ピグマリオン・マネジメント

こんにちは、矢本です。

ピグマリオンはギリシャ神話のキプロス王の名前。
彼は彫刻が得意で、美しい女性の象牙の像を彫った。
あまりの美しさにその像に恋してしまい
神に生命を吹き込んでほしいと願い続ける。
ついにこの願いが叶い、この女性と結婚する。

ご存知と思いますが、教育心理学者のロバート・ローゼンタールは、小学校の教師の期待や働きかけが、生徒のやる気を左右させ、成績に大きく影響することを確認しました。そして「ピグマリオン効果」と名付けました。
これは、マネジメントでも同様に研究されているようです。

・「優れたマネージャーは高い業績を達成できるという期待感を部下に抱かせる能力がある」「自分の能力への強い自信をチームメンバーに植え付け、優れた実績を達成できるという相互の期待感を醸成することによって、生産性を著しく高めた」（1961年メトロポリタン生命支社長　アルフレッド・オーバーランダーの調査）
・「昇進スピードと各人への期待度の大きさはほぼ比例」（マサチューセッツ工科大学　デイビッド・E・バーリューとダグラス・T・ホールによるAT&Tの現業部門49人を対象にした5年の追跡調査）
・薬効がない薬でも、それが効くと信じた患者には効く、医者による「プラセボ（偽薬）効果」。

「ピグマリオン効果」は偉大な心の効果のようです。

先日のプロコン塾でも「目標は書きだそう。書き出した目標は実現する」と青木先生がおっしゃられています。
また目標を宣言すると良いともよく言われています。意識と自分への期待を高める効果もあるかも知れません。

また、「沈黙は期待値の低さを伝える」（上述の生命保険会社の調査）という例もあるようですので、目標は書き出さないと（沈黙すると）、頭の片隅で期待値の低さを感じ取るのかも知れません。

私も「1年の計は元旦にあり！」ということで目標を立てましたが、まだ紙に書いていないので反省した次第です。

みなさま今年も1年頑張って参りましょう！　
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

（引用の出典は「DiAMONDハーバードビジネスレビューApril2003『モチベーションの行動科学』」）