こんにちは、稼プロ!事務局の佐々木です。生成AIという言葉をメディアで見聞きしない日はありませんね。業務効率化、NVIDIA、フェイクニュース、リスキリング、などなど。皆さんは活用していますか?
私は公私にわたりかなりの頻度で使っています。衝撃的に便利です。これまで色々便利なITツールが出てきましたが、生成AIはちょっと格が違います。先日の稼プロ!の講義で何人かの方に伺ったところ、まだあまり使っていないというお話が多かったので、ビギナーの私がどのようなことに使っているかご紹介します。
1. メール文書作成
まずは王道の文書作成です。込み入った案件を分かりやすく伝える文章を作成する際に多用しています。私は英語でビジネスレターを書く機会が多くあります。長年の経験がありますが、複雑な案件をフォーマルな文体で分かりやすく伝える際は、一定の時間が必要です。
生成AIは、作成したい文章のポイントを箇条書きで5-6行指示(プロンプト)するだけで、A4一枚程度の文章を数秒で作ってくれます。出来上がった文章は必ずしも完璧ではありません。私が上書き修正する場合もありますし、「もう少しここを強調してほしい」等の指示を追加する場合もあります。いずれにしてもゼロから自分で考えるよりは圧倒的に短時間で作成できます。
2. 議事録の要約
関係部門が行った会議の議事メモが参考配布されてくることがよくあります。大きな会議の時は議事録のボリュームも多くなりがちですが、全部読み込むにはそれなりの時間がかかります。このような時は、生成AIに議事録を読ませ、要旨をまとめてもらうと便利です。ただ「要旨をまとめてください」とだけプロンプトすると、アジェンダと決定事項、アクションアイテムしか表示してくれません。具体的に確認したい点があったら(自社と取引先の意見の相違点など)、それも指示に加えた方が良いです。
3. 壁打ち
生成AIに質問して、迷っていることのヒントをもらうことも有効な使い方です。現在、診断士仲間とセミナーを企画しているのですが、セミナーのタイトルがなかなか決まりませんでした。メンバーからアイデアが出るものの、「こういう意図が伝わるだろうか?」といった意見が出て、コンセンサスを取れません。そこで生成AIに全部の意見を伝えた上で、タイトル候補を5つ出して欲しいとお願いしたところ、全員の意見が一致するタイトルが見つかりました。
4. スライド作成
生成AIはスライドの文言も作成してくれます。私は毎週チームの勉強会のためのネタづくりをしており、先日は米国大統領選挙について解説しました。生成AIに、「①現況②候補者のプロフィール③争点④日本および我々のビジネスへの影響をまとめて」とプロンプトすると、各スライドの文言を数秒で作ってくれます。私はそれに足りないところを加えるだけです。これまでは勉強会の準備に1時間程度かけていましたが、最近は15分程度で完了です
生成AIは難しい操作が不要で誰でも簡単に扱うことができます。普及のしやすさはイノベーションの重要な要素の一つですので、仕事のやり方を劇的に変えるツールになると予感しています。一方で、注意点をよく理解しておくことも不可欠です。生成AIが作る回答が必ずしも正確とは言えないので、私はエビデンスの確認や、ある程度知識がある領域で使用するなどの点に留意しています。
学校の課題提出に生成AIを使うことが問題視されたり、文書作成を自分でやらなくなることに罪悪感を感じる人もいるようです。経営学者の入山章栄教授は、「制限しようとしても生成AIの活用は当たり前になる。これからは、情報は誰でも簡単に入手できるようになる。今後の重要なスキルは“言いくるめ力”だ。集めた情報を如何にして相手の感情に響くように伝えることができるか?これができる人が貴重になっていく」というようなことをおっしゃっていました。このお話にはすごく共感します。生成AI時代になっても、物事を決断するのは人間ですので、感情に訴えることが重要なのは変わりません。稼プロ!で学ぶ、”話す”や”書く”スキルの重要性はこのような観点で、生成AI時代でも普遍だと思いました。
ディープフェイクでは再現できない感情のこもった表現、伝える力を磨いて行きたいです。
生成AI等の文明の力も上手く使いながら時間を節約し、相手の感情に響くような成果物を作れる力を磨いていきたいです。