あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

フナラリー・オコナー著・横山貞子訳「フナラリー・オコナー全短編上」を読んで

2019-09-08 14:01:15 | Weblog


照る日曇る日 第1291回


短編の名人による全作品集の上巻で、短編集「善人はなかなかいない」の全作と6つの初期作品を収めている。

再読するとやはり圧倒的に悪魔的な力で迫ってくるのは、「善人はなかなかいない」ともはや短編と言うより中編の「強制追放者」であった。

西に安倍蚤糞、東にトランプの出現以来、世界はこの2作品が発散する強烈な悪人力が支配する暗黒磁場に激突したことがよく理解される。そういう恐るべき先駆性をオコナー作品は備えていた。

  
一言で我を尽くせば変な人その変な人に妻は付き合う 蝶人
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする