あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

夏の終わりの映画いろいろ10本立て その2

2018-08-31 13:00:41 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1797~1806



1)グレン・フィカーラ監督の「フォーカス」
ウィル・スミスが怪盗グループのリーダーに扮して大富豪たちを次々にカモにするが妖艶なスリのマーゴット・ロビーに惚れてしまうのだが、さもありなん。しかしスミスってなんで人気があるのか不可解ずら。

2)ジェームズ・キャメロン監督の「ターミネーター2」
灼熱の溶鉱炉の中に溶解していくターミネーターが少年に向って送るいいねサインが泣かせます。これで全米の人気をかち得たシュワちゃんは加州知事になってまた映画界に復帰したが、こういうアバウトさはいいね。

3)セルゲーイ・ボンダルチューク監督の「ワーテルロー」
ソ連の1970年当時の陸軍が総出演して世紀の一戦を再現。
これでみるとナポレオンは胃痛で戦争指揮どころではなく、もし最後の瞬間にプロシャ軍が折よく戦場に出現しなければ、ウエリントン軍は全滅していたことになるが、実際はどうだったんだろう。いくつかの失敗がなければナポレオン時代はもっと続いて世界史は塗り替えられていたに違いない。

4)ダグ・リーマン監督の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
桜坂洋の原作をハリウッドがトム・クルーズ主演で映画化。ループ式というらしいが、同一シチュエーションがしつこく出てきて、いったい何のことやら最終的に訳が分からなくなる奇妙な映画。エミリー・ブラントはなかなかいいな。

5)ジョナサン・デミ監督の「フィラデルフィア」
エイズが死病と認識されていた頃のエイズ差別を主題とする「いわゆるひとつの良心的な」ハリウッド映画です。トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンが熱演。
特にマリア・カラスが歌う「アンドレ・シェニエ」の愛のアリアが流れるシーンは感銘を呼ぶ。音楽はハワード・ショアなり。

6)ジェリー・ザッカー監督の「ゴースト/ニューヨークの幻」
しかし実際に亡霊、幽霊はこの映画のように存在するのだろうか? したほうが面白いが、現世の人々にあまり積極的に介在されると困ったことも起こるだろう。
例えばパトリック・ウエイン・スエイジに死なれたデミ・ムーアは、もはや他の男とけっして一緒になれないだろう。

7)ウディ・アレン監督の「ブルージャスミン」

ラストでまたしてもうわ言を言い始めたケイト・ブランシェットが悲しい。喜劇映画と思っていたら悲劇だった。彼女はこれからどうやって生きていくのだろう? そして老いたるウディ・アレンは?

8)デルマー・デイヴィス監督の「襲われた幌馬車」
コマンチに誘拐された白人役をリチャード・ウィドマークが好演。しかしラストで彼と共に暮らす家族はどういう放浪生活を送ることになるのかちと心配。

9)レオ・マッケリー監督の「新婚道中記」
1937年製作のモノクロ映画。ちょっとした誤解から離婚することになった夫婦(ケーリー・グラントとアイリーン・ダン)が元の鞘に収まるまでを描くコメディなり。しかしこの細君は軽佻浮薄ずら。

10)デヴィッド・O・ラッセッル監督の「世界にひとつのプレイブック」
精神を病んだ男女の純愛と回復をそれなりに感動的に描くいわゆるひとつのウエルメイドヒューマン人情物。デ・ニーロが助演している。

        死者たちの増えゆく数や葉月尽 蝶人
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