこに関してどうしても聞きたかったので。
 
ysd先生が「服を買いに行った時に...」という話をされました。え?何の話?と驚く(笑)「服を選んでいる時に店員が寄ってきて『この服はどうですか?』『何かお探しですか?』と言われたら嫌なんです」と。「自分で選ぶから好きにさせてーってなる」と言われていました(笑)。選手が自分で考えてやろうとしているのに「今のはもっとこうしたほうが良い」とかひたすら言われると面白くない。だから見ていて必要かな?と感じた時に声をかける。
 
これは真理をついていると思います。ある程度、考えて練習ができる水準になれば過剰な情報を与えない方がいい。自分の感覚を作っていかなければいけないからです。もちろん「考えてやる」「理解してやる」という部分がなければそこには達さないのですが。「速くなりたい」という想いが強く存在しなければいけない。
 
これまで「きちんと指導したい」という考えがありました。陸上競技に関しては他の種目よりも「シビア」な部分があります。細かい指導をしなくても速い者は速い。それがどのレベルに達するかは別として。高校時代からずっと「指導を受けなくても速い」という選手を何人も見てきました。指導する側も「分かっていない」状態でメニューを提示し「え?これなに?」と思うようなことをやっていても「速くなる」ことが往々にしてある。それに対して「嫌だ」と思っていました。
 
今回見ていると「分かっているけどあえて言わない」という場面が多くなるなと。「んー、いい感じだね」というような表現が多かった気がします。ここは大きな「差」だと思いますね。「分からないから言えない」のと「分かっているけど言わない」というのでは本質的な意味が異なる。ここが重要。「温かく見守る」というのがなかなかできないなと。
 
ここも難しい部分があります。意図している部分を理解してやろうとしている選手であればその部分ができる。っ指導者が「分からないから言えない」状態でさらに選手が「良く分からないけどやっている」という状況では「コスパが悪い」と思っています。だから「理解する」「考える」という部分が重要になってくる。mtm先生が「練習導入時にはかなりの時間をかけて説明をする」という話をされていました。それ以後は「流れ」があるので極端な場合以外はそれを止めることはしない。時間がかかってしまうので。
 
さらには道具を使って「強制的にその動きを作り出す」という部分もあります。だからそれほど言葉かけをしなくても「やりたい動きになる」という部分。これも工夫なんだと思っています。「目的が明確な練習をする」ためには「選手自身が理解する」ことが重要。「強制的にその動きをする」という部分の前提に「理解してやる」ことがなければ「分からないままなんとなく動きをやっている」ことになります。「見た目の動き」が近づいたとしても「その意識」が異なれば全く違うものになります。
 
今のうちにそれがどれだけ導入できるか。難しい部分もあると思います。元々「欲していない」者に対してこちらが何を提供しても効果はありません。逆に選手自身が「その気」になってくれればかなりのところまで行けると思っています。逆に「欲していない」という者にアプローチする時間は勿体ないのかなと。冷たいかもしれませんが、ある程度のところで割り切らなければ「本当にやりたいこと」には届かない。チーム作りができなければいけない。「本当に速くなりたい」と思う者を中心に組織作りをしていかなければ意味がない。
 
どうしても「欲していない」者に「きちんとやらせたい」という気持ちがあります。この時点で「スタートライン」が違うのです。「やりたい」と強く思っている者に合わせていかなければ申し訳ないのです。その部分を強く感じました。
 
話がそれている気はしますが。「関わり方」に関して。kytbn高校ではysd先生、mtm先生、sgy先生がきちんと生徒のことを考えて「最善の指導」「最善の関わり方」をしているなと感じました。このことに関してもどこかで触れたいと思いますが。自分に足りないなという感覚を目の当たりにすることができました。まー、根本的に「全員が本気」です。「きちんとやれ」という話は一切する必要はない。みんなが目標に向かって進んでいこうとする雰囲気がある。それを指導者が「見守る」という部分がありました。
 
まとまらず。すみません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする