みなさん、こんにちは。23期 柴田 純一です。
突然ですが「ナッジング(Nodging)」って言葉ご存じですか?
先日仕事でISO22000(食品安全マネジメントシステム)の審査を受けた際に、審査員の先生がご説明されていた言葉です。
ナッジ(nudge)とは、英語で「肘で軽くつつく」という意味の単語で、ここから「強制をせず、目的とする行動に自然に誘導するための工夫」という意味で使われるそうです。
代表例として、1999年オランダ スキポール空港の男性トイレの小便器(お食事中の方、女性の方は失礼)の話を紹介されていました。
トイレを清潔に保つため、ハエの絵を小便器につけることで、利用者の飛沫を減らすことができたという事例です。
実はこの便器、丁度私がオランダに駐在していた頃に実物を体験していますが、本当に効果があります。
虫を見るとつい見てしまうのは人間の本能なのでしょう。
見れば「的」は外しません。これを考えた人は天才です。
帰宅後に調べてみると、これ以外にも次の様な事例がありました。
1.Googleの社員食堂で、フードロス(残飯)を減らすためにお皿の大きさを小さくし、その分深くした所、同じ量でも食べ残しが大幅に減った。
2.イギリスで、著名なサッカー選手の名前を書いた灰皿を2つ置き、「あたなの好きな方の選手に投票してください」と掲示したら、吸い殻のポイ捨てが激減した。
他にも沢山の事例が紹介されていましたので、ご興味のある方は調べてみて下さい。
前川さんが以前ブログでご紹介されていた「デザイン思考」の概念にも通じるものがあると思いました。
このブログも、自分にとって、日々面白そうなネタを探すナッジングになっています。
頑張らなくても、自然と行動を促す仕掛け、身の回りにたくさん散りばめておきたいですね。
店舗のトイレなどにある「きれいにお使いいただきありがとうございます。」もこれにあたるんでしょうか。
社食の食べ残しは、器の形が違うだけなのになぜ減るんでしょうね。
男性トイレの件、そのまま的の三重丸が描かれているところもあるそうですね。