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買う理由を気づかせてあげる

2015-06-03 22:49:56 | 14期生のブログリレー

こんにちは、14期生の加藤敏幸です。
本日は、第16周目のブログリレーになります。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。


本日は、2014年6月2日付け日経MJ(15面)より、コンビニの「ミニストップ」を取り上げます。

■ミニストップは店内で空揚げなどの揚げ物を調理するフライヤーを全面刷新する。食用油の使用量や清掃時間などを減らせる新型機で、新型機への更新費用は本部が負担。関東地方から導入を始め、全国に広げる。

■従来より油の酸化が抑えられるため、提供する商品の質向上にもつながる。コンビニエンスストア各社が店内調理品を拡充するなか、競争力を高める狙いがある。

今回は、フライヤーという調理器具を製造・販売する会社の立場から見ていきます。法人顧客対象のビジネス、いわゆる「BtoB」です。

「BtoB」では、「顧客企業に稼いでもらう」ことが、そして、顧客企業に「これならうちが稼げるな」と思っていただくことが重要です。つまり、「ウチの商品を使うとオタク稼げますよ」と説得力を持って言い切れれば良いわけです。

では、「フライヤーが売れた理由」であり、「ミニストップがフライヤーを買った理由」って何だったのでしょう。


「顧客企業の稼ぎ(利益=売上-費用)」で考えてみます。この新型フライヤーの導入は、ミニストップの「売上」向上につながるでしょうか。

①揚げ物の品質が安定し、いつもおいしい揚げ物をできる
②従業員の負担が減り、その稼働を顧客対応などに回せる

と考えると、ミニストップの「差別化」に貢献し、その結果として来店者のリピート率などが高まれば売上向上に貢献できそうです。

では、費用削減についてはどうでしょうか。紹介した記事にある通り食用油の使用量や清掃時間などを減らせるので、コスト削減につながりそうです。

「ミニストップがフライヤーを買った理由」は、以上のように何となく推測できます。でも、ミニストップが「そうだ、利益を上げるためにフライヤーを買おう」と自ら思いつくことは考えにくいです。恐らく、フライヤーの会社が営業に行って「買う理由」を気づかせてあげるような提案をしたからではないでしょうか。

多くの場合、営業の場面では商品・サービスの「機能」「性能」を訴求しがちです。しかし、顧客企業にとって大事なのは「機能」「性能」ではなく、「うちがどう儲かるようになるのか」です。たとえば「顧客企業の稼ぎ(利益=売上-費用)」の視点を駆使して「買う理由」を気づかせてあげると、「刺さる提案」になり成約の確率が増すのかもしれません。

コメント (4)
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