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多様性~画一的組織の危うさ

2024-09-03 12:00:00 | 24期のブログリレー

24期の小山です。

現在、私の所属する会社組織においては、「女性活躍」が人的資源活用の最大化の観点から特に重要なテーマになっています。一方で、「多様性」という言葉には個人的にどこか「ポリコレ」の臭いを感じてしまい、距離を置いていたというのが正直なところです。

しかし、最近『多様性の科学』(著者:マシュー・サイド)を読み、その必要性について腹落ちすることができました。(読みやすく、なかなか知的好奇心をくすぐる本でもありますので、皆さまもお勧めします。)

この本では、冒頭からかなり刺激的な話が出てきます。例えば、CIAが9.11を防げなかったのは画一的な組織における致命的な欠陥があったことが説明されます。例えば、テロ集団のメッセージを捕捉していながら、CIAは画一的な集団であるがゆえにそのメッセージの重要性を誰も理解できず、対応できなかった、等。

このような画一的組織の危うさは決して他人ごとではなく、日本のあらゆる組織において当てはまるところがあるように思いました。これまでは「論理的な正しさはともかく、その言葉や概念を否定すると社会から排除される」という恐怖に基づいて「多様性」を肯定せざるをないと整理していたところがありますが、この本を読んで画一的組織の危うさを意識することで「多様性」の必要性について素直に考えるようになりました。

別の観点では、中小企業診断士はまさに千差万別の職歴をもった個人の集合概念であり、その意味では最も「多様性」に富んだ士業集団と言えるのかもしれませんし、この強みを生かせば最強のコンサル集団になり得る可能性があるのかもしれない、思ったりもしております。

ということで、まだまだ理解が浅いところですが、これまで距離を置いていた「多様性」にあえて踏み込み、「稼プロ!」の「卒業論文」でもこのテーマについて、もう少し深堀してみようかなと思っております。

引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (柴田純一)
2024-09-03 12:43:38
『多様性の科学』私も読みました。面白い本ですよね。平均値の罠、エコーチェインバー現象なども記憶に残ってます。
多様性、とても美しい言葉です。一方で、多様性を錦の御旗と勘違いする問題社員や無責任な意見表明も増えている現実もあります。TV番組などはコンプラで昭和時代よりも多様性がなくなっているかもしれません。全てはバランスですね。
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Unknown (今村信哉)
2024-09-03 14:32:21
何をコメントしようか考えて、時間だけが経ってしまいました、、深いテーマですね。
1つだけ言えるのは、この半年、多くの診断士とお会いして、自らの無意識のバイアスに気付かされることが多く、日々勉強だなと感じています。
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Unknown (森谷進吉)
2024-09-03 19:09:22
多様性社会、多様性時代なと多様性という言葉を聞かない日はないぐらい広がってきましたね。マジョリティがそのまま埋もれず、存在感を主張できる社会はよい事だと思います。
卒業論文の主張がどう帰着するのかを楽しみにしています。
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Unknown (永岡伸一)
2024-09-03 20:22:55
職場の中で共有されていたものが、外に出て改めてみると、まったく一般的ではなかった、ということがよくあります。様々な視点と出会いながら、自分なりの軸をもって進んでいきたいと思いました。難しそうだけど旬なテーマ、頑張って下さい。
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Unknown (山口賢哉)
2024-09-03 22:18:06
多様性は、広い意味をもつ一方、企業において施策の1つとして語られる際は、フォーカスした領域で使われているケースも多い印象があります。画一的な組織の解消手段のひとつとしても多様性をうまく活用していければ良いですね。
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Unknown (森谷進吉)
2024-09-04 06:40:33
> 森谷進吉 さんへ
> 多様性社会、多様性時代なと多様性という言葉を聞かない日はないぐらい広がって...... への返信
→「マジョリティ」は「マイノリティ」の誤りでした。
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Unknown (山﨑 肇)
2024-09-04 08:48:41
なるほど、多様性が重視されるベースは倫理的な側面が強いように思っていましたが、9.11を防げなかったのはCIAが画一的な組織のため致命的な欠陥があったから、というのはすごい説得力のあるエピソードですね。強い組織は多様であるからこそ力強いということを明確に示しています。よい本のご紹介ありがとうございました、読んでみます。
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Unknown (曽我 剛)
2024-09-04 12:54:46
多様性は重要ですね。CIAの事例を知ると、「自分の会社・組織は大丈夫か?」と思ってしまいます。まずは外部の人(転職者など)を増やすのも一案ですし、いろいろな方を組織に入れて、多様な意見が出るようにしたいものですね。
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マルテンサイト千年グローバル (サムライ鉄の道)
2024-09-10 11:43:48
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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Unknown (minami)
2024-09-11 01:49:53
>中小企業診断士はまさに千差万別の職歴をもった個人の集合概念
確かにそうですね!
稼プロ!の魅力も多様なバックグラウンドを持った方々と交流できることだな、と思ってます。
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