初めまして。第20期生の岡崎と申します。
本日からブログリレーに参加させていただきます。最後までお付き合いください。
初回は私の周りの”稼ぐ中小企業の社長”2人について書きます。
2人は、私の古くからの友人で、大学卒業後に数年を経て地方都市で開業(1人は事業承継)、経営者として30年のキャリアを持つA社長とB社長です。
ともに私の診断士合格を祝ってくれた義理と人情に厚い社長。国難ともいえるこのご時世に、売上げや利益を出し続ける2人の社長の会社特性について探ってみました。皆様の参考になれば幸いです。
先日、社長に電話を入れたところ、
A社長は、近隣の浜辺でお孫さん達を含めたファミリーに囲まれリラックスの最中。電話の向こうに、ビーチパラソルの下でベッドに寝そべり、飲み物を片手にゆったりとした時を過ごしている、そんなうらやましい社長の様子が浮かびました。
B社長においては、日本料理店で息子さんの結納のまっ最中。後継者の身が固まるのを機会に、来年中に一線を退き会長におさまる予定との一言。これまたうらやましい限りです。
さすが黒字社長のお2人です、OFFにおいても明るい未来が感じられました。両社長からブログ掲載の許可をいただき、翌日に電話でインタービューを行いました。
まずは、A社長の会社概要と直近の売上状況からご紹介します。
・業種は保険業
・来店型ショップで、生命保険・損害保険の代理店業のほかに、自動車修理業、レンタカー事業も展開中
・資本金1,000万円
・従業員数約30名
・本社を入れて5店舗を自社所有
・直近期の経常利益は㊙,000万円、黒字経営を継続中
社長にズバリ直近の売上はどうかと伺うと、「コロナ対応で店舗窓口を閉めた4月には売上の減少はあった。しかし、収入には悪影響を受けなかった」との回答でした。理由を詳しくと続けると、「この時期に安定した収入があるのは、代理店独特の手数料商売によることが大きい。代理店には、生命保険は契約開始から数年の間、損害保険は契約の続く限り、保険会社からの手数料収入が継続する。この売り切り型ではないストック型のビジネスが安定収入の理由だ」、「代理店の規模により手数料ポイント(係数)が上がる、うちは年数をかけて5店舗まで拡大した」との説明をいただきました。
次にB社長の会社です。
・業種は化学工業
・樹脂研磨剤とガラスビーズの製造・販売を展開中(樹脂研磨剤とは、『空気噴射機器』を用いて、半導体の製造時にできるバリを飛ばしたり、航空機の塗料を剝離する時に使う粒状の素材、ガラスビーズとは、横断歩道や道路の白線の塗料に混ぜて夜間にヘッドライトの光を反射させる粒上の素材)
・資本金1,000万円
・従業員数約10名
・本社と自社工場、国内に工場2か所、中国に支社を持つ
・直近期の経常利益は㊙,000万円、黒字経営を継続中
直近の売上はどうか、続けてその理由を伺うと、「売上は前年度比で微減に留まっており、売上が継続できている理由は、景気変動に左右されにくい事業特性と取引相手による」との回答でした。
具体的には、「主力製品の樹脂研磨剤は消耗素材で、コピー用紙やインクと同様、使い切りによる定期的なリピートが必ずある。また、たとえ景気が悪い時期でも”使用量半減”等、顧客側の積極的な節約対象には結びつかない。大手の航空会社との直接取引など、顧客は多岐・長期にわたる。ガラスビーズの方は、景気に関係なく昼夜すり減り消耗する道路白線のメンテナンス時に欠かせない素材で、毎年予算がつく公共事業を請け負う企業数社に納品、継続取引をしている」、「事業承継後、フローではなくストック型のビジネスを目指したことにより、今安定した売上を継続できている」と社長間で示し合わせたような説明をいただきました。
2人の社長が年数をかけて積み上げてきた「ストック型ビジネス」こそ、コロナ禍でも売上が吹き飛ばず、安定収入を得ている理由として明らかになりました。
社長のご紹介はまだまだ続きます。
今回を前編として、後編は次回8月22日(土)の当ブログに投稿いたします。ご期待ください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。