あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

鎌倉百景その6 

2019-09-13 15:15:52 | Weblog


蝶人物見遊山記 第315回 & 鎌倉ちょっと不思議な物語414回&蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.321


図書館へいって毎日新聞の2カ月分のバックナンバーをざっと眺めてからお腹が減ったので、北鎌在住の写真家シドモトさんお勧めの山本餃子で餃子9個入りの餃子中定食千円を美味しく食す。

ここの餃子はニンニクが入っていないので好ましい。壁に山本さんのお祖母さんが描かれた絵が霜田恵美子とか私が小学校5年の時の絵を懐かしく思い出させてくれたので写真を撮らせてもらう。

山本餃子はもう8年も営業しているそうだが、私は店に入ったのははじめて。お店のうしろには旧佐藤病院の跡継ぎの病院がその巨大な要塞のような全貌を現している。ここが湘南鎌倉病院かそれに準ずる最新設備と優秀人材を備えていたら、私が中原中也が最期の息を引き取った病院という理由だけで健診などでお世話になっている清川病院などは潰れてしまうのではなかろうか?

閑話休題。病み上がりのからだをゆらゆらさせながら、八幡宮までやってくると、参道に大量の砂を巻いていた。15日からは大祭があってここを流鏑馬の馬が疾走するのでその準備をしているのだろう。

鎌倉国宝館では「特別展・国宝鶴岡八幡宮古神宝」(10月6日まで)というのをやっていた。本当は谷中の「Gallery 美の舎」で15日まで開催されている一条美由紀さんの個展へ行きたいのだが、諸般の事情でどしても無理そうなので、その代わり?というてはなんだが、思い切って足を運んだが、これが全く去年と同じ陳列だったので驚いた。どこの館にも学芸員がいるだろうが、ここほど楽ちんな職場もないだろう。

八幡宮が神奈川県から取り戻して改修した旧鎌美の「鎌倉文華館」をちょっと覗いてみたが、なんだか昔日の面影がまるでない。もともと美術館ために作られた建築物の美と輝きが失われているのだ。しかも入り口に置かれた子供の彫刻があまりにも稚拙なので嫌になって引き返した。

八幡宮のてっぺんで籤を引くとおおかた凶が出るのは、そのあとでもう一回別の所で籤を引かせ(ここは凶はない)て儲けようとする悪しき商魂だし、どうも鶴岡八幡宮は好きになれない。

んで小町通りの片隅の鏑木清記念美術館を訪ねて、「清方と弟子たち~受け継がれる美」という企画展(10月22日まで)をみたが、こんなん別に「企画」しなくても並べられるよね。国宝館に負けず劣らずの相変わらずのマンネリぶりだが、冒頭に展示された清方18歳の作品「栗をむく娘」の繊細な形象や優美な色彩感覚に驚嘆する。

いつも思うことだが、色彩に関しては他社に格段の遅れをとっているトヨタのデザイン担当者にこの清方コレクションを見せれば、彼らの超ダサイ名古屋脳が震動され、一皮剥けること間違いないだろう。

まあそんなことでしたが、おらっちはこれから横須賀の岸本歯科にでかけるずら。


 「原発をゼロにします」と言うてみよ純一郎の息子ならば 蝶人
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