蝶人物見遊山記 第314回 & 鎌倉ちょっと不思議な物語414回&蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.320
千葉県の南房総の停電が続き、当地でも大きな被害が出ているのに、図太い改憲野郎がなーーんも動かず小泉某なんかとにやけているので頭にくる。
昨日妻君と太刀洗まで歩いたら氾濫で道の両側の水の流れが急変し、朝夷奈峠の麓に樹木が倒れて登攀不能になっていた。わが最愛のウナシローなどが棲息する滑川沿いの遊歩道を閉鎖していた樹木は、昨日ようやく取り除かれたが、別方向の谷戸を歩いたら、知り合いの家の屋根が飛び、天園ハイキングコースの入り口は山からの土砂で埋もれていた。
我が家の停電は当日朝の7時には解消され、被害と言ってBSのつーらんどっとの録画がパーになったくらいだったが、近隣のあちこちでまだ停電ちうの地区があり、近所のおばさんは修道院の冷蔵庫の中身を全部自宅で預っていると仰っていた。
こうやって印字しているとまたぞろ腹が立って来て、なんで台風が安倍蚤糞の自宅を直撃しなかったのかと天を恨みたくなる。
のではあるが、きょうは幸い強烈な天日が振り注がないようなので、熱中症の予後を恐れつつバスに乗って芋川耳鼻科へいく。耳が遠くなったのだ。
ここは何十年振りかしら。前に行ったのは今の芋川医師の父上の時代だったと思う。
観光客で賑わう小町通りにありながら、なんの表示も出ていないのは好ましい。昔は私が鎌倉で一番好きな目耕堂書店があったビルの3階。その必要がある患者さんしか訪れないはずだが、同じフロアには人気のフクロウの店があるのでややうざったい。
早速聴力検査をしてもらった。「年相応に下がってきてはいるが、まだ補聴器などを使う必要はない」と断言されたのでうれしくなる。お父さんに似ていいお医者さんだ。ただし、右より左の聴力が劣るのは、子供の時に中耳炎なんかを患ったせいだ、という御託宣。私にはまるで記憶がないし、むしろ左の方が利き耳だと思っていたのでちと意外だった。
これで耳は合格だがまたしても左の奥の歯茎が痛んで、押せばうみも出てきて、それはちょいと甘いが、嫌な微熱がある。
あかんなあ。
駅前をうろついて観光案内所で今月の歩きガイドをもらったら、地図がついていない。別々に頒布しているというのでいつからと訊ねると、大分前からだという返事。私はだんだん浦島太郎になるつつあるらし。
表駅から裏駅に通じる地下道を潜っていると、最近の遺跡発掘情報と写真が陳列してあった。だいぶ以前に個人的に見せてもらった小町通りの巨大発掘の成果も垣間見ることができたのでこれは嬉しかった。(続く)
猪八戒に忠誠誓うゴロツキがくわいけんくわけんと気勢を上げる 蝶人