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個人事業主として考える「3S」~インベスターZから学んだこと~

2025-02-15 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは、19期生の土佐林です。

2025年もあっという間に2月となり、年末年始から早くも1ヶ月が経ちました。寒さが続く中、少しずつ春の気配も感じられる季節になってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

年末年始には、2013年~2017年に連載されていた三田紀房先生の「インベスターZ」という漫画を改めて読み返しました。この作品は投資をテーマにしながらも、ビジネスや経営の本質について多くの示唆を与えてくれる内容です。特に、個人経営の喫茶店オーナーが語る「個人商店の3S」の話が印象に残りました。

中小企業診断士として活動する私たちの多くは個人事業主でもあります。この3Sの考え方は、非常に考えさせられるものでしたので今回のブログで取り上げようと思いました。その一部をご紹介したいと思います。

・個人商店の3Sとは?

「インベスターZ」の中で紹介されていた「個人商店の3S」とは、以下の3つの要素です。

 スリム(Slim): 低コストで運営すること

 シンプル(Simple): 品数や業務内容を絞り、無駄を省くこと

 スロー(Slow): 忙しさに追われず、余裕を持った経営をすること

この考え方は、個人商店だけでなく、私たち中小企業診断士や個人事業主としての働き方にも十分応用できるものだと感じました。私自身もそうでしたが、中小企業支援メニューの拡大や診断士活動の充実に目を向けがちな中で、あえて「3S」を意識することで、無理のない中小企業診断士としての活動のヒントが得られる気がしました。

・2024年の振り返り:シンプルとスローの反省

年末年始は毎年、振り返りと翌年の計画を立てる時間にしています。この3Sの視点から、私自身の2024年の活動を振り返ると、いくつかの反省点が見えてきました。

 シンプル(Simple)

気づけば、さまざまな支援業務に手を出し、やることが増えてしまいました。新しいチャレンジは刺激的ですが、結果として業務の複雑化を招き、効率が下がってしまった部分もあります。

 スロー(Slow)

やることが増えた結果、スケジュールが過密になり、忙しさに追われる日々が続いてしまいました。本来であれば、余裕を持って支援に向き合うことで質を高めるべきところですが、多くの内容に手を出しすぎて、どれも中途半端になった感があります。

・2025年の方針:シンプル&スローの実践

この反省を踏まえて、2025年は以下のような方針で活動していきたいと思います。

 シンプル(Simple)

この漫画をきっかけに、2025年度は補助金申請と経営革新計画に改めて絞ろうと考えています。企業勤務の中小企業診断士にとっては時間の確保が難しい中、あれこれ手を出すのではなく、得意分野に集中することで、質の高い支援を提供していきたいと思います。

 スロー(Slow)

スケジュール管理を見直し、懇親会やイベントへの参加も取捨選択していくつもりです。忙しさに追われるのではなく、余裕を持って中小企業支援に向き合えることを意識します。

・競争と成長への新たな視点

この漫画の中で特に興味深かったのは、「競争する必要はない」「差別化を否定する」というメッセージです。中小企業診断士の試験や実務では、SWOT分析や差別化戦略が定番のアプローチですが、この考え方は一石を投じるものでした。また、作中では「補助金による成長と拡大は悪魔のささやき」とも語られています。確かに、補助金は事業拡大の大きなチャンスを与えてくれますが、それが事業者にとって無理な成長や過剰な負担になるリスクもあります。2025年度は補助金投資が増えると予想されますが、私自身も支援する事業者様に無理をさせていないか、しっかりと見極めていきたいと思います。

・最後に

漫画という枠を超えて、多くの気づきを与えてくれた「インベスターZ」。個人事業主であり、中小企業診断士として活動する私にとって、「3S」の考え方は非常に示唆に富んだものでした。この「3S」以外にも考えさせられる場面が多々ありました。もし興味がある方は、一読の価値があると思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

コメント (5)
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